フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

御神酒徳利 (おみきとっくり)

2008-09-03 23:50:17 | Weblog
名人落語家の六代目、三遊亭円生は1900年の今日生まれて、1979年の今日なくなりました。人情落語が得意な落語家でしたが、特に昭和48年に昭和天皇の前で演じた「御神酒徳利」は有名です。
徳利というのは日本酒を注ぐ道具で、首が細く下の部分がふくらんだ容器ですが、トクリ、トクリと注ぐ音を表わす擬声語から「徳利」となった様です。
「御神酒徳利」は非常によく似た2人を表現する時にも使われます。伊藤博文と井上馨の2人等も経歴などが非常によく似ているし、一心同体の様に活躍したところから「御神酒徳利」と言われたそうです。
つまり神棚に供える御神酒の徳利は同じものを2つ並べます。このことから全く同じ様な2人を表現する時に使われますが、2人がセットで一人前と皮肉る場合にも使いますから余り喜んでばかりいられないかもしれません。
この話を書いていて思うのですが、「アライバ」コンビ、荒木・井端のコンビがオリンピック以来どちらかが欠ける状況が続いています。「御神酒徳利」ではありませんが、レベルの高い同じ様な技量を持ったコンビでないとダブルプレーがとれないシーンも結構見られます。9人が9人、レベルの高い「御神酒徳利」になれば「守りの野球」がしっかりできるのでしょうが、今年のドラゴンズはねぇ・・・。