フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

そうめん

2009-06-30 18:15:06 | Weblog
季節の食べ物、手延べそうめん作りが愛知県の安城市和泉町で最盛期を迎えています。こちらのそうめんの特徴は、麺の長さが約3.6メートルと一般的なものより長くて太いそうです。
太いといえば、そうめんと冷や麦の違いは麺の太さなのです。そうめんの方が冷や麦より麺が細いのですね。夏バテ解消にはもってこいのそうめんですが、手延べというのは切って細くするのではなく、よりをかけて細く引き延ばして作ります。手作業で延ばすわけです。工程の特徴は熟成が行われた後乾燥します。麺が切れにくくなるそうです。
そうめんは保存食品として何かと重宝しますが、江戸時代に食料不足に苦しんだ農家の副業として始まりました。それが今ではお中元の贈り物として人気が高いのは、料理をして食卓に出るまでのスピード感でしょう。一分ぐらい茹でて水と氷で冷やして、あとは麺つゆ片手に一気に口の中です。
これからはそうめんや冷や麦の季節。暑い盛りには名水と言われる滝の近くで行われる流しそうめんが人気になります。そしてその後を追い掛けるのは、冷めん(冷やし中華)でしょう。念のために冷やし中華は日本が発祥です。ただ冷やし中華にマヨネーズがどうしても苦手な私としては、注文するのを躊躇するんですがね。

名古屋場所

2009-06-29 18:28:05 | Weblog
夏の風物詩、大相撲名古屋場所に備えて、大勢の力士達が名古屋入りしました。ビンツケ油の匂いが夏の風に乗って届くようです。かつては一度は場所に出かけて応援したものですが、最近はもっぱらテレビ観戦になりました。テレビと実際の違いは確かに力士は大きいということです。中でも小錦さんの大きさは半端ではなかったですね。
今場所の見所は何と言っても、大関、日馬富士の綱取りですね。もし綱取りに成功すれば横綱3人ともモンゴル出身となります。相撲ファンとしては日本の力士に横綱がいないことは本当に残念です。よくその理由を話題にしますが、返ってくる言葉に「ハングリー精神を失ったから」があります。日本はもともと高い勤労意欲がありましたが、経済界を含めて、特に80年代に心地よく過ごし、ハングリー精神を失ってしまったことに比例して、相撲界も成長が止まってしまったのではないのでしょうか。
まあ全てを環境のせいにしては始まりませんが、すべてに我々は好奇心を失ったのかもしれません。子供たちは歳をとるごとに無感動で保守的になってしまった大人達の真似をしているのです。
いまからでも遅くないでしょう。能書きを垂れるだけでなく行動しなければ何も得られないという姿勢を徹底させることです。

浜松

2009-06-28 21:57:06 | Weblog
今日は浜松のオークラアクトシティホテルで、「やしまひろみ」さんのディナーショーの司会兼ゲストでした。
浜松といえば県庁所在地でもなく、大都市が隣にあるわけでもありませんが、政令指定都市で静岡県下最大の都市です。浜松は江戸時代には江戸と大阪のど真ん中の中野宿として栄えました。
今の浜松のイメージ調査の一番はなんだと思いますか?中日新聞の知名度調査によると、①うなぎパイ②浜名湖③浜名湖のうなぎでした。確かに出張のお土産には迷うことなくうなぎパイ、そして昼食には鰻丼かひつまぶしです。ところが隠れた日本一があるのです。それは餃子の消費量日本一なんです。有名な宇都宮を抜いてなんですって。
なぜ有名ではないのでしょうね。浜松の餃子はもやしが乗っていてあっさり味だそうですが、残念ながら今日は口に入れることはできませんでした。次回楽しみにしようと思いますが、こうした情報はもっと世に送りださなければいけませんね。いい町起こしの材料になりますよね。

旬の食べ物

2009-06-27 18:38:05 | Weblog
漢検ではありませんが「春菊」「冬瓜」の季節はいつでしょうか?
最近のアンケートによると、それぞれの漢字から春と冬と答える人が三人に一人だそうです。正解は「春菊」が冬で「冬瓜」が夏ですね。そのほか夏のカツオを春と答える人が多くみられたそうです。こうした誤答の背景には、味覚の旬という感覚が薄れてしまっていることもあげられましょう。
私の子供の頃はお隣りが八百屋さんだったので(もちろん果物も扱っていました)店先にスイカが並べば夏。みかんやりんごが並べば冬と季節を感じたものでした。夏にならないとキュウリ、トマト、トウモロコシ等は食卓にのらなかったものです。
ところが今ではいつでも好きな食べ物が手に入るようになりました。ましてやお店の方も旬にこだわって季節のものばかり並べると、品揃えが悪いお店と言われかねません。こうなると旬へのこだわりが薄れてくるのも当たり前ですね。
ですから食卓では、両親から子供へこだわりの会話をしてください。ただ季節の代表的なマツタケだけは、旬に少しだけですが・・・。

握手

2009-06-26 18:57:29 | Weblog
アメリカの歌手、マイケル・ジャクソンさんがロサンジェルスで死去したという衝撃のニュースが世界中を駆け巡りました。私の感覚ではプレスリーさん以来の衝撃ではないかと思います。数多いファンが病院前に集まり、別れを惜しむというか哀しみに包まれています。私もかつて裕次郎さんが亡くなったときには身の置き所がない思いをしましたが、ジャクソンさんのファンもどうしたらいいのか全く先が見えない状況でしょう。
話は変わりますが、ファンになるきっかけの一つに握手があります。歌手の握手会もたびたび開かれています。日本ではお辞儀文化で握手の歴史は浅いせいか、外国の人に概して評判が悪いようです。力のない握手だったりお辞儀しながら握手したり目を反らしたりするからです。残念なことに我々は子供の頃から握手の仕方を教わっていません。
握手は単に象徴的行為ではなくて、手の接触を通してメッセージのやり取りをします。握手の感触から様々な情報を読み取るわけですから、いつでも力強く握手することが必要です。

新しい人脈

2009-06-25 18:32:05 | Weblog
六月も終わり頃になると、新しい人脈作りが始まります。株主総会も終わって取締役が代わり、初めての顔合わせがあった人も多いでしょう。先ずは新しい名刺を手渡すところからスタートですが、この名刺を配るだけでは空振りに終わることがあります。人脈の広げ方は難しいものです。
何と言っても自分の魅力作りです。相手から付き合いたいと思われなければなりません。その際特にサラリーマンの場合は、取引額の多い少ないによって接する態度を変えない事が第一です。どんなに小さい取引先でも真摯な態度で接するのは相手にとっても大きな魅力になります。
次に必要な事はまめになることです。つまり手間をいとわぬ事ですね。頼まれごとを積極的に手伝う事です。多くは自分の仕事に関する頼まれ事と、仕事に関係ない頼まれ事と差を付けてしまいます。「自分の仕事の為」という狭い考え方を捨てて付き合うことが大切ですね。

足跡

2009-06-24 17:51:00 | Weblog
昨日の経済財政諮問会議で、小泉時代の経済財政運営の指針となる「骨太の方針2009」で、社会保障費などでの歳出改革路線が大きく方向転換しました。ニュースを見る限りこの件で麻生総理のリーダーシップが発揮されたかどうかわかりません。
在任期間中のリーダーシップを評価を定義するのは難しいものがあります。随分前になりますがテキサス州の知事の経験者がこんな発言をしていました。「リーダーシップは雪男のようなもので形はみえないけれど残された足跡で存在が認識される」となると、今、小泉さんの足跡はいろんなところで消されつつあります。
かつての戦国時代以降の封建政府は、生き延びる為に前政権を否定し、足跡を消す事に躍起になりました。このところの足跡消しは単に選挙の為の足跡消しに見えて仕方ありません。政策のほとんどは種蒔きです。したがって収穫までには時間がかかります。目先の事ばかり考えていては将来が見えなくなります。
我々も今と将来を並行して見据えることが大切だと思うのですが・・・。

暑い一日

2009-06-23 18:50:05 | Weblog
都心部の気温が周辺部より上昇するヒートアイランド現象や、地球温暖化を防止する一環として、広島市は市庁舎南側の外壁のほぼ全面をつる植物で覆う緑化対策をこの程始めました。実験で平均温度が低くなる効果があったそうです。
地球温暖化を防ぐ方策としてCO2削減に目が向けられることが多いようですが、自然の恵みを活かすことをもっと取り入れてもいいですね。元々江戸と呼ばれた18世紀にはすでに百万の人口がありましたが、世界一のガーデンシティで緑が多かったそうです。飛鳥の森と鈴ヶ森に囲まれ、数多い鳥達が棲息していました。そうした環境だからこそ、一茶の句にみられるように生き物に対する優しさが育まれてきました。更に江戸市民は地形や埴生や水利など、土地の特性を大切にしていました。
明治以降、欧米に追い付き追い越せと開発を続け、自然と共生する気持ちを置き忘れてしまったのでしょう。今こそその忘れ物を取りに戻らなければいけません。緑のある場所に出かけなければ癒しを感じないとしたら、毎日の生活で身を削っていることになります。普段何処にいても、自然の恵みを享受できる都市空間を造ることを再優先課題にして取り組むべきでしょう。

いたちごっこ

2009-06-22 21:23:06 | Weblog
今日はボーリングの日です。今でこそボーリングのピンは10本ですが、中世ドイツの教会で大流行した頃は9本、ナインピンズとよばれる遊びでした。19世紀中頃になってアメリカに伝わったナインピンズが賭けの対象にされるようになり賭博取締法で禁止されたので、ピンを1本増やして別のゲームとして登場しました。法律の抜け道を見つけたのです。法律の抜け道、そしてそれを阻止するための新しい法律を作る、また抜け道を探す。このいたちごっこが続きます。
いたちごっこの語源は江戸時代の子供の遊びのようです。相手の手の甲を交互につまみ、手を繰り返し重ねていく遊びで、いたちの素早さが似ているという事でいたちごっことなりました。
ニュースに触れる仕事に携わってきて、どれだけこうした法律の抜け道を探した犯罪にであった事でしょうか?まさにいつの世もいたちごっこです。ただし、どんな事件でも法律を熟知しているせいでしょうか、上手に司法の手から逃れて自分は手を汚さない本当の悪い奴がいるんですよね。こういう事件ほど徹底解明して欲しいのですが、限界があるようです。
希望の灯といえば内部リークが多くなったことでしょう。表面に出ていませんが、そうした正義感の強い人のその後が順調であることを祈らずにはおれません。

総理大臣

2009-06-21 20:57:28 | Weblog
自民党の各派閥での会合で、選挙予想が騒々しくなってきました。その派閥の一つの町村派では、7月12日の東京都議選で自民党が負けたら、麻生首相の引責辞任は避けられないという意見が出たそうです。更に幹部会では党総裁選挙の前倒しになった場合は、舛添厚労相も総裁候補になると話す人もいたと報道されていました。もし舛添大臣が総裁に選ばれると首相候補にもなるわけです。
そこでふと思ったのですが、舛添さんは参議院議員です。長い歴史の中で参議院議員が首相になったことはない。何故だろうと。
実は国会には衆議院の優越というシステムがあり、衆議院と参議院で異なる決定がなされたら、両院協議会を設けて意見の一致を見ない時、衆議院の決定が優先されるからです。昨今のねじれ国会でもよくみられる現象ですね。これがあって首相は衆議院議員がなってきたわけでしょうが、逆に参議院議員でも衆議院で過半数の支持があれば首相になれるわけです。もちろんそのまえの総選挙で、自民党と民主党どちらが政権を手に入れるかですが。
それにしても過去には政策よりもトップの顔を変えて、一夜にして国民の意思のながれが変わり得ることがあっただけに、どうしても選挙の顔が大切になってくるのでしょう。さあ結局は誰と誰の顔で闘うのでしょうか?