フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

秋深し、冬近し

2017-10-31 23:57:02 | Weblog
久しぶりに穏やかな気候に恵まれました。秋も終わりに近づき、大気も冷たさが日々増してきています。野はこの頃から枯れはじめ、田畑も収穫も終わり閑散としていきます。我々人間族も、虫、鳥、動物たちも厳しい冬を迎える準備をしはじめます。今日あたり、出雲に旅をしていた神様も帰ってきます。東京、大阪では木枯らし一番が吹きました。最近の気まぐれ天気の中である程度規則正しく吹いたようです。
さて、今日のように穏やかな日には布団干しが定番ですが、自宅回りの散歩コースではあまり見かけませんでした。そうですね、最近のマンションでは美観を損なうということであまりベランダで干しものをしないとも聞きましたが、この太陽の恩恵を受けないのも寂しいものです。
ところでかつて気象台の人に聞いたのですが、布団干しの時間は午前10時から午後3時頃までで出来るだけ両面を干すのがよいそうです。汗は敷き布団の下に溜まるので、裏を丹念にと教えてもらいましたよ。

弁当

2017-10-30 23:28:26 | Weblog
今は昔、旅行の楽しみの一つに駅弁がありました。とは言っても、駅のコンコースなどで買い求めて車内に持ち込む弁当ではなく、列車内から窓を上げて、首を出して買う駅弁の事です。短い停車時間の間に買うことが出来るか、スリルがありました。
さて、それぞれの地方で独特の名物弁当を買う時にはさらにスリルがありました。誰もがその弁当を買おうとしますから、競争になり大変でした。このところの駅弁では、こうした競争がありませんから楽になりました。
弁当生活というと歌手の皆さんが思い浮かびます。地方公演の楽屋では、必ず弁当が付き物です。昼夜ともに弁当という場合も度々あります。一方観客のほうも幕の内弁当です。幕の内弁当の語源は、芝居と芝居の間の休憩時間(幕間)に俵の形をしたご飯におかずがついたものを食べるところから名付けられました。元々は役者が食べたのか、観客が食べたのかわからないそうですが、毎日、弁当では、歌手も大変ですね。

写メ

2017-10-29 22:48:25 | Weblog
情報が多くなっています。ニュースを見ていると事故現場や火事現場の写真が一般の人の写メによる投稿で報道されることが多くなっているからです。
スマートフォンによる写真撮影は観光地はもちろんどんなところでもよく見られますね。「新人は ペンをとらずに 写メを撮る」というサラリーマン川柳があります。確かに「ええっ!これも写メを撮るのっ」というくらいにパチパチ撮っています。停留所の時刻表などは実益がありよいですね。
しかし、なんでもかんでも写メにしている人たちに聞きたいのは、撮り集めた写真をどう処理しているのでしょうか。スマートフォンの中に集めてあるとはいえ、昔のアルバムのように、思い出を辿りながら皆で楽しむことが出来にくいような気がしますがね。
ですから、沢山撮り集めた素材の整理をキチンとすることが必要になってきます。せっかくですから、そのやり方だけは、覚えておいて欲しいですね。

2017-10-28 23:56:06 | Weblog
我々の世代はもう大抵孫がいます。我が孫が一番という気持ちは誰しも持っています。しかし、この話題で盛り上がるのも、お互いがちゃんと確認してからでないと、寂しい、仲間外れが出てしまうので気を付けたいものです。
さて、孫が祖父母の事をなんと呼ぶかを調査した結果があります。それによると、一番多かったのは「じいじ」と「ばあば」で、「おじいちゃん」や「おばあちゃん」を上回ったそうです。この「じいじ」「ばあば」は昭和ではあまり一般的ではありませんでしたが、いつの間にか半分近くが「じいじ」「ばあば」になりましたね。
我が孫も「じいじ」と呼んでくれていますが、ただし他の家族に比べて、優先順位は最も低くなっています。むきになってこちらを向かせようとすると、かえって離れていってしまうようで、手の施しようがありません。孫はよく知っています。自分と触れあう時間が長い人ほど優先順位が上がるのです。となるともう少し、先の話になりますが、その頃は孫自体が大きくなっていますよね(苦笑)。

居酒屋

2017-10-27 23:34:06 | Weblog
サラリーマン川柳に「昼食は 妻がセレブで 俺セルフ」という笑えない、身につまされるのがあります。
さて、セレブと言われても、そういう場所に慣れていない人にとっては入りにくいレストランも多くあります。色々な場所に気軽に入ることが出来る為に、子供の頃からの体験がものをいいます。ですから親として、時にはホテルでのレストラン、時には屋台で、また居酒屋など、様々な場所に慣れさせるということが、大人になって親に感謝する出来事になっていきます。
その居酒屋ですが、居酒屋には人生の交差点といわれるくらい、喜び、怒り、悲しみなど十人十色の感情が同じ空間に流れています。共感出来る話、参考したい話、面白い話など座っているだけで自然と耳に入ってきます。こうした事は高級レストランでは中々ないことです。また、見知らぬ人と親しくなれることも魅力の一つです。
ただそうなるには、多少の違いがあっても相手を認めることが必要ですよ。

伝統の味

2017-10-26 18:32:26 | Weblog
商品説明によく伝統の味という言葉が使われます。また老舗の料理店でも「伝統の味がお楽しみ頂けます」とお品書きに書かれています。かつてそうした老舗のご主人に話を伺ったことがありますが、確かに守らなくてはいけない柱の味はあっても、時代時代でその時にあった味を入れていかないと長続きするものではないとおっしゃっていました。
このことと同じようなことが世界のあちこちであることにお気づきでしょうか。それは世界で繁盛している日系のお店のことです。世界の大都市で日本食が人気を博していますが、この日本食を扱っている多くのお店の社長は日本人ではないそうです。ということは日本食に加えて少しだけ地元の人が慣れ親しんだ味に変化させることが出来るからですね。
人はまったく新しいものに飛び付いてすぐ食するほど革新的ではありません。むしろ保守的なんですね。特に食に関しては。現地の味と日本食の融合が大切なようです。

昭和

2017-10-25 23:39:39 | Weblog
新しい政権を担う政党が決まりました。とは言っても今まで通りですがね。となると前の首相官邸が旗を降ってきた様々な記念事業の企画はそのまま進められていくことになります。
その一つは来年は「明治150年」。その記念事業があります。それをみて、それでは来年昭和は何年なんだろうと思いました。かつて我々の子供の頃「明治は遠くなり」とよく新聞見出しに使われました。しかし、平成も29年になれば「昭和は遠くなり」という感じですからね。そこで来年は昭和92年です。
私が扱っている歌謡曲の世界では、「昭和回帰」という言葉がよく使われます。江戸時代の元禄期のように文化が成熟化したのが昭和だったからかもしれません。カラオケ文化しかり、テレビのプログラムなどの大元はすべてが、昭和時代に形づくられたものです。それに合わせて今風の人格形成も昭和に確立したのかもしれません。
昭和92年の来年の歌謡曲はやはり昭和回帰でしょうか。

相手側

2017-10-24 23:35:49 | Weblog
プロ野球も愈々終盤に入ってきますね。はたして今年の日本一のチームはどこでしょう。かつての放送界と違って、最近はどのゲームも中継があります。従ってホームのあるチームの地域の放送局が中継をするわけです。中継の姿勢もどちらかと言うとホームチームによりそう、実況や解説が多くなります。自分がファンのチームのホームの場合はそれが心地よく聞こえるのですが、逆の場合はなんとも腹立たしく聞こえる時がありますから人間とは身勝手なものです。
そこでふと思うのですが、ビジターのチームがある放送局のアナウンサーや解説が乗り込んで放送したらどうでしょうか。この考えを思いついたきっかけは、「ひふみんアイ」です。将棋の加藤一二三九段の「同じ盤面でも、反対側から眺めれば時に違って見えてくる」という話です。確かに見る角度が違えば、また、別の見方が出てきます。実況もまた、奥行きの深さが現れるのでは。
反対側から眺めてみると普段の気働きにも、きっと良い影響が現れると思います。

笑えぬ笑い話

2017-10-23 23:59:27 | Weblog
新聞を細かくみていると、我々の仕事に使える話に結構出会えます。有り難いことです。
笑い話なんですが、笑えない身につまされる話ですのでご紹介しましょう。それは、サプリメントの話です。年を重ねるとどうしても記憶力が減退します。覚えていた筈の簡単なことも、思い出すことが困難な時がままあります。ここからが笑えぬ笑い話に繋がります。記憶力の衰えを防ぐ為に、サプリメントを使うことになり購入しました。2、3日は続けて飲んでいたのですが、その後は飲むことを忘れてしまったのです。この話、身につまされますよね。笑えぬ笑い話です。
さて、少子高齢化の動きが加速する中で、健康に関するサプリメントが数多く市販されています。今や誰もが一種類や二種類のサプリメントを愛用されていることでしょう。服用することで安心出来る気持ちになることも立派なサプリメント効果かもしれません。ただし費用はかかりますね。

自由な時間

2017-10-22 22:17:03 | Weblog
専業主婦の中には、土日祝日は嬉しくないという人がいます。家族揃って過ごす楽しみよりも、家族の世話に追われて、自分一人の自由な時間を持てないのがつらいと嘆いているのです。それと同じことが定年後にやってきます。定年前は夫を職場に送り出した後、妻は外との交流を楽しめたのですが、夫が定年退職すると、夫の昼食を作ることになり、外出も拘束されがちになる場合もあるからです。つまり夫の退職後、ストレスが溜まりやすくなるのです。夫源病というのだそうです。こうした夫源病によって熟年離婚につながるとも言われています。
夫源病は几帳面な妻が多く、感情を表に出すのが苦手だというタイプが多いそうです。老後の生活という言葉をよく使いますが、こうした状況を想定して、現役時代に取り組むことが出来ることをはじめておくことが大切です。いわゆる趣味を持つきっかけを作っておくことです。もちろん妻側の趣味も理解することも大切ですね。