フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

縁側

2016-10-31 23:57:31 | Weblog
新聞や天気予報で「小春日和」という言葉がそろそろ登場する季節です。かつてはその季節には縁側に出て、ご近所の人と茶飲み話を楽しむお年寄りの姿をよく見かけたものでした。しかし、近頃の若い人の中には縁側を知らない人が結構いるようです。「ヒラメのエンガワならよく知っている」という笑い話もありますがね。
縁側というのは部屋と部屋をつなぐ廊下の役目としてだけでなく腰をおろして庭を眺めたり近所の人々とお喋りをかわしたりする内と外をつなぐ貴重な役目を果たして来ました。しかし、最近の家では縁側を見かけることが少なくなりました。住まいの洋風化やバリアフリーの住宅が増えたことによるものでしょう。ただ洋風化やバリアフリーと言ってもちょっとした工夫で縁側の使い道が広がります。サンルームにしたり、車イスをもし使うようになっても縁側が玄関として使えるようになります。もちろん周辺の部屋と段差をつけないようにすることが必要です。色んなことで生活の質を高めることをいつも考えていたいですね。

雑談

2016-10-30 21:41:32 | Weblog
毎週、日曜に放送している「松原敬生の日曜も歌謡曲」ではテーマを出してメール、ファックスで意見を貰っています。いわゆる「雑談」です。雑談というと一定時間話し込むイメージがあります。しかしこの番組の雑談はほんのちょっとの話題で良いのです。話の切っ掛けを貰って我々が話を膨らませるのです。
この雑談は放送とは関係なくコミュニケーションにも必要なことなのです。職場で、廊下で、食堂で、エレベーターで声を掛けられた時など至るところでとっさのコミュニケーションが必要になります。短い会話の中に人柄が色濃くにじみ出るのです。ですから、雑談が苦手な人は「はい」に一言プラスすると良いですね。雑談は馬鹿にならないテクニックです。はいだけでは無愛想すぎますよね。
はい以外の挨拶を私は「セカンド挨拶」と言っています。このセカンド挨拶の為にも情報を持っていると良いですね。私に関心を持っていてくれる、優しい人と貴方は見られますよ。

出る杭は

2016-10-29 22:53:04 | Weblog
最近の風潮はどうでしょうか。「出る杭は打たれる」という格言です。この格言に惑わされて、折角出て見ようとした杭が打たれはじめると尻尾を巻いて逃げ出そうしたことがありませんか。この格言は変えてみませんか。「出る杭は育てる」にです。ハイリスク、ハイリターンの出来事に向かっていく気力を持つ人達が少ないような気がするのですが。日本には特に少ないようです。しかし昨今のネット社会ではわずかな人でも社会全体を変える力になります。
さあ、杭を沢山集めてその中から世の中の未来に役立つ杭を見つけ出さなくてはなりません。焚き火の中に杭を燃やすことになれば、世の中の損失です。その杭を見つける方法は楽しく空想することです。実現していない事柄でも空想するのは自由です。絶えず夢を見ていれば、ひょっとしてそれが杭になるかもしれません。その杭を育てて大きな柱になる可能性すらあります。
「出る杭を育てましょう」

東京タワー

2016-10-28 21:10:56 | Weblog
まだまだ早いですが、私の今年の十大ニュースの一つはあの東京タワーに上ったことです。1958年に完成しましたから58年間も登ったことがなかったのに今年ようやく登れました。完成当時は世界最高のタワーでした。この頃、日本が高度経済成長期に入った時期で、何か日本が全体活気に満ちていたような気がします。今よりう~んと生活レベルは低いイメージですが、それでも希望に満ちた時期だったと思います。昨今は人口減少のせいもあって何となく明日への希望が持ちにくくなっているようです。
それはともかく東京タワーにのぼり、さらに時代の象徴でもある東京スカイツリーにも登って見ました。東京タワーとは高さは雲泥の差があるにも関わらず東京タワーの存在感はすごいものでした。スカイツリーは東京の名所という雰囲気ですが、東京タワーは東京そのものですよね。修学旅行で東京へ行った学生は必ず東京タワーへ行ったわけですが、恐らく東京そのものの印象は東京タワーでしょう。

外食の魅力

2016-10-27 23:59:07 | Weblog
ミシュランという言葉を聞いたことありますよね。ミシュランガイドに掲載されたお店巡りが趣味で自慢だという御仁も多いでしょう。もちろん外食は苦手で自宅の食事が一番という人もありますよね。
外食という習慣は何と江戸時代から続いています。というより花のお江戸の人達は外食が大好きだったようです。屋台が多く、寿司やに天麩羅、そばをすすったり、うなぎの蒲焼きや豆腐料理の店にも足を運びました。ミシュランではありませんがグルメガイドも発売されていたようです。相撲の番付と同じように料理店のランキングも人気だったようです。そうした伝統が今の格付けが好きという気風に繋がっているのでしょう。IT時代になり、パソコンでもランキングはじめお店のガイドがしっかり掲載されていますから、飲食店の評価をついネットで調べたり、ますます掲載されているランキングが重宝されていくでしょう。
情報でお腹ならぬ頭が一杯になってしまいますね。

紙の氾濫

2016-10-26 23:14:22 | Weblog
最近思うことの一つ。各職場でのコピー技術が進歩したせいか、まあ刷り物が溢れているなあという現状です。技術の進歩といえば、かつてはコピーは片面でしたが、今は両面刷りが当たり前です。そうそうチラシも片面が主流でした。番組を担当するアナウンサーとしては、時代の変化を一番感じるのは、聴取者がメディアに接近する方法です。手紙からファックス、そしてメールへの変化です。
さて我々の世代は片面しか印刷がない用済み書類やチラシなどを捨てられない世代です。ですからチラシはメモ用紙でもあり、新聞紙などは習字の練習をしたものです。その習性の世代の聴取者はチラシを有効に使ってリクエストやメッセージを送ってきました。私は、これをみみっちいとは決して思いません。むしろこの精神が廃れつつある現実が嘆かわしいと思っている次第です。歴史遺産ともなった手漉きの和紙にも見られるように貴重な紙であるという気持ちは忘れないでいたいですね。

褒める

2016-10-25 21:33:24 | Weblog
サラリーマンという人生の階段を昇るということは、段々下に部下を持つことになります。
上司の資質の一つとして、効果的な褒めかたを覚えなくてはなりません。コミュニケーション学の先生によると、4つの点を指摘しています。それは「誠実に褒める」「特定の行為を具体的に褒める」「努力したことを褒める」「肯定的なフィードバックを与える」です。こうしたことを堅実にやりこなすには、褒める対象となる人物の行動をきちんと観察していないと出来ないことばかりです。ただ褒めてだけいれば良いというものではありません。また部下の性としては、一瞬でも上司と一対一の空間を持ちたいという気持ちがあります。その心理を上手に活かして話す技術を持たなくてはなりません。
どちらにしても部下に気を配って会社生活をするわけですが、ここで注意することは、部下のプライベートと会社をしっかり区別することです。この一線を越えないことを守って下さい。

不安

2016-10-24 23:58:15 | Weblog
日本シリーズを戦っている選手は、移動日となった今日はどんな気持ちだろうか。特に2連敗した日本ハムの選手はどうでしょうか。このまま4連敗したらとか、打てなかったらと不安にさいなまれているのではと思います。何故ならば、広島も日本ハムもシーズンで最も結果を残したチームだからです。つまり結果を残してきた人ほど不安と戦って来ました。それだけに恐怖心を人一倍持っています。ですから、その不安を打ち消したい為に人一倍練習するようです。移動後、またグランドで練習する選手も出てくることでしょう。
日本シリーズはシーズンで優勝して人に褒められて満足しホッとした度合いの強い人が多いチームの方が、分が悪いと思います。結果を残すことは弾みで出来ることも一回はあるかもしれません。しかしこれを続けることは、ものすごいエネルギーが必要です。その間不安と戦い続けた末に結果を出していくからです。結果と精神力は連動していますね。

暗証番号

2016-10-23 22:19:01 | Weblog
携帯電話が普及する前とした後での大きな違いはなんでしょうか。それは数字を覚えることです。普及前、親しい人の電話番号は大抵そらんじて言えました。ところが携帯がこれだけ世の中に広まるとほとんど電話番号を覚えることがなくなりました。手紙を書く機会も減ってメールが主流になると、今度は変換を勝手にやってくれるので正確な漢字を書けなくなりました。形だけで覚えるようになっています。
しかし数字で困ったことが頻繁に出ています。よくキャッシャーでクレジットカードを差し出しながらうろうろしている人がいます。つまり、暗証番号の記憶を手繰っているのです。覚えていた数字がエラーエラーで冷や汗タラタラ。結局サインに切り替えるという締まらない話になります。
かつてサラリーマン川柳に「増えていく 暗証番号 減る記憶」とありましたが、まさにその通りです。出来るだけ記憶をたぐりよせる努力をしたいですね。

鍋の日

2016-10-22 23:03:46 | Weblog
山形の芋煮会の季節はそろそろ終わりをつげますが、これからは家庭内での鍋料理が冬に向かって全盛になっていきます。この地方では秋も深くなく、まだまだ冬は遠いので鍋料理は先かもしれませんが。
ところで今日22日は「鍋の日」です。いや毎月のことです。実はこの「鍋の日」を制定したのは青森県南部町で「鍋条例」があります。何故22日かというと「フーフー」と冷ましながら食べることから語呂あわせで決めたようです。
家庭だけでなく、職場の宴席でも鍋料理は冬場の定番です。コミュニケーションの為にも鍋料理は最高です。調理や味付けを仕切る人、気を配ってせっせと小皿に取り分け作業に徹する人、集まった者達との距離をグッと縮めることが出来るのです。まさに同じ釜の飯を喰う中になるのです。大学生になってクラブ活動の歓迎会で鍋を囲んだ後に、ずいぶん先輩達と距離を縮め、このクラブでやっていける自信みたいなものがついた覚えがあります。鍋料理バンザーイでした。