フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

体力

2015-10-31 21:35:25 | Weblog
いつだったか、こんなアンケートの結果が発表されていました。問いかけは「10年前の体力を得られるならいくら支払われるか」で、40代のほぼ5人に一人が50万円以上出しても若返りたいと答えました。それだけ加齢による体力の衰えは感じるものです。
さて今日は大変風の強い日でした。外出した際に町のウィンドウで自分の歩く姿をみて愕然としましたね。風と寒さを避けるせいか、背中を少し折るように歩いているのです。若いころはそんなでもなかったよなと思い、まわりの若い人達は颯爽とハロウィーンの1日を楽しむように歩いていました。知らず知らずのうちに防御の仕草をとるのは、やはり年齢のせいだと思うのです。ですが、考え方を改めることでこうした守りの姿勢を積極的な姿勢に変えることが出来ると思い直しました。時の経過と共に何かを失ってという喪失感を持たないように、そして「明日」というのは良い言葉だと思うことです。
「トゥモローイズアナザーデイ」これは「風とともに去りぬ」のスカーレットオハラが言った言葉です。

電話の言葉

2015-10-30 20:30:53 | Weblog
最近、嬉しさを感じる言葉があります。それは電話をかけた時の「電話を頂いて嬉しかったです」
人を傷つけたり元気を奪ったりする言葉に比べると、こうした人を嬉しくさせる言葉は大人と言えども案外身についていないのではないでしょうか。知ってはいても宝の持ち腐れ状態になっていないだろうか。
今の世の中、コミュニケーションの中心に携帯電話があります。この携帯電話の普及によって顔を見せない言葉のやり取りが多くなり、それにつれて言葉の価値が上がった筈なのに、逆に顔が見えないことで乱暴さが増す心配もあるのです。顔を見せることの無い言葉のほうが心の奥底が見えることがあります。
声は心の感情を素直に反映します。それを身体で覚えていたのが、家庭の奥さんかもしれません。何故なら電話がかかり、それをとった瞬間の声は1オクターブ上がるくらいの声でした。相手が旦那さんとわかると急にトーンが下がったものでしたがね(笑)。やはり明るい声で思いやりのある言葉を心がける。現代の処世術ですね。

緊張

2015-10-29 23:06:55 | Weblog
今日はステージの仕事でした。数多くの人達が出演する催しでした。プロに交じって素人の方々もカラオケを発表するのです。中には明かに緊張している人もいます。あがり性の人です。
そういう人達へのアドバイスは「右脳のトレーニング」をすることです。とにかくあがり性の人は緊張してくると言語処理を担当する左脳を中心に働かせようとして混乱を招いてしまうのです。しかし不安などの感情は右脳が支配しています。この右脳を鍛えバランスよく処理するようになればプレッシャーに強くなるそうです。
ではバランスよく処理するにはどうすれば良いのでしょうか。右脳は身体の左側を支配しています。ですから、日常生活で左手を積極的に使うのが有効だそうです。左利きの人に器用にこなす人が多いのもそのせいでしょう。そうそうもっと手軽な方法があります。左側の鼻だけで呼吸するのも右脳を刺激して効果がでるそうですから、これからカラオケ大会に出演の予定がある人はお試し下さい(笑)。

電話

2015-10-28 20:51:36 | Weblog
日本シリーズのテレビ中継を視ていて気づきました。時々ゲームを楽しむスタンドのお客さんにカメラが向けられますが、そのほとんどの人達が携帯電話かスマホを耳に当てているのです。家族や友人に連絡をして自分のいる位置を教えているのでしょう。私の子供の頃には考えることが出来ない光景です。当時は球場でラジオを聞いている人をうらやましがったくらいです。
電話と言えば、その昔「呼び出し電話」がありました。若い人にはピンとこないでしょう。電話は一般家庭では高嶺の花でした。その頃は近所の電話を持つお宅を学校や職場の急ぎの連絡先にしてもらいかかってくると家まで呼びに来て貰うのです。名刺にも(呼)○○○○と電話書かれていました。それが今では一人に一台の電話の時代になってしまったのです。便利になりました。一家の一台の時には、それぞれがその電話を通して情報を共有していたという利点がありました。
話が戻りますが、呼び出し電話の時代は近所の人情が行き交うのどかな時代と言えるでしたねぇ。

ひなたぼっこ

2015-10-27 23:32:20 | Weblog
木枯らし一号のニュースが冬の到来を予告します。風が強いと窓に対する有り難みが増しますね。日差しさえあれば、風が強くてもひなたぼっこが出来ます。
ひなたぼっこといえば私の子供の頃の光景では、縁側、お婆ちゃん、番茶といったのどかな日本的な風景が思い出されます。こうした光景をもたらすのが小春日和ですね。しかし最近の住宅には縁側はほとんどありません。田舎に出掛けないと見られません。それに今の若い人達は日に当たると紫外線が心配と言うかもしれませんね(笑)。ただ11月の季節の太陽は高度も低いので皮膚を赤くしたりシミなどを増やす短い波長の紫外線は空気の層に吸収され量が少ないと聞きました。
ひなたぼっこが気持ちよいのは、身体が温まり、血の巡りが良く、エネルギー消費が少なくてすむことです。そうそう午後にひなたぼっこして、ついウトウト。そんな時に、気を付けることは、晩秋の日の沈みは早いので洗濯、布団干しの取り込みを忘れないようにすることですよ。

記憶の方法

2015-10-26 21:24:14 | Weblog
うっかりミスというよりも、これをしなければと思っていることを忘れてしまうことがままあります。加齢の仕業でしょうか(笑)。これを防ぐ方法というか、対策を考えなければなりません。
若くても年をとってもまず必要なのは集中力です。それはやらなければいけないことに立ち向かった時に必要です。そして立ち向うまでには、今日、やらなくてはいけないことを記憶しておく方法はやはり書き出すことです。それをキッチリと毎朝確認することです。うっかりミスを防ぐ「指さし確認」と同じことです。手帳の使い方にも通じる事ですね。
つまり先ほど加齢と書きましたが、どうしても注意力が散漫になってしまうので頭の中での指さし確認などを怠らないようにすることが必要なのでしょう。加齢によって途中のプロセスを省いてしまうからなんですね。手間といえば、し遂げたことをキチンとメモから消しておくことです。加齢を理由に諦めるのでなく、指さし精神を持ち続けたいですね。

単身世帯

2015-10-25 21:47:42 | Weblog
今年は国勢調査の年でした。時代を反映してネットで調査に答える方法もとられました。その調査の結果の中で、これから注目するのは「単身世帯」の増減です。先回の国勢調査では単身世帯は増え続けていました。何でも全体の3割を占めていました。晩婚や非婚の独身者に加えて伴侶に先立たれたお年寄りも多いということでした。こうした単身世帯が増えることでシングル族を対象にしたサービスが数多く誕生しました。これも少子高齢化社会の現象の一つでしょう。
江戸時代の屋台は単身者の食生活を支える食堂でした。鮨やそば、天ぷらはファストフードとして単身者の多い江戸庶民の手軽な食べ物として大繁盛したのです。ただ古い川柳に「沢庵をへし折って食ふ独りもの」があります。単身者を冷やかしている感じですね。
しかし現代の単身者は堂々としたものです。日本おひとり様ビジネスが盛んな様子が見られるだけに、主役の座にあるからです。家事代行の業者も競いあっているくらいですからね。

ガラパゴス

2015-10-24 23:48:50 | Weblog
南米エクアドルから西へ約1000キロ、太平洋上に浮かぶ島がガラパゴス諸島です。隔絶した孤島という環境で、そんな島になぞらえ国内市場だけに向けて進化し海外では通用しない商品やサービスを称して「ガラパゴス化した」と言います。携帯電話が代表格です。私の携帯を見て「ガラ系ですね」とよく言われます。
ガラパゴス諸島ではゾウガメやイグアナなどの生き物が他で見られない独自の姿に進化したものです。確かに島の生き物は他所へ行く術がありませんから、この島で進化するしか仕方ないのです。
日本の鎖国を思い出します。この時代は独自の日本文化が誕生しました。「おもいやり」や「おもてなし」などの精神文化も根付きました。こうした大切な精神文化が開国によって徐々に削られて日本の良さが薄くなって来ています。もちろん外国との交わりは必要不可欠です。しかしそれによって日本らしさを失っては何にもなりません。是非バランスを考えて対応して欲しいですね。

高齢化

2015-10-23 19:11:24 | Weblog
朝はやく散歩をしていると、賑やかな場所がありました。町内の喫茶店です。モーニングサービスを楽しむ人達で満員の盛況です。よく見ると、お客さんの年齢はおしなべて高いようです。高齢化は地方の事だと思っていましたが、これは誤解かもしれません。高度成長期前後に大量に地方から都会にやって来たいわゆる当時「金の卵」といわれた集団就職の人達がリタイアする時期ですから、高齢化率が高くなるのは大都市圏かもしれません。
さてモーニングサービスを楽しんだ後、今度は趣味の世界での生活に入ります。それでも毎日というわけにはいきませんので、後は結構暇になります。リタイアした人が嬉しそうに出掛けるのに出会い、余りに嬉しそうなので伺うと会社のOB会だそうです。そうですね。趣味仲間との時間も悪くありませんが、経歴の違いは多少の違和感を感じることがありますから、会社の同僚が一番気のおけない存在なんでしょう。一緒に仕事をしたというところに特別な意味があるようです。現役の皆さん!。

深まりゆく秋

2015-10-22 23:26:02 | Weblog
深まりゆく秋。それを感じさせてくれるのは紅葉する木立、そして散り敷かれた色とりどりの落ち葉です。このように表現出来るのは、落ち葉が気にならない山あいの場所かもしれません。というのは、私達の町、自宅前の街路樹は落葉樹ですから、この時期は落ち葉の季節です。ですから、自宅前の歩道には、朝起きると落ち葉が数多く散らばっています。この掃除が厄介なんです。ほおっておけば、どうもだらしがない家だと思われがちですし、冬になるまではきりがないくらい葉が落ちるのです。風情があるのは、場所によると思えてなりません。錦秋は風光明媚な山あいにあり町中には、煩わしさがあると断定するとお叱りを受けそうです。こんな自分でも高山本線の車窓から見た山々の紅葉には「わあっ」と声を上げるのですから勝手なもんですよね(笑)。
ところで紅葉狩りと狩りがつくのは何故なんでしょうか。それは昔から紅葉一枚を拾って、持ち帰って栞などに使うことがあったからでしょう。日本語の味わいの一つでしょう。