フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

五輪でマナーを

2019-01-31 23:54:10 | Weblog
東日本大震災の際に海外の記者から誉められたのは、被災された皆さんのマナーの良さでした。
国民のマナー向上のきっかけになるのは、世界的な行事が国内で行われることです。そう言えば1964年の東京五輪のさいに、こんな呼掛けがありました。「開催国の国民にふさわしいエチケットを」というものでした。韓国でもソウル五輪では国民に公衆道徳を叩き込み、効果を出しました。中国の北京五輪でも「つばを吐くな」「ちゃんと並べ」「大声をだすな」と市民教育をしました。
昭和の東京五輪もはるか彼方になりました。それにつれて最近の日本のマナーはずいぶん悪化しています。2020年の東京五輪も近づいています。もう一度、外国人にだけでなく、周りの人に対するおもてなしの気持ちを持つ世の中にしたいものです。

亥年

2019-01-30 23:53:44 | Weblog
猪突猛進の亥年になり、早くも一ヶ月が経とうとしています。十二支の中でこの亥が何故最後なのでしょうか。
昔、聞いた話では、神さまが「正月の朝、御殿に来た者から十二番まで、順番に一年ずつその年の大将にする」というおふれを出しました。このおふれによって、動物たちは、自分が一番になろうといっせいに走りだします。亥は走るスピードは猛烈です。本当はトラの次ぐらいに入れたのですが、何と、亥は御殿の前を行き過ぎてしまって後戻りをして、やっと12番目に入ったところで門が閉まったのです。日本に「猪突猛進」という熟語が生まれたのは、このあたりからでしょうね。
しかし「エピソード」でスピードを競うとしたら、「己」の蛇のスピードは意外と速いですよね(笑)。

観光客立国

2019-01-29 23:49:14 | Weblog
安倍内閣の最大の成果は、海外からの観光客が安倍さんが就任前に比べると圧倒的に増えたことです。2000万人を超えたわけですからすごいですね。先日も「笑点」大喜利で、銀座で日本語を聞くとホッとするという回答がありましたが、それほど観光客が増えているのです。この後もラグビーのワールド杯や東京オリンピックが日本で開催されるわけですから、益々日本を訪れる観光客は増え続けるでしょう。
迎え入れる観光ボランティアの皆さんの活躍も広がっていますが、今後はまだまだ必要とされるのではないでしょうか。私などは、外国の人を見ると後退りするほうですが、今後は、道案内出来るくらいの英会話の実力を身に付けないといけませんね。
えっ!それよりも自分の行き先を忘れないようにですって?ほっといて下さい(笑)。

両極端

2019-01-28 23:36:38 | Weblog
最近は気のせいか、夏冬の厳しい季節が長く、穏やかな春秋はすぐに終わってしまいます。いや、気のせいではありません。今年も春を飛び越して猛暑の夏が来るかと想像するとぞっとします。それと比例するように、世の中も両極端に振れているようではありませんか?外交もイエスかノー、暮らしぶりも金持ちか貧乏人、黒か白、生か死の2極化しています。
しかし実際には黒と白の間には幅広いグレーゾーンがあり、そこに人間としての機微を我々は学んできたはずです。グレーというと言葉の響きが悪いようですが、そのグレーゾーンが季節でいうと春と秋なのです。春には春風駘蕩、ゆったりと構え、秋には静かに物思いにふける秋思の時間です。
しかし、両極端な季節に変わっても心の余裕だけは失いたくないですね。

ユーモアとジョーク

2019-01-27 23:00:36 | Weblog
最近の私のルーティンのひとつに、寝る前には必ずビデオにとってあるお笑い番組を見ることがあります。ストレスを溜めない為にも良いようです。
ところで、日本ではユーモアもジョークもすべて一緒くたに考えられていますが、これは違うんですね。ジョークは頭のレベルの技術です。他人をジョークでからかったら相手を傷つけますが、ユーモアは心と心の触れあいで人と人とのコミュニケーションを円滑にします。しかし人によってはユーモアを全く理解しないというか、許さないこともあります。日本語で言えば「くそまじめ」でしょうか。この言葉に相当するドイツ語は『動物的まじめさ』だそうです。まじめ過ぎて頭が固い人はほとんど笑わず、まるで動物のようだと表現したのです。
笑うことで人間はストレスを緩和出来るのです。つまり心の安全弁ですね。
さあ今晩もビデオに撮った「笑点」を見て寝ます。

代理人

2019-01-26 20:58:16 | Weblog
プロ野球の合同自主トレーニングが始まり、キャンプインがますます楽しみになってきました。ただあれほど連日、新聞に取り上げられたドラゴンズの新人、根尾選手が軽い肉離れで今は別メニューになっているのは残念ですね。
ところでプロ野球選手が球団と対峙する契約更改で大リーグと一番違うのは、代理人の活躍度かもしれませんね。つまり、選手と球団の労使交渉も大リーグは代理人が前面に出てきてそれでおしまい。日本ではこうした傾向はそれほど激しくありませんが、出来ることなら増えて欲しくないですね。交渉は悲喜交々、選手本人が記者会見で語るから納得出来ますからね。
大リーグに日本の選手が多く参加するようになりました。それだけに選手の顔が見える日本式交渉になって行くと良いと思うのは、私だけでしょうか。

時代劇

2019-01-25 23:53:09 | Weblog
私は、大変な時代劇ファンです。小学生の頃に父親に連れられて最初に見た映画が時代劇だったのが今に至っているのです。最近は数多くの時代劇をビデオにおさめ、時間があると楽しんでいます。
勧善懲悪がテーマの魅力もありますが、「人の強さ」「潔さ」「優しさ」を素直に表現出来るのが最大の魅力です。現代劇ではウソくさくなるせりふも時代劇なら許されます。それに時代劇のせりふは日本語として大変美しいし、日本語の成り立ちが理解出来る場面も数多くあります。
こんなに長く時代劇を楽しんでいるとかつての主人公の娘や息子が主役をはるという親子二代ということが多くあります。ひとつの世襲でしょうか。歌舞伎の世界に似てきたようです。

手紙

2019-01-24 23:51:08 | Weblog
ラジオ番組の一番大きな変化は、番組に届くリスナーの気持ちの伝え方です。50年ほど前からしばらくは、葉書か封書の手紙です。そしてしばらくしてからファックスが登場、更には現在はメール全盛の時代になってきました。番組はともかく普段の生活の中でもメールが多くなってきました。
さてそのメールには、相手からすぐに返事がくるメリットがあります。それはそれで嬉しいものです。手紙にはそうした即応性はありませんが、逆に相手に届いた後、そこで気持ちが温められる感覚が生まれます。返事が返ってくるまで時間がかかりますが、手紙を送ってから返事が来るまでのプロセスが大切なんです。返事を書いている時の気持ちが、ペンに乗り移るのです。

デッドポイント

2019-01-23 23:50:59 | Weblog
デッドポイントというのはマラソンに使われる言葉です。それはこれ以上走れないと思ってしまう瞬間のことです。この言葉に出会った時、人生も一緒だなあと思ったものです。つまり辛くて死にたいと思う時期のことです。でもそこを逃げてしまっては終わりです。そこで踏ん張ることが出来るかどうかです。
もともと辛さというのは、本人の物差しで決めるものです。物差しというのは、気持ちです。ですから気持ちを変えることが辛さを追い払うことになるわけです。どうしたら良いでしょう。
それは「目標」「夢」を強い思いで持つことです。そうすれば、今の状況から抜け出す頑張りが生まれます。年をとると「目標」や「夢」が遠のいてしまいがちですが、あえて目標を持てばデッドポイントがなくなりますよね。

辞める

2019-01-22 23:58:24 | Weblog
どうも最近私は若い人達に苦言を呈することが多くなりましたが、今日もその一貫です。私が理解出来ないのは、会社を簡単に辞めてしまうことです。折角、大学入試、就職活動という難関を突破したのにです。もちろん、やめたくなくてもやめざるを得ない場合もありますが(色々ニュースにもなりましたブラック企業などは、続けて身体や心を壊すより、やめた方が正解だと思います)。
かつて「十年偉大なり、二十年畏るべし、三十年歴史になる」という言葉がありますが、今は歴史を創れない人が昔より増えているようです。継続は力なり、この言葉もそれを実証する言葉ですね。
私はアナウンサー生活51年になりますが、小さい頃から、アナウンサーを目指していましたが、まさに継続した人生だったようです。自分が何をやりたいかがはっきりしていると、将来志望を持つことが出来て、簡単に会社をやめることはないかもしれませんね。