フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

不快指数

2008-06-30 18:43:00 | Weblog
今日で2008年も半分が過ぎます。「光陰矢の如し」とは全くよくいったものです。
1年の半ば頃は丁度梅雨時で特に今年は例年以上にジメジメと水分が多くなっている様な気がします。蒸し暑い時には不快指数がグーンとあがります。
日本では1960年代から登場したこの言葉。「不快指数が上がります」と聞いただけで不快になるから不思議な言葉です。実際には計算式がちゃんとあり、蒸し暑さを温度と湿度から計算して数値にしたそうです。8段階に分けられており、指数77で約65%が、85で約93%が不快感を覚えると先日も新聞のコラム欄に書かれていました。
面白い事に不快指数が68~70の時に最も快適だと感じるんだそうですが、不快と快適が合わさったこのデータには奇妙な感じさえします。
私の個人的な快適数字はイチロー選手の打撃成績で、今日は5打数5安打と大爆発で、今シーズンの100安打達成と聞くと梅雨時であろうと快適指数が上がります。
不快指数が上がりそうな日に預金通帳の数字を見て快適指数が上がる人もあるでしょうね。
数字が減る一方の私としては見るのも遠慮しておきましょう!

マダガスカル

2008-06-29 23:51:01 | Weblog
今日は三題ばなしの様なつながりのお話です。
世はまさに王子さまブームです。おととしのハンカチ王子(斉藤佑樹)にはじまって、ハニカミ王子(石川遼)スシ王子(堂本光一)テニスの王子様(錦織圭)流し目王子(早乙女太一)ハンド王子(宮崎大輔)ブログ王子(上地雄輔)ハチマキ王子(香田晋)など挙げればキリがありません。
私の中で王子さまといえば白馬の王子さまか星の王子さましかありません。いやいやもう一人私もその昔はミッドナイトの王子さまと言われて、いや言っていた時期がありました。
さて星の王子さまといえばサン・テグジョベリの作品で、今日がサン・テグジョベリの誕生日です。(1900年) その王子さまの星では水が少ない岩盤の上にがっしりと根を張るバオバブの木がありました。縄や楽器、薬草にもする大きなたくましい木で、マダガスカルという国に多く生息しています。このマダガスカルはアフリカ大陸の南東に浮かぶ島国で1960年にフランスから独立しました。最近ではアドベンチャーアニメーションの「マダガスカル」というアニメ映画もありましたから身近な国名かも知れませんね。
身近といえば日本とマダガスカルにはこんな共通点があります。マルコポーロの東方見聞録で日本の事を「ジパング」と表しましたが、マダガスカルという国名もマルコポーロの東方見聞録の中のマディガスカルという表現から使われる様になったそうです。
この国の通貨は2005年1月から「アリアリ」という正式通貨名になったそうですが、アリの様に働いて貯めるという教えでしょうかねぇ。(笑)

パーフェクトゲーム

2008-06-28 22:49:46 | Weblog
今日はプロ野球にとって記念すべき1日です。長いプロ野球史上で最初の完全試合(パーフェクトゲーム)が行われた日です。完全試合は相手チームの打者を塁に出さずに勝つ事です。
1950年6月28日に青森市営球場で巨人-西日本戦が行われ、巨人の藤本英雄選手が4-0で達成したものです。
投手にとっては最高の勲章でしょう。過去、日本プロ野球では15回記録されておりますが、何とこの中には残念ながらドラゴンズの投手は1人もおりません。逆に完全試合をやられてしまった事は2回もあります。
この15回をみてみて、まず鉄道会社を親会社に持つ球団の投手が8回も達成している事に驚きます。(国鉄が3回でトップ) また1-0というスコアが7回もあります。ドラゴンズは国鉄の金田投手と森滝投手に1-0で完全試合を達成させられました。
とはいってもドラゴンズには記憶に新しい快挙があります。昨年の11月1日、日本シリーズでの日本ハム戦、山井(8回まで)岩瀬(9回)のリレーで見事に1-0でパーフェクトを達成しました。ところがこれを完全試合とは呼びません。(残念!!)日本のプロ野球では完全試合を含むノーヒットノーランは投手個人の記録として扱うわけですから、先発投手の完投が達成条件です。従ってあくまでもリレーでの完全試合は参考記録としか扱われないそうです。
余談ですがあるバッターのファールフライを落とし失策が記録されても、その選手をおさえてアウトにした場合、日本では完全試合となるそうですよ。
ところで山井投手はどうしてるのかなぁ!!

カラス

2008-06-27 22:34:40 | Weblog
毎日の朝の散歩とカラスは対になっています。
特にゴミ収集の日はカラス達は大活躍です。大きなクチバシでゴミ置き場のゴミ漁りに一生懸命です。近くに寄っていくと「私達は何もしていませんよ」といった感じでその場から歩いて去って行きます。何かしら表情までとぼけた感じに見えます。そして私が通り過ぎてゆくと又戻ってゴミ漁りにとりかかります。一番厄介なのはカラスは決して後片付けをしないのですね。
カラスの賢さは犬や猫よりも上回るといわれています。例えばハシブトカラスの脳の重さは約10g、この脳の重さが全体重でどれ程占めるかによって知能を測ることが出来るそうです。もちろん数字が大きいほど知能指数が高い事になるのですが・・・。
その数字ですが、カラスは0.16、犬が0.14、猫が0.12でやはりカラスは頭が良いという事になります。
私が毎日出掛ける熱田神宮の中の上知我麻神社の手洗所にはカラスの死骸に似せた模型、つまり見せしめカラスが吊してあります。手洗い所に糞でも落とされたら困るという配慮でしょうが、おそらくカラスには一時的に効果あってもすぐに悟って効果が薄れるのではないでしょうか。
それにしても童謡「七つの子」の歌詞の中に『かわいい七つの子があるからよ』とありますが、どうしても目の前でカラスを見ていても、かわいいが似合わないのですよね。
ただ1つ言えるのはカラスのゴミ漁りは、日本の飽食が招いた結果とも言えると思うのですが。

ビッグマウス

2008-06-26 19:55:21 | Weblog
1976年6月26日というと、しっかりまぶたに焼きついている映像があります。今か今かと待っていたTV画面に映し出されたリング上では1人が立った状態で1人が寝ているシーンでした。
そうです、格闘技世界一決定戦と銘打っておこなわれたボクシングのモハメド・アリとプロレスのアントニオ猪木の戦いでした。結果は3分15回戦って引き分けで、翌日の新聞では『世紀の凡戦』などと表現されました。それでもこうした戦いスタイルが後に「猪木アリ状態」といわれたものです。
このモハメド・アリというボクサーは大変な「ビッグマウス」としても有名で、記者会見などの発言でこの戦いはどうなるのだろうとファンの興味をひきました。まあこの「ビッグマウス」と揶揄されるのは発言の内容とその後の結果が伴わないことが多いからですが、最近の政治家にはこうしたリップサービスはもちろん、どこへ日本丸を連れていくのかさっぱり分からない記者会見が多いのは呆れます。「ビッグマウス」程ではないにしろ、リーダーシップというのは発言の強さも必要です。
政治家は周りを巻き込む志をわかりやすく伝えなければいけません。もちろんその志は周りが納得できるものにする為に論理的な表現にもしなければなりません。今の福田さんも、もう少しはっきりとした自身の志をビッグマウス的に述べたらどうでしょうか?
誰かさんの言った「自民党をぶっこわす」という言葉が懐かしく思い出されるのは私だけでしょうか。

水汲み

2008-06-25 23:53:58 | Weblog
こちらで大雨による水害があるかと思えば、深刻な水不足に悩む国もあります。
西アフリカのマリ共和国はやはり水不足に悩んでいます。そこで日本のNPO法人(特定非営利活動法人)が井戸をマリ共和国に贈ろうと、現在不要になった入れ歯を回収しているそうです。入れ歯と井戸とは不思議な気がしますが、これは井戸をつくる費用を入ればから捻出するのです。何でも入れ歯をリサイクルすると1個当たり2500円ぐらいの価値があるということです。
ところで毎日の生活の為の水汲みは大変な重労働ですが、この仕事をマリ共和国では子供の仕事になっており、1日の大半の時間を費やしているのです。つまり学校に行く事も出来なくなるのです。
日本でも上下水道が完備していない頃は、特に若い女性の仕事でもありました。思い出すのは三島由紀夫原作の「潮騒」です。神島で主人公の初江が階段状の通路を、水をぶらさげて下りるシーンがあり、ここで新沼と顔をあわせます。当時水汲みが女性の仕事になったのも男達は殆ど漁に出て留守になるからでしょう。
水汲みは慣れているといってもかなりの重労働でしょう。こうしてみると水の有難さ、水道の有難さをつくづく感じます。
今盛んに言われている「もったいない」精神も、水の使用にも活かさなくてはなりません。ちょろちょろ出て止まらない水道はちゃんと直さなくては!
「もったいないですよ」

キモかわいい

2008-06-24 15:10:14 | Weblog
今、巷では「キモかわいい」という言葉が流行っています。最初は気にもしなかった言葉ですが中日ドラゴンズのマスコット「ドアラ」が「キモかわいい」と表現されはじめたのをきっかけに注目するようになりました。「キモい」と「かわいい」を合成して出来たようですが「キモい」が気持ち悪いという嫌悪感を催し、「かわいい」は文字通りの愛しさを感じる言葉です。
1990年代に使われはじめた若者言葉だそうですが、今やすっかり日常語として定着しています。その「キモかわいい」と表現されるものに前述のドアラをはじめ「モリゾー」や「キッコロ」、「たらこキューピー」それにファンタジックエッセイの「ちいさいおやじ日記」のおやじさんもとりあげられています。「ちいさいおやじ日記」の著者は23歳の武蔵野美術大卒業生の「あさののい」さんですから、年頃の女性からみた男性の可愛らしさはあのおやじの中に凝縮されているのでしょう。ぷっと笑う中にホッとするいやし系の存在です。
この「キモかわいい」という表現ですが、対照となっているそれぞれの存在をじっくり見てみると、別にキモいという言葉を使わなくても純粋にかわいいと思えるのですがどうでしょう。あえてつけなくてはいけないのでしょうか。
まあエロかわいいという言葉もある位ですから、かわいいの分類の1つなのかもしれません。
それならば誰か「キモかわいい」おじいさんを描いてくれませんか?勉強しますから。

2008-06-23 18:23:26 | Weblog
何かの書物で「散歩の極意」が説かれていました。「何も考えない。足が交互に動いていることだけしか感じないようになれば、しめたものです」と。つまり「無の境地」になれということでしょう。
我が身を振り返って毎日の散歩を「無の境地」で行っているかというと、とてもとても、と手を振らざるを得ません。
そういえば最近はお寺にプチ修業に通う人が多いと聞きました。短い時間、座禅や写経をして邪念を消えさせる時間を持つ事だそうです。
「無の境地」つまり心を無にすること。何も考えずに何かに集中するといいということですが、私などは無になろうと考えれば考える程、ありとあらゆる雑念が浮かんできます。ましてやその雑念を振り払って無にならなければという又考えが浮かんでは消え、浮かんでは消えなのです。ただ朗報(?)といえるかどうか、年をとってくると覚えるという行為が希薄になり、だんだん記憶が空になっていく事でしょうか。これは単なる健忘症ですよね。
そうそう、無になる方法として滝に打たれる事もいいそうですが、ようやくいい文章に出会いました。
『無の境地に近づける方法の1つに、楽しく仕事をすること』とありました。やはり、これです。私にとっては。

テンポ

2008-06-22 20:48:03 | Weblog
中日にとって今日が交流戦の最終日です。どうも落合ドラゴンズは交流戦が苦手の様です。思えば交流戦がはじまった最初の年、2005年に落合監督が「交流戦は五分五分でいい」と発言したのがひびいている様な気がします。
この交流戦のあと、4日間程プロ野球の日程がなく27日からそれぞれのリーグがあらためてスタートします。プロ野球、特にドラゴンズが大好きファンとしては4日間もゲームがないのは本当に淋しいですね。
毎日毎日ゲームを見ていて感じるのは投手の投球テンポです。1球毎に相当の時間がかかる選手の場合はやはり見ていても疲れます。守っている選手、投手から離れている外野手などはどう思っているのだろうかと思ってしまいます。
よく解説者が投手のテンポが悪いと守備側がいらだつしポンポンとイニングがすっきり終わる事が少ないから攻めのリズムも生まれにくいと解説していますが、応援する方のリズムも崩れる事を付け加えてほしいものです。総じて米大リーグから来た投手はテンポが速いですね。「テンポよくストライクを投げ込む」という教育が徹底しているからだそうですが、日本の場合は間合いをとってジラす方に軸足を置いている様な気がします。
大リーグでは考える暇を与えないというのが普通の考え方だそうです。日本は伝統的に「間」の文化を求めているのでしょうか。
こうしたゲーム中の不満もドラゴンズが勝つとすべて消えてしまうのは不思議ですが・・・。

四文字熟語

2008-06-21 17:56:46 | Weblog
映画評論家の水野晴郎さんが、残念ながら10日に亡くなられました。「映画って本当にいいもんですね」という彼の言葉は末永く語り継がれるでしょう。
映画評論家になる前の水野さんは映画会社に勤めていました。そこでは宣伝の部署に在籍し、輸入した外国映画の邦題を考え、歴史に残るタイトルを創りました。「ビートルズがやってくる ヤアヤアヤア」「真夜中のカウボーイ」「夕陽のガンマン」等も彼のアイデアだそうですが、中でも「007危機一発」では、正しい四文字熟語の危機一を一に替えて邦題としました。敢えて銃のイメージを出す為に一発としたといわれています。後にブルース・リーの作品「ドラゴン危機一発」にも影響を与えました。
さて、漢字検定の中で話題となる四文字熟語の誤りに、単刀直入を短刀直入に、興味津々を興味深々、不協和音を不響和音、厚顔無恥を厚顔無知にする例があるそうですが、我々アナウンサーの中で恥ずかしい間違いは「汚名挽回」です。「汚名返上」と「名誉挽回」を足して2で割ってしまうわけですが、ほんとに時々野球中継で実況アナウンサーが間違えてしまう事があります。エラーをした選手がタイムリーを打った時などちょっと気をつけて聞いてみて下さい。(笑)
汚名と言ったあと少し間があって返上と出てくれば、まさに危機一髪だったのでしょう。