フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

人間観察

2017-12-31 17:20:19 | Weblog
大晦日です。この日はクリスマスイブともまた違った雰囲気の夜になります。紅白歌合戦を見終わって初詣。夜があければ、新鮮な空気が身体を包む日ですから。
そこで来年は人と人との交流が復活する年にしたいですね。何故ならば、最近の若者をはじめ多くの人が言葉よりも前に相手の表情を見て、その人の気持ちを察する力が低下しているからです。核家族化が進み日常の中で人間同士の直接対話が激変したのです。そのお蔭で周囲との交流が苦手になっていきました。となると他人へ興味を持つことが減って来ました。
我々のアナウンサー業は人間の驚きを感じとって話題を拡げていくのが仕事です。ですから、驚きの表情に感度を高くしなければなりません。総じて人間観察と言います。毎度同じ発言になりますが、表情観察とはスマートフォンから目を離すことからはじめなければなりません。人と対面しなければ観察さえ覚束なくなります。コミュニケーションを機械や道具に任せてはやはり上手くとれませんからね。

専門性

2017-12-30 23:23:32 | Weblog
今日と明日の二日間だけになった2017年。株価はかなり上昇しましたが、会社などの仕事の内容は時代につれてずいぶん変化したことでしょう。来年に入社する新人の仕事も、事務職よりもパソコンの普及によって、専門性が必要となってきます。この状況によって『何で女性だけがお茶を入れるの?』なんていうやり取りも無くなるのではないでしょうか(笑)?新しく就活に入る女子学生も、何らかの専門性を身につけねばならなくなります。とにかく我々の学生時代、ぼんやりしていた雰囲気は無くなるでしょう。
言われて見ると私も古稀を過ぎてもなんとか仕事についているのは、アナウンサーという専門職だからでしょう。もちろん専門性のある仕事ばかりになると、人間の間の部分に齟齬が出ます。仕事は生き方の中心ではありますが、すべてではありません。運転技術の遊びの部分が生き方の喜びの部分です。専門性と基本的な部分とが並立していかなければなりませんね。コンピューターには、温かい交流ができませんからね。

マイナス現象

2017-12-29 23:20:04 | Weblog
年末年始の休みを迎えました。大いにお正月を楽しんで下さい。ただし気をつけないといけないことがあります。自己意識がマイナス現象に陥ることです。どういう現象かというと、自分自身を意識する気持ちが萎えてしまうことです。その期間は三日間がターニングポイントです。例えば1日目、寝坊で遅刻、2日目、電車が偶然遅れ遅刻、3日目、遅刻をさほど恐れなくなる。こうした図式です。
もっと身近な誰にも有りがちな話。1日目、休みだから髭を剃らない、2日目、面倒だから髭を剃らない、3日目、無精髭がなんとも思わなくなる、そしてだらしがなくなっていく。これも図式です。どこかでどうせという思いが働いているのです。正月に無精髭をはやしている人はこうしたマイナス現象に陥ってしまう出発点になりがちですから、周りの人が注意することが必要です。
休みだからこそ自己点検を欠かすことのないように。

眼差し

2017-12-28 23:15:37 | Weblog
かつて、海外に長く勤務して帰国した友人がポツリと洩らした言葉『日本人の視線が冷たくなった』。特に若者の視線だそうです。もともと日本人はおもてなしという言葉があるくらい、温かく人を迎える精神があり、笑顔になったのです。
それが視線が変わったととられかねない とは、生活環境の変化に繋がっていくのでしょう。テレビゲームから始り、ゲームセンター、スマートフォンと他人に関心のない冷たい視線を育ててしまったのです。いや、私が更に感じるのは、視線が冷たくなったというより、視線を交わさなくなったと言った方がが良いでしょう。となると温かい眼差しを向けるどころではありませんね。
あと三年、そう東京五輪です。日本人本来の人間性である温かい眼差しで外国からの観光客を迎えることを今から心がけなくてはなりません。本来の日本人を取り戻すために、スマートフォンから目を離す時間をもっともっと増やすようにすべきです。

2017-12-27 23:54:00 | Weblog
今、東海ラジオで『Jレジェンド、石原裕次郎』という番組を創らせて貰っています。原稿を書くために裕次郎に関する資料や本を読み返していると、この裕次郎には、なんと「華」のある男性かと改めて思わされます。話す男の横で黙って立っているだけで、むしろ目立ったり注目されたりします。常に大勢の中で目立っているのです。
なぜかといえば、裕次郎の頭上に目に言えない「華」が咲いています。華やかさだけではなく説明できません。おそらく裕次郎の生き方に我々は華を感じたのです。裕次郎はいつも魅力の発信源になってきたのです。その人の近くにいれば自分も輝けると思ったのです。確かにその思いで華のある人に近づくことがあったでしょう。
しかし、本来は自分が華を持つことが一番なんですがね。資質というのでしょうか。それぞれが持つ人間性の違いで華がある、なしに繋がります。
裕次郎を調べるにつれて華という資質はある程度生まれながらのものであることを確信しましたが、無理だとわかっていても、自分の中の華が一歩でも裕次郎に近づければいいなと思う年末です。

2018年

2017-12-26 23:56:54 | Weblog
来年は2018年です。8がつく年ですので個人的に大いに期待してます。私は8月5日生まれですから、そうなのかも知れません。
そもそも8という数字は縁起の良い数字と言われています。「沢山」「何度でも」「永遠に」という意味が含まれています。8を横にすると、無限大『∞』となり「八」の形は末広がり、七転び八起きは何回転んでも起き上がること。大江戸八百八町、浪花八百八橋、京都八百八寺はそれぞれ沢山あるということです。そうそうダイヤモンドを八角形にカットすることを「ハッピーエイトブリリアント」と言いますね。このカットは永遠の愛を育む印と言われています。
忘れてならないのは、名古屋市の市章は○八です。この八の中に「天下一」という意味が含まれています。ドラゴンズが日本一になるように願いを込めています。
2018年、大好きな8の字にちなんで私にとって良い年になりますように。こう願ってやみませんが、やはり、その根底にはコツコツ精神を忘れないようにしなければなりません。

世界の言葉

2017-12-25 23:50:14 | Weblog
生活のステータスとして、年末年始の旅行を計画をしている人も多いでしょう。私はかつて年末年始はスキー旅行ということで、11年間家族と過ごさなかったことがあります。決して優雅に年末年始をということでは全くありません。番組ツアーでした。つまり、仕事でした。優雅さなんて関係ありません。
私とは違い、日本の寒さから逃れて海外で年末年始という優雅な生活をする人は多いですね。慣れてくると、言葉にはだんだん不自由しなくなります。それでもはじめてという人は言葉には緊張しているでしょう。
「世界中どこでも、その国の五つの言葉を覚えておけばよい」その五つとは、こんにちは。さようなら。すみません。ありがとう。それに、トイレは何処ですか?です。よく言葉を駆使してその国のことを知れなどと言いますが、駆使するほどの語彙を持っていなくても、この五つを上手に使えばその国の滞在が楽しくなるというものです。確かに通訳を介せずにコミュニケーションがとれれば、よりその国を身近に感ずることが出来ます。
ただ英語だけでなく、出かける国の母国語の五つであることを忘れずに。

クリスマス

2017-12-24 23:44:26 | Weblog
今年もクリスマスイブを迎えました。無事に迎えられたことを素直に喜びたいと思います。「そうでもないか?風邪をひいたので」
番組でのテーマは「サンタさんへの願い」そのサンタさんに対するエピソードは数多くあります。サンタさんが来たかどうか確認するために、枕元にサンタさんようのお菓子を置き、食べてあるかどうかを確認しているそうです。もちろん夜中にお母様が食べて、少し食べ残しを作っておくのだそうです。その他、お父さんがサンタさんと気づいた翌年から、プレゼントが届かなくなったそうです(笑)。
さてそのクリスマスイブの今日は雪ではなく雨。ホワイトクリスマスでないのが、恋人達は残念だったでしょう。まあ、本人同士は雨も雪も目に入らないでしょうが。ただトナカイのソリの滑りが多少悪くなり、各家庭を回るのが遅れがちになるかも知れません。いや、お父さんサンタは雨でいつもより、早帰りになっていますかね。プレゼントが雨に濡れないようにご注意を。
改めてメリークリスマス🎄

ふるさと

2017-12-23 23:42:19 | Weblog
今年を振り返って見ると、もちろん数多くの演歌歌謡曲歌手にインタビューしてきました。昨今の歌謡曲のテーマは、どうしても、土地の名前の入った、いわゆる「ご当地ソング」が圧倒的に多くなっています。そこでついついインタビューする歌手に向かって、名古屋を舞台にした曲を歌って下さいよ。とお願いすることが多かったのです。それが効を奏して、レーモンド松屋さんが「真実愛ホテル」という名古屋を舞台にした歌謡曲をリリースしてくれました。嬉しかったですね。
名古屋をテーマにすることが少ない理由の一つに気がつきました。それは、名古屋出身の演歌、歌謡曲歌手が少ないということです。かつては、ザ、ピーナッツや、舟木一夫さん八神純子さんなどヒットメーカーが数多く輩出したのですが、今はどうでしょう。東北出身の歌手は多いですよ。そういう歌手がふるさとを歌えば、やはり東北を舞台にした曲が多くなりますよね。
名古屋のご当地ソングを増やすには、名古屋出身の歌手を増やすことが必要だと思いませんか。

シーラカンス

2017-12-22 23:55:30 | Weblog
最近こそ、キャリアを積んだ人達のことをレジェンドなどという言葉で表現するようになりましたが、かつてはシーラカンスとちょっと冷やかす意味合いも含めて言われたものでした。「私は業界のシーラカンスです」と自己紹介をした人も多かったですね。
化石でありながらシーラカンスと呼ばれたのは、シーラカンスが「生きている化石」と言われたからです。1938の今日、南アフリカ東岸沖で漁をしていた漁船が体長1メートル50センチもある見たこともない一匹の奇妙な魚を引き上げたのです。すぐに死んだこの魚が生きている化石と言われたシーラカンスだったのです。当時数千年前に絶滅したと言われていたのですが、この発見により、生存することが明らかになったのです。それ以来、ベテラン以上の先輩に対してシーラカンスという呼び方が使われるようになったのです。
それがスキージャンプやプロ野球などで常識以上の活躍をしたこととつながってレジェンドという表現に変わりました。そういう年齢になった今、シーラカンスよりレジェンドが圧倒的に心地よく聞こえますから、ありがたいですね。