フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

アダ花

2010-11-30 23:54:33 | Weblog
今日、街中で、なんとピンクの曼珠沙華をみました。季節からいえば季節外れでしょうね。
この頃のニュースでも四季桜等の季節関係なく咲く花が取り上げられます。そんな折には「おいおい、地球は大丈夫か?」と思うことが多いのですが、今朝はピンク色にむしろ癒されてしまいました。季節外れに咲くことを、狂い咲きとか、返り咲き、またアダ花などとも言います。
アダ花は咲いても実を結ばない花をいいますが、植物の場合は気温と日照時間の変化で季節を察知(勘違い)して季節外れの花を咲かせます。この時期、植物は気温が下がることによって活力が鈍り、それが紅葉し、葉を落とし、木そのものを守ります。そんな中で花を咲かせるわけですから、逞しくさえ見えます。
人間の世界ではアダ花は大変なムダの表現につながりかねませんが、植物はそのムダを許しても種の保存を優先しています。少子化の時代に何かを教えてくれているような気がしますね。
教えといえば植物の世界でのアダ花も必要な現象ですが、人間世界では少しでも違うと排他的になりがちです。こうした風潮を改める意味でも返り咲きの花々を眺めてみるといいですよ。

お好み焼き

2010-11-29 23:51:18 | Weblog
このところ、B級グルメという言葉が幅を聞かせています。その定義はといえば、「全国レベルで知れ渡ったものではないけれど地域で人気のある料理」で、それに安くて旨いが含まれるでしょう。その中でもお好み焼きは広く好まれる料理です。
本場の大阪では、このほどお好み焼きの新しいレシピのコンテストが行われました。1700通余りの応募がありましたが、優勝したのは「肉みそ味」のお好み焼きでした。名付けて「それがミソやねん!」はトウバンジャンで味付けした肉みそと豚ばら肉、それにちくわを生地に加えて焼き、ネギを盛り付けたものです。いかにもおいしそうなレシピです。
私もお好み焼きは大好きで、我が家のメニューの中でも回数的に上位に来ます。このお好み焼きを味わう際の私なりのこだわりがあります。それは、焼き上げたお好み焼きを鉄板の上から直接テコを使って食べることです。ときにはテコの熱さに「あちっち」といいながら食べるところが快感なんです。皿に移して食べるのは冷めてしまい、このこだわりが無くなってしまうからです。鉄板の魅力をそこに見いだしています。

指輪

2010-11-28 23:56:22 | Weblog
「今では指輪が回るほど痩せてやつれた」という詞が『くちなしの花』の印象深い詞でした。渡哲也さんのこのヒット曲で、ああ、痩せると指輪がくるくる回るものだと改めて感じたものでした。
その他、演歌の世界では指輪は貴重なアイテムです。タイトルは忘れましたが、最近の歌詞で、別れを表現するのに、指輪を外し、指が軽くなったというのがありましたよ。ですから、逆に愛の証に指輪が登場し、求愛の大切な小道具でもあります。
その小道具を使って決定的な瞬間を迎えようとしたところ、指輪を誤って海の中に落としてしまった男性がいます。アメリカのワシントン州の港の出来事でした。ダイバーが金属探知器を使って探してくれることにはなりましたが、果たして見つかるでしょうか。もちろんこの際のプロポーズは有効ですが、落とした男性は「見つかるといいけどもうがっかりしたくない。余り期待しないようにしている」と話していますが、この二人の将来はどうなって行くのでしょうか。落とした指輪の追跡よりも、このカップルの追跡のほうが興味があります(笑)。
二人の愛は海よりも深いものだと信じたいですね。

飛ばす

2010-11-27 22:51:34 | Weblog
「口角、泡を飛ばす」という言葉がありますが、最近の国会討論では、泡を飛ばしているのは、野党ばかりで、どうも政権側は勢いが弱いようです。
飛ばすといえば、町起こしの「飛ばし行事」が盛んですね。先日はみかんの皮飛ばしが行われましたが、鳥取県の南部町では口に含んだ柿の種を飛ばす大会が行われました。なんと450人が参加して、優勝してハワイ旅行を獲得したのは、男性が13メートル32センチ、女性が12メートル33センチ飛ばした者でした。
遠くへ飛ばすということは、古来から人類の一つの目標でもあります。オリンピック種目でも、やり投げ、砲丸投げ、ハンマー投げ、そして身体自体を遠くへ飛ばす、棒高跳び、三段跳び等があります。野球でもボールを一番遠くへ飛ばすことを最高として、ホームランという名誉を与えています。学業でも飛び級という名誉があります。
ところが残念なことに飛ばしがあって寂しい思いがあります。それは、歌手のコンサートや公演で東京や大阪はあるのに名古屋ではない事があります。これを私は「名古屋飛ばし」と呼んでいます。この飛ばしだけは、どうもよくありませんね(笑)。

年俸

2010-11-26 20:39:47 | Weblog
いやあ、高額所得者の名前がどんどん登場する時期ですね。億万長者が続々です。年末ジャンボ宝くじの事ではないですよ。プロ野球選手の年俸額です。世間の不景気風とは乖離している感じです。
年俸といえば、歌舞伎役者を思い出します。「千両役者」という言葉がありますが、この語源は年俸が千両という看板役者の事なんです。いまでいう年俸、およそ8000万円位でしょうか。
日本の言葉の中には、歌舞伎から生まれた言葉がかなりあります。昨日は、冬の風物詩、京都南座の顔見世興行の舞台に立つ歌舞伎俳優の名前を勘亭流の書体で書いた板が劇場正面に上がりました。その名前の右から、一枚目、二枚目、三枚目が主役級ですが、二番目、つまり二枚目が濡れ事を演じる役者で女にもてる色男、つまり美男役なので、美男子を二枚目というようになったのです。
「黒子に徹する」の黒子も舞台で後見が着る黒い衣の事で、そこから表面に出なくて見えないところで支えることをいうようになりました。「早とちり」もセリフやしぐさを間違えることのある歌舞伎の世界から生まれました。
このように歌舞伎から生まれた言葉からその背景をさぐって見るのも楽しいですよ。

決め言葉

2010-11-25 23:57:35 | Weblog
最近いやと言うほど聞いたセリフに「個別の事案については答えを差し控える」「法と証拠に基づいて適切に処理している」いわば法務大臣の決め言葉だというジョークで退いた大臣がいました。
これはお粗末な発言でしたが、時代劇では、勧善懲悪の世界ですから、決め言葉が出て来ないと物足りないですね。「これにて一件落着」「この印籠が目に入らないか!」「余の顔を見忘れたか!」「成敗っ!」等などこの決め言葉が出てくるとスカッとします。しかし冒頭の話ではありませんが、国会中継を聞いているといかに慣用句が多いことか、政治家は自分の言葉を持たないのかと思える程です。それだけ政治の難しさの裏返しなのかも知れませんが、それにしてももう少し、自分の言葉で語ってほしいものです。自分の言葉を発せなくてもいいから、逆に大臣は誰を宛ててもいいことになり、官僚主導になってしまうかもと思っています。
物足りないといえば、野球のヒーローインタビューです。聞き手の工夫もないかも知れませんが、もうひとつ、選手の素顔が出ません。「応援よろしくお願いします」で締めくくるのはマニュアル通りでしょう。ただこの場合は野球が仕事ですから、目くじらをたてなくてもいいですが、政治家はねぇ。

絶叫

2010-11-24 23:21:07 | Weblog
今年は「やりましたぁ!」という絶叫と「やってられないっ!」という悲鳴が交錯する年でした。前者はもちろんドラゴンズの小田幸平捕手のお立ち台での絶叫で、後半のドラゴンズの戦いに勢いをつけた言葉でした。その言葉によってある賞を貰った程でした。後者は最近の民主党のていたらくに身内からでた悲鳴でした。
絶叫は「絶叫遊園地」に見られるように、ある種、ストレスの解消にもなりますが、悲鳴はストレスが溜まる一方です。嬉しい悲鳴なら別ですが。
絶叫とまでいかなくても、大きな声を出すことはずいぶんメリットがあります。自分に対しては、大声で自分のパフォーマンスを最高に近づける事が出来ますし、イライラを吐き出しやる気を高めることが出来ますね。また大声を出すことは酸素を多く吸い込むことですから、身体にもいいですね。
一方、他人に対しては、昔から『声の大きな人には人が集まる』と言われるように、その人の自信が見えます。そしてこれが大事な事ですが、大声は誠実さの表れとも言います。傍若無人な大声は良くありませんがある程度の大きな声はこんなメリットがあると覚えておいたほうがいいでしょう。

うなぎ

2010-11-23 22:51:56 | Weblog
今日は浜松のホテルでのディナーショーの司会でした。連想ゲーム風にいえば、浜松、浜名湖、そしてうなぎです。
うなぎは高タンパクで消化も良く日本料理の食材として最高です。浜松には百軒以上のうなぎ屋さんがあるそうですが、料理の仕方、特に蒲焼きの焼き方は関東風の背開きが多いようです。しかし、浜松が名古屋圏と関東圏のちょうど中間にあるところから、最近では腹開きのお店も多くなっているようです。
この開き方が関東と関西で違うのは、庶民文化の地と侍の文化の違いにあります。関東は腹開きが切腹を連想させるので背開きに、関西では腹を割って話そうと腹開きになったのです。浜松はそもそも家康が地名として取り上げただけに関東風が主流だったのです。腹開きは実際に蒸す時に、崩れにくくするという説もありますが…。
ところで、名古屋名物の「ひつまぶし」は関東でもなし、関西でもなし、ということで背開きでも腹開きでもわからないようにしたのでしょうか。
名古屋は天むすのおむすびと天ぷらを合わせて名物にしたり、あんかけとスパゲティーを合わせたりと混ぜて文化を作り出しているのかも。

身長

2010-11-22 23:50:31 | Weblog
世界一身長の高い夫婦がギネスの記録に認定されました。アメリカのカリフォルニアに住む夫婦ですが、夫が2メートル9センチ、妻が1メートル98センチで二人合わせて4メートル7センチです。生存する夫婦で認められたそうです。
「人込みの中でもお互いをすぐに見つけられる」と背の高さのメリットを強調している夫婦ですが、背が高いというメリットはどんなことがあるのでしょうか。高いところにあるものに手が届くこと。足が長くスタイルがよくみえることなどがあげられますが、逆にデメリットもあるようです。
日本家屋がまだまだ背の高さに追い付いて来ていない。特に女性は自分が背が高いと自分より背の高い人をさがさなければということで範囲が狭くなることはないでしょうか。とは言っても食料事情が飛躍的に良くなって男性もどんどん身長が伸びていますから、そんな心配はいらないでしょう。
それにしても、孫や子に早く大きくなれよといいながら、大きくなり過ぎるのも心配になるのはエゴですね。ただ釣り合わぬは不縁のもとというのは、家柄だけではなさそうですね。ベッドの大きさも考えなければねぇ(笑)!

同窓会

2010-11-21 23:16:04 | Weblog
今日は年に一度の大学の同窓会でした。大学を卒業したという大きなくくりで、現在愛知に住んでいたり、勤めている人の集いですから、集まった人は幅広く、現役から、第二の人生を歩んでいる人達まで、大勢の人が集まりました。
集まった人達の表情は様々で、仕事一筋の現役生は、集まった人達との交流を通して仕事に活かそうとした生臭さが垣間見ることも出来ます(笑)。一方、肩書が無くなって、第二の人生を悠々と楽しんでいる人達の顔は大変穏やかな表情です。様々な人達のなかでまさに、本当の懐かしい同窓生に出会った時は、出会った瞬間に時間が戻ります。そしてちょっとした話題をきっかけにどんどん懐かしい出来事を思い出すことが出来ますから、不思議です。若い人はともかく、我々の世代にもなりますと、ここに集うことが出来ることの喜びを味わいますし、さらに今日以降の健勝を祈ることになります。あっちのコーナーでは病気の話が中心のようです(笑)。様々なシーンが見られるこの同窓会。それぞれの紆余曲折の人生をすべて肯定してくれる暖かい雰囲気のあるのが同窓会ですね。