フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

ピグマリオン効果

2016-11-30 23:48:45 | Weblog
日本人は褒めることが苦手です。褒めることはむしろ勇気がいることです。若い人の話を聞いていると、いつか悪口三昧になることがあります。これは後味の悪いです。相手をけなすことで自分が優位に立つことが出来るとでも思っているのだろうか。
仕事柄、数多くの人とインタビューして来ましたが、オーラが出るほどの実績を持つ人は総じて褒め上手ですね。わずかなことでも言葉を惜しまず部下の労をねぎらいます。その後に気がついたことをアドバイスするのです。そして君なら出来ると付け足します。この様にどんな者でも必ず上手く行くと信頼され、成果を期待されると、結果も成功率が高くなりますね。逆にけなされたり、否定されたりすると結果が悪くなります。これをピグマリオン効果というそうです。だからと言って批判を一切認めないようでは進歩ありませんから、甘んじて耳をかす勇気も持たなくてはなりませんがね。

妥協

2016-11-29 23:52:24 | Weblog
今年のプロ野球のMVPはセ・リーグが新井、パ・リーグが大谷に決まって、今シーズンのすべてが終わった感じですね。まだ一部ではFA選手でチームが決まっていない選手もいますが…。
さてそうなると、次は贔屓チームがどうなるかですね。選手も新入団あり新外国人ありで、チームが今年と全く代わってしまったところもあるでしょう。コーチも変わっていますから、来年2月のキャンプでの練習風景も変わるかもしれません。
コーチになる人は、やはり現役時代に実績のある人が多いわけですから、自分自身の練習方法を取り入れることになります。総じて名選手と言われる選手は、自分流を持っています。イチロー選手のストレッチをはじめ、ルーティンのやり方なども頑固なほどの自分流です。妥協を許さないほどの頑固さです。成功するために目標をしっかり決めて、その為に必要なことは定説を覆しても続けたからです。
選手達も、新コーチの教えを受け入れながら、自分流を作り上げて、妥協せず守って欲しいですね。

くしゃみ

2016-11-28 22:11:13 | Weblog
風邪の季節です。あちこちで咳やくしゃみが聞かれます。くしゃみと言えば、昔から言い伝えがあります。「1つ誉められ、2つ謗られ、3つ恋され、4つ風邪ひいた」などと言います。ですからくしゃみがでかかったら、無理に1つで止めようとしたことがあります。このくしゃみは国によっては何曜日にくしゃみが出たかで占いが出来るそうです。
くしゃみには、個人個人かなりくせがあるようです。くしゃみと同時に独特の声を発することがあります。私などは、ハクションとした後に「よいしょ」と声が出てしまいます。皆さんはどうですか?何故なんでしょう。理由は全くわかりません。でもそれをやった後は気持ちがよいのは確かです。しかし、くしゃみがでて止まらなくて困ったことがあります。それは電車の中です。じろりと皆に見られて身が縮んだ覚えがあります。
そうそう眉唾かもしれませんが、船に酔わない方法としてくしゃみを3回すると良いそうです。まあ、試してみて下さい。

今年の驚きの一つ

2016-11-27 22:21:18 | Weblog
まもなく12月、この月に入ると今年を振り返ることが多くなりますね。流行語大賞は?今年の漢字は?来年の羽子板の絵は?などなどがあります。
さて「PPAP」ってわかりますか。そう、そうです。今や世界的な人気の歌手・ピコ太郎がコミカルに歌って踊る楽曲の「ペンパイナッポーアッポーペン」のことです。一曲の長さが最短(45秒)としてギネス世界記録に認定もされているのです。ピコ太郎さんが有名人となったのが、ネット社会によるのは承知の通りです。私はネット操作さえ判からない身ですから、その力のほどがよく理解できませんが、ネットでPPAPとやるだけで世界で有名人となってしまうのですから、凄いネットの威力です。YouTubeで家族での遊びを披露している画面を我が孫も楽しみして食い入るようにみています。その数も大変な人数になるそうです。
ネットを利用して、田舎や町の片隅でおきた、ちょっとしたことでも世界の果てまで届きますから、地球は狭くなりました。

紅葉

2016-11-26 23:51:04 | Weblog
冬紅葉というまた粋な和言葉があります。秋も過ぎて冬になっても、木の枝に少しだけすがりついている紅葉のことを言うようです。錦秋真っ只中の紅葉の景色も素晴らしいものですが、こうした物哀しい感じの光景にも日本人は惹かれるものがあります。
さて紅葉は黄色や紅色ですが、この色から想像するスポーツと言えばサッカーですね。そうです、イエローカード、レッドカードがプレー中に突きつけられます。応援するチームにイエローカード、レッドカードが出るとガッカリですが、相手チームに出ると口には出せませんがにんまりしてしまいます。スポーツの世界では、こうしてルールとしてカードが活かされますが、こ、世の中のこととなると、レッドカードを突きつけられてもなかなか退場になりません。ポケGOをしながらのながら運転、高齢者の運転ミスによる交通事故、いずれもレッドカードです。
こうした出来事が多すぎる社会全体にレッドカードを突き付けなければなりません。

思い出す?

2016-11-25 23:20:02 | Weblog
今年の紅白歌合戦の出場歌手が発表されました。昨日はおそらく色んな場所でその話題で盛り上がったことでしょう。私が応援する演歌、歌謡曲歌手が沢山出演することになり喜んでいます。
ところで、話しているうちに瞬間的に名前を思い出せないことがあります。同世代の人達との会話では、同じ悩みを抱えていることがよくあります。年を重ねたことの証拠でしょう。何かのコラムに書いてありましたが、こうした場合は諦めずに、ア行からそれらしき名前を順に探るのが良いそうです。老化現象は誰でも通る道です。ですから深刻に考えず、あっけらかんと過ごすのも必要です。その場合、聞き手も良き協力者になって欲しいですね。ささいな間違いに角を立てず、さらっと受け止めて会話を進めて欲しいです。名前などを思い出すことに気をとられて、会話が止まってしまうことがあります。そうするとコミュニケーションが成り立たなくなってしまうからです。良き触れあいはそんなところにも気を配りたいですね。

選挙

2016-11-24 22:50:01 | Weblog
自民党の参議院議員選挙の公約に沿って、被選挙権の年齢の引き下げを検討しはじめました。選挙にはお国柄が出ます。日本は投票日は必ず日曜日ですが、イギリスでは木曜日です。かつてEUの欧州議会選挙でも、ドイツやフランスなど加盟国の多くは日曜日が投票日でしたが、イギリスはいつもその三日前の木曜日の投票でした。先日終わったアメリカの大統領選は「十一月の第一月曜日の翌日の火曜日」と連邦法が定めています。それは、日曜日は教会に行き、月曜日は投票所まで広大な大地を馬車で移動しなければならないという事情から、火曜日になったという説があります。
さて、日本が被選挙権の引き下げを考えるのは、若い人の選挙離れが影響しているからだそうです。若い人が投票所に足を運ばないことはもちろん、立候補する若い人が少ないからです。各市町村の首長選挙で無投票が多すぎるのです。さらに、若者が立候補しやすいように供託金の額を下げる動きもあります。思いきった選挙改革が今必要ですね。

鶴来る

2016-11-23 18:58:36 | Weblog
晩秋です。しみじみ日本の秋を感じる光景は、大陸から越冬のため鶴の群れが鹿児島県出水市の田園地帯に渡来してくる光景です。この「鶴来る」は晩秋の季語なのです。日本の和言葉は、本当に風情があります。
そんな中で「木守り(きまもり)」という言葉に出合いました。この意味は例えば柿が実る木の柿を全部もぎ取ってしまわないで一つ二つは残しておくことです。こうすることで次のシーズンに実が実りやすくなるということと、一つ二つ残った柿などの果実は鳥達が食べて下さいという思いやりの証しでもあるのです。鳥達へのおすそわけです。素晴らしい和言葉です。
もう1つ和言葉を紹介しましょう。「浮寝鳥(うきねどり)」です。水に浮いたまま気持ちよさそうに眠っている鳥のことをいいます。身近な鳥、あひるも含まれるそうです。これも渡り鳥で日本の川や湖沼などの水上でひと冬を過ごし春がやってくると帰っていく鳥が多いそうです。こうした和言葉を大切にしたいですね。

我が師

2016-11-22 23:10:55 | Weblog
「師」という言葉は最近死語になっていますね。いまは、卒業式などで「我が師の恩」などと言えば、若い人に笑われるかもしれません。しかし業界によっては、まだまだ「師」は十分通用します。
落語家の世界、また、歌謡曲の世界では、師匠という言葉は大手を振って使えます。そしてこの時期、プロ野球のオフシーズンには師という言葉はかなり紙面を飾ります。というのも、どの選手にも憧れの選手がいますが、その選手と一緒にトレーニングをしたり、投手にしても、新しい球種をマスターする為の師たる投手から学びたいということなど、師を見付ける話題が多く登場します。確かに、「学ぶ」が「まねぶ」を語源としているわけですから、この師はどこにでもいるし、誰でも弟子になることが出来ます。
このオフシーズンの師弟関係によって、次のシーズンに大きく飛躍した選手は沢山います。良い師を見付けることも貴重な練習になるわけです。日頃の観察眼が将来をわけますね。

同窓会

2016-11-21 23:59:26 | Weblog
年末年始に同窓会が行われることがあります。毎年となれば顔と名前は一致しますが、何年後の久しぶりの同窓会では、名前を思い出すのに時間がかかることがあります。むしろ当時のあだ名を聞いたらわかったなんて事があります。名前と顔が一致した途端に年月の壁がすっかり取り払われます。後は地位も何も関係なく話に花が咲きます。
ただほとんど定年を迎えたあと数年経っていますから、話の中心はどうしても健康状態についての話になります。病気、医者、薬などが三大話題です(笑)。しかし同時代を生きた同窓生は、大切な交流相手になります。組織を離れるとどうしても話し相手が少なくなります。利害関係のないこうした学生時代の友人との付き合いを同窓会をきっかけにしてはじめていけばまた充実した老後になります。
えっ!若い人の方が良いって?相手が嫌がります。その点、若い歌手にインタビュー出来る私は幸せですねぇ。