フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

雨の月

2009-05-31 19:12:05 | Weblog
明日からいよいよ6月です。イメージとしては雨の月に入りますね。しかしこの月が欝陶しいなどというと罰が当たります。というのも日本列島は降水量が年々減ってきています。毎年ニュースでは大雨の被害が伝えられるので水不足はないかのような気がしますが、渇水年は増えているのです。
専門的にはわかりませんが、地球の磁気の中心が移動したとかで、降水現象が緯度が10度ぐらい北の地域と同じ様になっているそうです。なればやはり雨の日をあいにくのお天気などと表現はできませんね。むしろ雨水を個々人で利用することが必要だということで、四国では家庭の雨水タンクの普及に努めています。
日本人は昔から「安全と水はただ」とか「湯水の様に使う」等と言いましたが、今やそうした考え方は通用しません。我々が生活を潤す水をいつも安定的に確保するためには、まず雨の恵みを感謝すること、蛇口をひねれば水はでるものだと油断しないことが大切です。
油断で思い出しましたが、産油国の多い中東では「湯水の様に使う」という表現は「大切に使う」という意味ですから、あらためて我々もそうした考えに変更しなければなりません。
さあ梅雨になったら感謝の時期が来たと思いましょう!

トイレ

2009-05-30 18:36:02 | Weblog
間もなく6月。トイレが変わりそうです。それはトイレの必需品、トイレットペーパーがユニークに変わるのです。もともと沈思黙考にいいとされる場所ですが、今度は図書館になります。
それはトイレットペーパーに短編ホラー小説がプリントされ、一回分の使用量のおよそ80センチにおよそ2000文字で完結です。作家は「鈴木光司」さん、タイトルは「ドロップ」水をイメージした青インクで印刷してあり、6月から1個210円で販売だそうです。これもアイディアですね。どれだけ販売を拡げることが出来るでしょうか?それにしても最初のタイトルが「ドロップ」とは・・・。
ところでトイレットペーパーといえば、ずいぶん使用してあっても、三角に折り曲げてあることがあります。あれはどうなんでしょう?私はトイレからでるときに三角折りはしないのですが。もともとホテルなどで、この部屋は清掃をきちんとしてありますというアピールだと思っていますので、私どもは必要ないと思います。ましてや手を洗ってない状況で三角折りをするのはやはり抵抗があります。
そんなことを考えていたら、小説を読むのを忘れそうです(笑)。

水辺の遊び

2009-05-29 18:53:04 | Weblog
さあ、いよいよ水の恋しい季節の到来です。ある人が「絶滅危惧種」として水辺で遊ぶ子供達を取り上げていました。つまり子供達が海や川で遊ぶことが極端に減ったのです。そうした傾向を生み出したのは、おそらく親の姿勢からでしょう。『危ないところへ行ってはいけない』と水辺遊びの自由を奪っているのです。ですから近ごろの子供はプールではすいすい泳げても、海は怖いという子供がいますし、川遊びの経験がないので生きた魚を掴んだこともありません。
私の孤独時代は、竿なしでザリガニを捕まえる工夫は自分で考えました。波乗りは海で経験しました。今、あちこちの水辺は「危険」の立て看板とともにゴミ集積所になっています。工夫という技能を学んだり、水辺の動物達と触れ合うことで命の大切さを学んだり、そんな教材の場が閉鎖されているのは残念です。子供の発想を養う場として、水辺の活用をもう一度考えてもいいのではないでしょうか?

餅は餅屋

2009-05-28 18:50:04 | Weblog
夏の日差しを思わせる暑い一日になると、仕事帰りにちょっとビアガーデンというサラリーマンが多くなります。ビアガーデンで思い出すのは昔聞いた話。「生ビールをきちんと注ぐには持って生まれた才能が必要」で、才能のないものがどんなに練習しても絶対上手くならないそうです。
ここにも「餅は餅屋」があるのかと思ったのですが、餅屋のついた餅が一番美味しいところから、専門家に任せたほうがいいという意味です。話が横道に逸れるかもしれませんが、かつてブームになった家庭用の餅付き機はちゃんと利用されているのでしょうか?
さて、その「餅は餅屋」ですが、オールラウンドプレイヤーとなるかスペシャリストとなるか、皆さんはどっちを支持しますか?私はアナウンサー一筋で40年以上になりますが、やはりスペシャリストになることを目標にしています。なぜかというと、誰にいわれたか記憶にありませんが「何でも出来る人=何にもできない人」という言葉が頭に残っているせいかもしれません。というより専門の知識を持つ人がお互いに尊重する気持ちを持ちやすくなります。自分の専門分野を判断基準にして、世間を広げて行きたいものです。

夫婦喧嘩

2009-05-27 18:42:07 | Weblog
先日もの凄い話題がありました。タイのバンコク郊外で行われたボクシングの試合で、念願のプロデビュー果たしてテクニカルノックアウトで勝利しました。これが何が凄いかというと勝ったのは42才の大阪、枚方市の女性なのです。日本国内では公式試合に出場出来る年齢に制限があるからタイでの試合になったそうです。
その凄さの背景は夫婦喧嘩にあるそうです。旦那さんと喧嘩した際に簡単に押さえ込まれのが悔しくてジムに通ったんです。女の一念でしょう。もちろんリングサイドにはその旦那さんも応援していましたが、もう喧嘩はできないでしょうね。夫婦喧嘩は犬も食わぬといって仲裁は馬鹿馬鹿しいものですが、今後この夫婦に限っては旦那さんの方から助けを求めてくるのではないでしょうか?
ところで夫婦喧嘩は夫婦の潤滑油という人もいますが、ストレスを貯めない為にはいいかもしれしれませんが、出来ることなら無しで過ごしたいものです。
そこでこんな考え方はいかがでしょう。『相手が喧嘩を売ってきたら買わない。売った喧嘩を相手が買いそうになったらやめる』
喧嘩の売買取引をしないことですね。

ドミニカ共和国

2009-05-26 19:00:07 | Weblog
カリブ海にある小さな国なのに、私の心の中でだんだん大きくなってきました。異常気象でも何でもありません。ドラゴンズのトニー・ブランコが活躍しだしてからの現象です。
ペナントレースの初め頃は小さな存在でしたブランコが、ナゴヤドームのレフト上部のスピーカーに当たるナゴヤドーム初の認定ホームランを放ってから、日に日に大きくなっていきます。そりゃあそうですよね。その後東京ドームの看板上部に直撃したり、長良川球場の外野屋根に当たっての場外ホームランなど飛距離の凄まじさは度肝を抜いています。今シーズンのホームラン王の本命に躍りでた感さえあります。それと同時にドミニカ共和国が大きくなったのです(笑)。
そのドミニカ共和国はイスパニョーラ島の東の三分の二で、西の三分の一はハイチです。大西洋を横断したコロンブスはこの島を日本、つまり「ジパング」と思いこんでいたといわれています。古い地球儀にはこの島に「古いジパング」と注釈がついていたそうです。
それだけにブランコ選手は第一の故郷も第二の故郷もジパングですから地球規模の活躍をしてくれるのではないでしょうか。期待しています。

紙飛行機

2009-05-25 19:03:02 | Weblog
五月も残り少なくなって梅雨の六月が近づいています。五月といえばなんといっても、一年のうちで最も太陽がながく顔を出している月ですし、空の碧さが印象的です。この空を含めて五月の自然を見ていると「行雲流水」の心境になってきます。
真っ青な空を見ていると、空を自由に飛んでみたくなりませんか?風に乗って羽ばたくのはやはり人類の永遠のテーマです。そんな願いから飛行機が発明されましたが、子供の頃には紙飛行機で夢を叶えていました。ところが今どきは紙飛行機で遊ぶ姿は殆どみませんね。ゲーム機などない昔は自然の中で五感を使って遊ぶしかありませんでしたので、近くにある素材を利用して工夫をしました。
紙飛行機は風の様子を感じて遊ぶのです。もちろんどんな折り方がよく飛ぶのか研究したものです。今の大人達はケント紙などを切って、ペーパーグライダーを作り楽しんでいるようですが、紙を折って飛ばす紙飛行機の魅力はなんとも言えない郷愁があります。もう少し工夫をこめた遊びを普段の生活の中から生み出す楽しみを子供達には見つけて欲しいものです。

討論

2009-05-24 19:56:56 | Weblog
日曜日のテレビプログラムには政治討論の番組が多くなっています。立場の違うそれぞれの党の代表が同時に出演する場合の議論はほんとに噛み合わないです。
まず第一に聞き上手ではありません。どうして相手の話を十分聞かないのでしょうか?すぐに遮って反論しようとします。議論を自分や自分の党に対する非難と受け止めてしまうのでしょう。すぐにでも反論しなければ負けるという脅迫観念に駆られるのかも知れませんが、多くの人が一家言持っている視聴者にとっては噛み合わない議論にうんざりするところでしょう。
日本の政治討論はアメリカの大統領選挙にみられるように、テーマに対する徹底的な議論というより思いこみや感情が先に立っているようです。いわゆる政局がらみの議論になりがちだからです。党の立場を重視して選挙にどうつなげていくかが第一になっています。ですから理屈をこえて決定先にありきでの発言にならざるをえないのでしょう。
議論に参加している人は映像の中に自分が居ることを自覚したほうがいいですね。相手が話している時の聞き上手の表情も我々はみています。相手の話を途中で遮ってまで自分を出す時の表情をビデオで確かめてみてください。それこそ票につながるかどうかですね。民主主義の基本は相手の意見をしっかり聞くことも入っています。

交流戦

2009-05-23 23:56:39 | Weblog
プロ野球も交流戦に突入しました。この交流戦もすっかり定着して、新しい楽しみとして見ることが出来るようになりました。それは殆ど知らなかったパ・リーグの若手の選手を観察できるからです。
根っからのドラゴンズファンの私としては、その昔はパ・リーグの選手にお目に掛かるのはオールスターゲームぐらいで、知らないということは不遜ながらたいしたことないと思いがちでした。ところが交流戦が始まって、そのプレーに触れるようになると、例えばダイナミックなプレー振りや力強さなどは、セ・リーグには見られない新鮮さを感じたものです。
昔よく、人気のセ、実力のパといわれたことを思い出します。そういえば今年のWBCの選手の活躍振りを思いだすと、パ・リーグ出身の選手のほうが勝っていたような気がします。ところがテレビ中継はどうしてもセ・リーグが多い時代が続いたせいか、パ・リーグの選手がFAになると、殆どセ・リーグに移ります。
知らない人を侮ると手痛いめにあうことが往々にしてあります。ファンとして侮って見ていると結果は立ち上がることができないほどのショックを受けてしまいます。あの選手だから仕方ないと知らないから思えないのですね。ですから最近は敬意を持ってパ・リーグの選手を見ている私です。もちろんドラゴンズが勝つことを祈りながらですが・・・。

安心

2009-05-22 19:41:05 | Weblog
人の社会のキーワードの一つは「安心」です。火災、地震、台風などの自然からの暴力や、盗難、ヒッタクリなど安心を疎外する事例が数多く存在しています。それに今度は輪をかけて新型インフルエンザの流行です。こうした状況になると、どうしても経済はもちろん人間の創造力・想像力が失われ、文化が萎んでしまう懸念が出てきます。
かつて我々の子供の頃に想像していた夢の殆どが実現して、夢と現実のギャップがどんどん狭まりました。つまり今ある夢を実現することに追われて、新しい夢を描いてこなかった気がするのです。新しい夢を見ることが創造の活力を生み出すわけで、新しい夢を見る時期に来ているのに閉鎖的な状況を迎えたのが残念です。
日本には大きな潜在力があるだけにこうした状況が長く続くけば続く程、潜在したまま終わってしまわないかとも思えるのです。世界第2位のGDPを誇っていた地位も風前の灯です。
不可能ではあるかも知れませんが日本のかつてのような勢いにまで回復するのを期待する私は、少しでも潜在力が表面に出てくる状況を待ち望んでいます。