フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

走る

2008-05-31 15:54:07 | Weblog
各社の決算の数字が出たり、新役員人事が発表されたりしていますが、先日は珍しい就任記者会見が行われました。
課長だった島耕作氏がいよいよ社長に就任したのです。スクリーンに登場した新社長のサラリーマンに対するアドバイスは「まず走りだせ。問題は走りながら解決しろ」でした。
私は毎日(本当に毎日、1日も休みなく)1時間20分程歩いていますが、走る事は殆どありません。(信号をのぞいて) ありませんではなく走れませんの方が正しいかもしれません。時に途中で雨が降りそうになった事があり、走ろうかと思ったのですが、前に目にしたイギリスのデータの(インターネットで検索)秒速3m以上の場合、歩いても走っても身体に当たる雨の量は変わらない、というのが浮かんできて歩いています。(後にアメリカの気象学者が、秒速3mなんかでは歩けないという反論があり、やはり走った方が濡れる量は少ないというデータを出しました)
話は戻りますが、島社長の「走りながら解決しろ!」の激励にも一理あります。脳の活性化はやはり走る方がいいそうで、走っているときには特に積極的な考え方が出来るそうです。そういえば時代を先行する場合も「走る」という言葉を用いますね。
しかし活性化はしたいし、走れば息が切れるしで、私は細々と歩きを続けることにします。ただ口走ることはままありますが・・・。
追伸。不動産広告の規約で、駅から徒歩○分の徒歩1分は80mと定めているそうですよ。

掃除

2008-05-30 22:56:47 | Weblog
今日、5月30日はゴミゼロデーであると同時にお掃除の日でもあります。
「掃除」とか「整理整頓」という言葉にはどうもアレルギーがありますねぇ。B型の特徴は整理整頓が出来ない事などとラジオ番組では散々平気な顔して吠えていたのですが、内心はやはり恥ずかしさで一杯です。よく「家事は習慣の問題」といいますが、その習慣が全く身に付いていないのです。家人は掃除、特に水まわりを中心にキチンとという習慣を守っている様ですが、主婦はえらいものです。
ずい分前に主婦業の年収は1200万円以上と同じという記事を読んだ事がありますが、納得せざるを得ません。その家人でさえ最近の口ぐせは「物が多すぎるからこれを何とかしなくては・・・」です。
よく「もうこれを捨ててもいいでしょ?」と聞かれるのですが、殆ど遣っていなくても「いいよ!」と思いきれないですね。もったいないからと捨てない、そこで溜まる、溜まると散らかる、この方程式はわかっているのに、どうも捨てる勇気が持てないのが実情です。
そこで知り合いの整理整頓の達人にインタビューしてみました。答えは「出したものを元に戻す」ちょっとした行為なんですね。そして掃除をしようとモチベーションをあげる為には窓を開け放つことも教えてもらいました。
さあ明日から頑張りましょう!今日からといえない自分が情けない・・・。

記憶力

2008-05-29 16:36:01 | Weblog
昨日は市内のある会で講演をさせていただきました。楽しみは何といってもそのあとの懇親会です。何人かとご挨拶をさせていただきましたが、知っている顔なのに名前を思い出せない人もありました。
「この人誰だっけ!」という場合の急場をしのぐコツとしては趣味や会った場面などを違う話で相手からひきだしたり、時候の挨拶や健康の話など差し障りのない話の中から情報をひきだすことがあるのですが、それでも名前が浮かんでこない事があるのです。
単にこれは年のせいで「記憶力が衰えた」で片付けてしまっていいのだろうかと思っていた矢先、なにげなく切り抜いていた記事に「リング気功のすすめ」というのがありました。「物忘れをするようになった」という人は、指先を刺激してみて下さいというもので、そのやり方は「指で輪を作るように親指でほかの指の指先を小指、中指、人差し指、薬指の順で押していき、片手ずつか左右同時に数分繰り返す」だそうです。
小指、中指、人差し指、薬指という順に何か意味があるかどうかわかりませんが、ちょっとワラにもすがってみようと思います。
効果の程は忘れなければいつかこの日記で!!

名勝負

2008-05-28 18:43:20 | Weblog
このところ、日本で大リーグ中継を楽しむ人が増えています。
今日はイチローの所属するマリナーズと松坂の所属するレッドソックスの対戦。昨年は殆ど打てなかったイチローがこの試合は松坂から2安打1盗塁で、さあこれからというところで松坂が4回で突然の降板でした。
3-0でリードされていたので、今シーズンははじめて負けがつくかと思いましたが、味方がその後同点に追いつき敗戦投手は免れました。イチローと松坂、この対戦は今後も名勝負として数々の場面を生み出していくことでしょう。
名勝負というと、団体、個人にわけると、まず団体では1994年10月8日、中日-巨人戦、69勝60敗同士で最終戦、勝ったチームが優勝というあの試合。(中日は負けました!)
そして個人対個人では、村山 対 長嶋、江夏 対 王、江川 対 掛布と数々名勝負がありますが、私見であげるとすれば、昨年9月14日、藤川 対 ウッズの「炎の11球」テレビで観戦していましたが、この対決程野球の真剣勝負を感じさせてくれたシーンはありません。(ウッズが2点タイムリーをうって中日が勝ったからかも知れません)
こうした語り草になる様な対決が(もちろん緊迫した場面が必要ですが)たくさん生まれる事が活性化につながるでしょう。選手自身がもっとこの選手と戦いたいと情報発信してみて下さい。

早乙女

2008-05-27 17:06:33 | Weblog
すげ笠と赤いたすきといえば、早乙女姿です。その早乙女姿の女性達が世界遺産の岐阜白川郷の田植え祭りで苗植えを機能しました。合掌造り集落が背景にあるだけに、初夏の風物詩として多くのメディアがとりあげます。
この早乙女は初夏の季語でもあります。古来から田植えや稲刈りは女性の仕事とされ、早乙女は早苗を植える女性をいうそうです。早いという字に神稲の意味が含まれてもいるそうです。一方田植えの協力者の男性を田人(たうど・とうど)というそうです。
最近は小学生の農業体験として田植えの様子がよく見られますが、この早乙女達の手際のよさは際立っています。つまり、稲を置く様に素早く植えていきます。そのスピードは1秒に1株植えていく程のはやさです。
ところで日本の祭事は稲作文化に深くかかわってきましたが、合理化、機械化の波はこうした文化すら姿を消そうとしている状況を後押ししています。このところの日本は、かつては人々の暮らしに当り前の様にあった文化、自然の理にかなった習慣など大事なものをどこかへ忘れてきてしまっています。
自然の中から学んだ人の尊厳や優しさを今一度取り戻すことからはじめるべきかもしれません。

人生の年長さん

2008-05-26 17:52:18 | Weblog
今日、人生の先輩が頑張っているニュースが多く登場しました。中曽根元首相の卆寿の祝いが行われた事、三浦雄一郎さんが75歳でエベレスト登頂に成功し、昨年71歳で登頂した日本の柳沢勝輔さんがもつエベレスト登頂最高齢の記録を更新と喜んだのはつかの間、わずか1日前にネパール人の76歳の男性がエベレスト登頂に成功したというニュースが流れました。ギネスにはネパールの登山家の名前がおそらく記されることでしょう。
ともあれこうしたニュースにふれると、後につづく人生の後輩としては元気をもらえます。元気がもらえるといえばここ3試合の山本昌投手の健投もうれしい限りです。
赤瀬川源平さんの造語に「老人力」という有名な言葉があります。赤瀬川さんは年をとって衰えることは当り前だから、衰えるという言葉を使わずに「老人力」がついたと表現しようと提案されたのです。こうした肯定的な言葉を使う事によって年をとることに積極性がでてくるわけですね。
そういえば山本昌投手も、昨年の守りに入った様な投球から今年は攻める投球に変わった様な気がします。(投球のスピードもアップしています)
「老人力」というと失礼ですが、積極的に野球人生をまっとうしようとしているのかもしれません。こうなりゃ浜崎真二さんの48歳4ヶ月の最年長勝利を更新するぐらいの意気込みをみせて欲しいものです。

船!船!

2008-05-25 22:24:59 | Weblog
今日の仕事は伊勢湾クルージングをするフェリーの中での歌謡ショーの司会でした。
船の中の仕事というのは私にとってトラウマなのです。その1つは大阪から大分への船中公録、美樹克彦さんがゲストでした。番組までの時間のつぶし方が問題で、たまたま麻雀という話になり卓を囲んだのはいいのですが、いやあ牌をじっと見ていたのがまずかったのですね。フワ~フワ~となりダウン。なんとか仕事だけはこなしたのですが・・・。
もうひとつは師崎から鳥羽までの間のフェリーの中で、三沢あけみさんの「波止場」という曲のキャンペーンが行われ、その司会を頼まれたのですが、体調も悪かったのでしょう、こちらもダウン。仕事すらこなせなくて三沢さんに今でもこの話でひやかされます。
こういう失敗があるだけに大変心配したのですが、今回は船の中だとは思えない程全然揺れず快適そのものでした。
この船の旅のメリットは一度乗ったら動かなくても旅を楽しめることです。荷物もそのままでいいですからね。それからお客様同士で運命共同体という意識が生まれるせいか友達が出来やすい状況になります。ましてやショーに登場するゲスト歌手のファンという共通点もあればなおさら友達にはなりやすいですね。
日本人独特の共通点を見つけるという仲間意識の芽生えには最高です。船旅を味わうと交友関係が広がりますよ!

銭湯

2008-05-24 16:10:07 | Weblog
世はまさにスーパー銭湯の時代ですが、街のお風呂屋さんも捨てたもんではありません。最近はサウナも設備されて快適な空間が用意されています。
しかし今日のお話は、昔の風呂屋さんです。
私の小学校頃では子供達にとっても社交場でした。というのは今では考えられないかもしれませんが、テレビがある家庭はほんの一握り、殆どラジオが頼りの時代でした。となると高校野球や大相撲、プロレス中継をどうしてもテレビで見てみたい、いくらだったかお金を持って銭湯に走るのです。
テレビがあったんですよ。銭湯には。男のロマン!風呂屋の番台の上の方に置いてあるのです。番台に座る人は男湯と女湯を仕切る壁に鏡をかけて、左右反対にテレビの画面を見ていたのです。娯楽の情報源はもっぱらお風呂屋さんでした。「栃若時代」の名勝負の思い出は(例えば、栃錦 対 大内山戦)ここから生まれているのです。
ところで最近の番台はフロントスペースに背を向けて設えてあるようですね。男のロマンの消滅です。
この銭湯での最高の思い出は、湯あがりに飲む冷たいミルクコーヒーです。銭湯の冷蔵庫から一本とりだしてゴクリ!
今でも喉がなる思い出です。

御隠居

2008-05-23 18:10:12 | Weblog
株式総会の季節が近づいています。新聞の経済欄には新社長の横顔なる記事が頻繁に登場しています。新しくトップになる人がいるとなれば引退をして悠々自適な生活を送ろうとする人もいます。
世間では懐古的な興趣を盛り上げている○○横丁が健在です。例えば石畳の路地が昔ながらの風情をみせてくれる大阪道頓堀の路地裏にある「法善寺横町」 伊勢神宮内官の門前町「おはらい町」の中程にある「おかげ横丁」 札幌の「ラーメン横丁」などは、相変わらず大勢の人が訪れます。
ところが横丁は横丁でも、落語によく登場する横丁の御隠居さんとなるとすっかり姿を消してしまいました。
私は地域社会が機能せず空洞化が目立つのもこうした御隠居さんが存在していないのが原因の1つと思っているのです。昔はちょっとした住民同士のトラブルがあると必ず御隠居さんの知恵が間に入ったものでしたが、今ではそんな仲裁も考えられず、すぐ警察へとなってしまいます。暮らしにくいですよね。
横丁での御隠居さんともなると、必ず昔からの格言や箴言しんげんを口にしながらアドバイスしたものでした。最近では格言や論語自体を知らない人も増えているでしょうね。
で、話は戻りますが、第一線を引退した人達には是非横丁の御隠居さんならぬ、地域の御隠居として町内での活躍を期待したいものですね。あくまでも誤隠居にならない様に。

鳥と言葉

2008-05-22 22:40:44 | Weblog
昨日、可愛いニュースがありました。千葉県の流山市で迷子になって保護されていたインコの一種のヨウムが、自分の住所をしゃべった事がきっかけで無事飼い主のもとに帰ったそうです。体長30cmのヨウムはハトポッポも上手に歌うそうです。
ヨウムはオウム目インコ科で、大型のインコといってもいいでしょう。知能が高く人の言葉をよく覚える種で、言葉の意味も理解して人間とコミュニケーションをとる能力があるといわれています。
愛鳥家に聞くと、鳥は犬よりも喜怒哀楽の表現は豊かだそうですが、それだけに人間同様ストレスがたまりやすく、大声で叫び出す事もあるようです。
その鳥に言葉を覚えて貰おうと皆さん努力されますが、やはりそれにもコツはあるもので、声だけに集中できる状況を作ることが大切で、生まれてから1年の間が特に覚えるそうです。そしてじっと鳥をみつめて相手の気持を理解する様に聞いてやる姿勢が特に大切だそうですから、子供を教育するのと似ています。
子供といえば最近の子供の中には山へ出掛けてセミや鳥が鳴いていても、その声が耳に入らない子供がいると聞きますから驚きです。
コミュニケーション能力も創造力も自然との接触の中で生まれますので貴方のお子さんを山歩きに誘って、まずは鳥の声が聞こえるかどうか確認してみることも必要ですよ。
鳥と意思疎通が出来る様になれば文字通り社会に飛び立ってもいいですかね。