フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

若者よ

2012-06-30 21:30:36 | Weblog
私の身近な話だけのことかも知れませんが、最近の若者達の交際範囲が凄く狭くなっているような気がしますが、どうでしょうか。
確かに携帯電話の普及で会社以外の付き合い電話はすべて携帯電話だからかも知れませんが、それにしても外部からの連絡が少な過ぎるようです。そのせいかどうかわかりませんが他人と交わる力そのものが弱いのではないでしょうかね。
ひいてはそれがコミュニケーション能力に影響します。これは資質の問題ではなく、力を引き出す場が極端に減っているからでしょう。こうなるとこうしたコミュニケーション能力も言葉て教える時代になります。昔から「まねる」という言葉にあるように、どこの職場でも「仕事のやり方は先輩から盗め」といわれ口ではほとんど教えませんでした。それで技術や仕草が伝承できましたね。しかし現代はじっくりと観察するゆとりのない時代です。ですからそれに対応するやり方をしなければなりません。したがって盗めではなくて伝える努力が先輩にとって必要になって来ます。となるとコミュニケーション能力もきちんと口で伝えたほうが早いかもしれないですね。

伝統と創造

2012-06-29 17:44:19 | Weblog
今朝、出勤途中で建設現場になるであろう敷地で地鎮祭を見かけました。土地の4隅に青竹を立てて、その間をしめ繩で囲って祭場として、祭場の中の中央にテントを設けて祭壇を作ります。工事の無事を祈って神主さんが祝詞をあげて参列者がそれに従います。
それを横目に見ながらふと不思議な気がしたのは、おそらくこの広大な敷地の上には近代の技術を集めた工法で大きな近代建築が建つであろうに、こうした古式ゆかしさ地鎮祭が執り行われることです。これが日本人の精神文化なのでしょう。古式のゆかしさを決して否定することなく、そして近代の科学をも取り組み、この二つを見事に融合させる力を持っているのが、日本人の強さでしょう。
ところがこの二つの融合が最近特に、上手くいっていないのが政治の世界かも知れません。イギリスから輸入したといわれる議会制民主主義の在り方と日本の政治家との動きが上手く融合していないのです。立法府である国会での議論がどうしても我々日本人に向けて行われているように思えないからです。日本人の伝統的な資質は、相手の
ことを思いやるのはずですが、この意識の欠如が激しい議員ばかりで日本人の精神文化の破壊に向かっているからです。

待合室

2012-06-28 23:54:50 | Weblog
自分の事はさて置いて、お医者さんの待合室はいろいろな人々のありのままの姿がかいま見えて、人生の教科書の一頁のようです。とくに重篤な病気でない診療科目の待合室はなおさらです。順番待ちをじっと本を読んでいる人、小さな他人の子供さんにやたらと話し掛ける人、わずかな時間だと思いますが、その時間が待てなくてイライラしながら受付を睨んでいる人。中には、まさに病院仲間の老人達が、飽きる事なく世間話に花を咲かせています。
それが結構なお年のせいか、お互いに耳が遠いのか何度も話がぐるぐる回っているのはこっけいな感じで待合室の雰囲気を和らげるてくれます。彼や彼女にとっては、大切な社交場となっているのでしょう。
この場が社交場である証拠にこんな笑い話があります。自宅の窓から淋しそうに外を見ているので『おばあゃん、今日は病院へ行かないの?』と尋ねると『うん、今日は風邪ひいちゃったから病院やすむわ』とのこと。えっ!あの病院、内科だったのに。という笑い話のように、待合室は社交場なんですね。人生の縮図が待合室です。ただ自分が深刻な症状なら観察の余裕はありませんが。

ムーンストーン

2012-06-27 21:03:46 | Weblog
6月も残り少なくなってきましたが、6月の誕生石は「ムーンストーン」です。ムーンストーンは月長石(げっちょうせき)とも呼ばれ、インドやスリランカ、それにミャンマーが主な産地です。この語源は透明度の高い長石類を丸い山形に形を整え磨くことによって得られる青や白の光沢を月光に見立てたことによります。一種のパワーストーンでもあり、古代から予知能力を高めストレスを和らげると信じられています。
ストレスは現代人の大敵です。昨日の衆議院の消費税増税の採決は野田総理はストレスが溜まったでしょうね。いやそれとも造反者の数は想定内でそれほどストレスの溜まることではなかったでしょうか。
我々のように歳を重ねて来ると、毎日出来るだけストレスの溜まらないように過ごせたらと思うのですが、働き盛りの人々にとってはある種のストレスがないとものたらないかも知れませんね。ストレスというより刺激でしょうか。考えて見るとプラス思考とマイナス思考があるようにストレスもプラスのストレスとマイナスのストレスが有るような気がします。
ふと、かつて一年中、暖かいサイパンで毎日生活している友人がぼやいていたのを思い出します。ストレスが欲しいなあと。

タコ占い

2012-06-26 13:54:09 | Weblog
日本でタコといえば、明石ですね。そしてタコで思い出すのはサッカーワールドカップ南アフリカ大会で勝敗を次々に的中させたドイツのタコ「パウル君」です。そのパウル君に続けとロンドンオリンピックでの日本のメダル獲得数を占うイベントが明日、大阪・高槻市で開かれます。どんなやり方かというと、北京五輪で日本が獲得したメダルの増減を予想するもので、水槽に入れた2つのタコつぼにタコがどちらかのつぼに入れば金メダルや銀メダルが増えるという想定です。逆につぼに入らずに水槽から外に出るとメダルは減らされるそうです。明石から世界にタコで発信すると関係者は意気込んでいます。
さて今日は国会での消費税の増税法案の採決とも言われています(これを書いているのは、朝早いのでまだ国会の動きはわかりません)。民主、自民、公明で修正した法案ですから、可決は間違いないところですが、民主党内の反対勢力がどれだけの人数になるかによって小数与党になりかねません。ですからどれだけ反対評が出るか興味津々になるわけです。
したがってこの明石のタコ
に占って貰ったらどうでしょうね。

カーテン

2012-06-25 23:59:28 | Weblog
スポーツの世界で自分のチームの練習を見られるのを嫌って報道陣を閉め出すことがあります。この秘密練習を○○カーテン等といいます。代表的なのは巨人全盛期の川上監督時代に哲治という名前をもじって「哲のカーテン」がありましたね。
さてカーテンといえば、今年のブームとなりそうなのは、「緑のカーテン」です。つる性の植物をはわせて日光を遮るカーテンです。電力事情からとくに節電が要求される昨今では、チャレンジしてみるのもいいかも知れませんね。
今年は定番のヘチマに加え、実を食べたり花の鑑賞を楽しんだり出来る植物が園芸店で売れているそうです。果実を食べることが出来る植物は「パッションフルーツ」売れているそうです。省エネでありまた果物を楽しむことが出来るなんてまさに一石二鳥です。
こうした植物を育てることの秘訣は、植物にたいする声かけだそうですね。我が子に接するような気持ちで声をかけると植物の方もちゃんとそれに答えてくれるそうです。こうした声かけは我々の健康、とくにぼけ防止に良いそうです。ペットや植物に挨拶をして
いる人は良い日常を送
っているんですよ(笑)。

年齢層

2012-06-24 23:44:16 | Weblog
最近の芸能界は子役の活躍が目覚ましいですね。子役というと芸能界では何歳までが子役という規定はありませんが、通常義務教育終了前の役者を子役とよんでいます。ですから15才未満の芸能人は午後9時以降の生番組には出演出来ないのです。先日のAKB48の総選挙でも松井珠理奈さんが9時を過ぎていたので最後のシーンには登場していませんでした。しかしこう考えてみると、AKBにしろSKEにしろ物凄い幅の広い年齢層で構成されています。

幅広い年齢層といえば、昨今のプロ野球ですね。40代半ばのおじさんから10代後半の少年までが同じグランドで戦うのですから余計面白いです。先日の楽天の高校生ルーキー釜田投手が巨人戦に完投勝利をあげたときは興奮しました。その同じ日に中日の高校生ルーキー高橋周平選手が初ホームランを打って勝利に貢献していました。このところ芸能界同様、若さ組優勢のプロ野球ですが、前半のように山本昌や山崎選手の活躍を期待したいですね。若さがおじさんを刺激し、おじさんが若者を育てる、この繰り返しが伝統を作りあげて行き
ます。年齢層のバランスこそが大切で、それが国の人口構成にとって一番必要です。
が、今の日本は心配ですね。

所作

2012-06-23 18:19:05 | Weblog
ある住職が書いた所作の本が売れているそうです。その宣伝の記事そのものにもいくつか我々が心がけたほうが良いことが羅列してあります。その一つに「姿勢を整えると仕事も健康もいいことだらけ」とありました。その良い姿勢とは「腹式呼吸が楽に出来る姿勢」だそうです。さらに「呼吸は正直なあなたの心を示している」「正しい呼吸はまず吐き切る」と続いています。確かに姿勢はその人の現在の気持ちを表します。
廊下ですれ違う知人はいつも「背中を曲げないように」と注意してくれます。背中をまっすぐに顔も正面をしっかり見つめて歩くと急に元気が出るような気がします。それから「吐き切る」もやはり大切なことです。我々は深呼吸をする時に「大きく息を吸って」から始めますが、まずは「大きく息を吐いて」から始めたほうがいいわけです。
とにかくこの本の基本は「美しい所作が良い縁をもたらす」にありますから、所作を整えることが大切になります。所作を整えるヒントに他人の所作をよく観察して「素敵だな」と思ったことを真似てみることだと教えてくれて
います。所作美人になると嬉しい縁が向こうからやってきそうです。

2012-06-22 23:42:05 | Weblog
今日6月22日はボーリングの日だそうです。日本で最初のボーリングセンターが1861年の今日、開設されたことにちなんで制定されました。余談ですが当時のボウルは木製で指穴がなかったそうです。
ところでボーリングの言葉で面白い言葉に出会いました。ボーリングの7番ピン(左の端っこ)を英語でマザーインローといいます。日本語に訳すと「姑(しゅうとめ)」です。なぜなら「いつも意地悪くヨロヨロしながらなかなか倒れない」だからだそうです(あくまでも私が言ったわけではありませんよ、念の為)。しかし、言い得て妙ですよね。
最近こそ核家族化の影響でしょうか、嫁姑の確執などはあまり聞かなくなりましたが、昔は巷の話題としては結構ありましたね。こんな笑い話さえあったものです。お嫁さんが姑さんを労って「私が台所の事など全部しますから、座布団に座ってゆっくりして下さい」と言うと姑からは、「私を運動不足にして早く死なせるつもりだろう」とまで言われるほどでした。かと言って姑さんに台所を任せると「うちの嫁は何もしない」とご近所に言っ
て歩くのです。まさにヨロヨロしながら触れ回るのでしょう。
インローの威力は黄門さまだけでしょうね。

米将軍

2012-06-21 21:43:44 | Weblog
昨日の民主党の両院議員懇談会は党の分裂に繋がるかどうかの激しいやり取りが見られました。明日にも消費税増税法案の採決が行われそうですが、どんな結末を迎えるのでしょうか。採決までに小沢元代表はどんな動きを見せるのでしょう。
この小沢元代表を闇将軍に例える人もいます。かつてマスコミは田中角栄元総理を影の権力者として闇将軍と称しましたが、小沢元代表はどんな表現が相応しいでしょうか。
ところで本物の将軍で昨日が命日だったのは8代将軍の徳川吉宗です。徳川幕府中興の祖と言われたのは、米価対策に尽力し「米将軍」と呼ばれたからです。私が吉宗将軍が好きな理由に次の言葉があります。『人は用い方にて物の用に立つものなり』という人材登用の基本方針の言葉ですね。つまり誰にも長所があるので、その長所を活かすことが必要だというものです。いわゆる野田総理が内閣を作りあげる時によく使った「適材適所」です。町奉行に起用した大岡忠相等がいい例です。
リーダーが人材を適材適所に配置する為には、人間観察が行き届かなければなりませんね。やはりそこにコミュニケーション能力が登場して来るのです。