フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

監視カメラ

2013-02-28 18:09:59 | Weblog
犯罪ドラマだけかと思いきや、現実の事件でも無人の監視カメラから犯人が特定されることが多くなっています。ちょっと前のデータですが、ニューヨーク市の平均的人間は、一日に74回無人カメラに記録されているそうです。さらに付け加えるならば、この種のカメラは全米におよそ200万台、人口140人当たりに1台の割合で稼働しているそうです。前のデータだけに現在ではもっと数字が増えているでしょう。まさに監視社会です。
先日来話題になった北挑戦のミサイル発射実験や原爆実験の際にも、衛星カメラが活躍しました。もちろん日本でも今や、あらゆる場所で監視カメラが動いています。凶悪犯がこのカメラのおかげで逮捕されるニュースに触れると文明の利器に素直に敬意を表していますが、考えてみると少し不安にもなります。カメラが社会の健全を保つということが不健全だという未来不安が沸き起こって来ます。単純に犯罪抑止の為のカメラと割り切ればいいのですが、いまひとつふに落ちないのです。大袈裟にいえば、人間の尊厳がカメラによって犯されているような気がしてなりません。ああ、こうした状況を作り出したのも人間ですが。

酒あれこれ

2013-02-27 17:23:37 | Weblog
今年のサラリーマン川柳の入選作品の一つに「不景気が味をよくする発泡酒」があります。不景気だとビール好きも少しお安い発泡酒に目がいくようになり、メーカーもますます味にこだわるようになるという川柳です。しかし逆にこんなことを考えた酒造会社もありました。それは古酒の在庫がなくなったために純米酒に醸造アルコールを混ぜて売り出しました。さらに安価な酒に高級酒のラベルさえ貼っていました。こちらは景気の悪さがこうした対応につながったと思います。
古い話ですが、江戸時代の剣術の奥義に「十悪非(あらず)」があるそうです。十悪とは、我慢、過信、貪欲、怒り、恐れ、危ぶみ、疑い、迷い、侮り、慢心をいうそうです。酒造会社の行為はこれらのうちの在庫がなくなり、調達するまでの間にお客様が他に逃げてしまわないかという恐れからの行為だったでしょう。
この十悪は一つにストレスの元にもなるわけですから、出来るだけ十悪を避ける生き方をすることが大切です。十悪がなくなり穏やかで平和な日々を過ごせば、生活習慣病の予防にも役立ちますよ。

どっちもどっち

2013-02-26 18:38:06 | Weblog
国際試合で起こったヘンな話です。野球のキューバ代表と韓国のプロチームが台湾で国際試合が予定されていましたが、なんと使用するボールを巡って押し問答となりました。それは、キューバは自分達が持ってきたボールを使うよう主張し、韓国は「慣れないボールはケガのもと」と拒否しました。この押し問答はどちらもひかず結局、開始時間の20分前に中止になってしまいました。その後両チームの選手は並んで練習をし、黙って球場を後にしたそうですが、選手自身はなんと思ったでしょう。それよりも試合を見にきた観客はどうしたのか、また主催者は観客にどう説明したのでしょうね。
事前の打ち合わせの不備なんでしょうが、国際試合では考えられません。ましてや、スポーツを通して国際親善をはかろうというのに逆効果ですね。オリンピックで北京以来、種目として外されてしまいましたが、こんなことをしていたら、オリンピック種目復帰は覚束ないですね。WBCでも統一球が話題になっていますが、世界統一ルールの確率と、すべて同じ道具を使うことを早急に整えて欲しいですね。

鹿ゾーン

2013-02-25 21:08:50 | Weblog
古都・奈良といえば、鹿ですね。興福寺などへ行くと鹿のふんの臭いに顔をシカめることもありますが、鹿のかわいらしい目を見ていると優しい気持ちになります。
ところでこの野生の鹿の交通事故が後を断ちません。東大寺や春日大社などがある奈良公園の周辺におよそ1000匹の鹿がいますが、そのうち100匹が年間に交通事故に遭って死んでいるのです。運転手側からいえば、急に飛び出してきた鹿を避けようとして事故を起こすこともあります。そこで奈良県では、こうした鹿の事故を防ごうと「鹿ゾーン」を設けました。事故が多い道路の重点地区1キロをドライバーがすぐにわかるように、路面に古都の景観を損なわない茶色などの色をつけるようにしたものです。その他の9カ所の路面には鹿のマークを描いています。鹿にたいして優しい道路にしたいという配慮がみえますね。
笑い話ですが、かつて北海道の道路を通ったときに右手に馬が放牧され、左手には鹿が遊んでいました。ガイドさんがちょうど「馬鹿通り」ですと話していましたが、奈良でもさしずめ鹿のマークの上を馬が通れば…(笑)。

留学

2013-02-24 17:09:16 | Weblog
歳を経てくると、多かれ少なかれ誰もが、今若かったらあれもしたいこれもしたいと思うものではないでしょうか。私もご多分にもれず、思うことがあります。その一つに留学ですね。語学の力がどれだけ大きいものかは、長い人生の中で知らされてきました。早い時期に気づいていれば社会人の海外留学の制度を利用したかも知れませんが、なにせ遊びほうけて来た若い頃だっただけに思いもよらないことでした。
ところでこの社会人海外留学も今岐路に立っているようです。それは社員の留学費用を負担する企業は減少傾向にあるということですし、自己負担で留学しても転職などに有利とは限らないとの見方も広がって留学そのものが減っているそうです。そうした中で、留学先はというと圧倒的に多かったアメリカが減って中国、台湾、韓国などのアジアの留学が増えているそうです。アジアとの交流が増えたことで会社自体が積極的にアジアを奨めるのかも知れません。
それだけに安心安全を考えておもいっきり勉強が出来る環境を政府は作る努力をして欲しいですね。留学した人達が将来アジアの平和を確固たるものにする礎になるわけですからね。

演歌の行方

2013-02-23 18:24:26 | Weblog
少子高齢化が日本では急速に進んでいますが、その高齢化が進んでいるのは、演歌の世界でも同じかも知れません。今日は日本ガイシホールでビッグな演歌歌手が大勢集まるコンサートを少し覗いてきました。大勢の観客が集まっていましたが、ほとんどが50代以上の高齢者でした。思わず演歌の将来は?と思うほどでした。
仕事がら、毎日のように歌手の皆さんにインタビューをしていますが、歌手になるきっかけを尋ねるとこんな返事が多くあります。それは、「子供の頃に母親に連れられて〇〇さんのコンサートに出かけて、いつか自分も〇〇さんのようになりたいと思ったのがきっかけ」というものです。しかし今日も会場を見て見ると子供連れの姿はほとんど見られません。これでは、今日のステージに感激して自分も歌手になりたいと思う人は少ないですよね。
こうした現象を分析すると、テレビが一台しかなかった時代には、親の意向で当時多かった歌謡番組を一緒に見ていたからだと考えられませんか?となると今の、家庭内テレビの数や歌謡番組数になるとやはり演歌の世界は心配ですよね。

猫の日

2013-02-22 22:47:04 | Weblog
猫の好きな人は熱狂的だと聞いたことがあります。そんな人にとっては今日は特別な日でしょう。1987年に猫の日が制定されましたが、この日に決まるまでいろいろなアイデアがだされました。雑誌を通じて、いつの日を猫の日にしようかと募集したところ第1位が鳴き声の「ニャンニャンニャン」を数字に変えて2月22日でした。そして第2位が「ニャー」の2月8日、第3位が「ニャーゴ」の2月5日でした。いずれも鳴き声を考えてのことで面白いですね。
ところで動物の鳴き声と漢字も密接な関係があります。鳩はク、ク、クと鳴くので九がつきます。蚊はブンブンですから、文ですね。鴉はガーガーですから牙がつきます。泥鰌もつくりの酋はしゅうと読みますが、泥鰌の鳴き声なんですって。さて、猫ですが、中国では「ミュー」と鳴き声が聞こえるそうです。そしてミューと読む漢字が「苗」ですから、ケモノ篇に苗で猫という漢字になったそうです。猫好きの方、知っていましたか?
鳴き声は国によって聞こえ方がずいぶんと違うようです。貴方の猫の鳴き声を文字で書くとどんな表現になるのでしょう。

栄養より人気

2013-02-21 18:19:20 | Weblog
心を込めた給食が不人気を理由に廃止となってしまいました。アメリカのシカゴの話です。郊外にある小学校と中学校の給食で、給食サービスの業者が児童や生徒の栄養を考えて一年前に魚や豆を中心にしたメニューにしました。しかしこれが不人気。経営にも影響が出るということで、メニューを変えざるを得ませんでした。結果、ホットドッグやピザ、それにチキンナゲットなど子供達に人気のあるものが給食に取り入れることになったそうです。栄養面で最も優れた食事を提供してきた業者の女性は「悲しいけれど経営も考えないといけない」と話しています。難しいところですね。
ただ、このニュースでは学校の対応が伝えられていないのでわかりませんが、児童や生徒に業者の気持ちをしっかりと理解させることは出来なかったのでしょうか。必ず将来の自分に降り懸かってくることですからね。これも教育の一貫でしょう。たかが食事のことだと先生が思ったとしたら、それこそ問題です。こうした積み重ねが国全体の力に影響して来ます。他山の石として貰いたいものです。

お寺

2013-02-20 18:17:38 | Weblog
「お寺検定」が来月に行われるとのことです。この検定は歴史や文化財の知識を問うものです。全国5ケ所で行われますが、もちろん名古屋でも行われます。「お寺検定」は数多くの神社やお寺が立ち並ぶ古都、奈良の新聞社がお寺の魅力を発信しようと企画したものです。
私は時々ウォーキングを楽しみますが、その歩く目標先を神社仏閣にすることが多くあります。というのは、こうした場所がパワースポットになっていることが多いからです。そして日本人の特性として、神道であれ、仏教あれつつしんで敬う精神を持っていますから、神様の前や仏様の前で額ずくことで気持ちが落ち着く効果もあります。ですからお寺は大変好きなスポットではありますが、さて、伽藍の構造や仏像の名前、年間の行事などとなるとどれだけ答えることが出来るか自信はありませんね(笑)。
かつて父親からお寺の格式によって塀の様式が違うと教えられたことがありましたが、はたしてこうしたことも問題として取り上げられるでしょうか。その他、袈裟の色で位が違うこともありますが、これは問題にならないでしょうね(笑)。

一円玉

2013-02-19 18:09:15 | Weblog
かつて「一円玉の旅がらす」という歌がヒットして、一円玉が注目された時期がありました。多分、消費税が3%になって、お釣りに一円玉が必要だった頃でしょう。その後消費税も5%になりいわゆるきりがよくなったのか、一円玉の製造が少なくなり、2011年と2012年には連続で1枚も製造されなかったそうです。ところがなんと5円や10円も3年連続、製造されていないそうです。
となるとその理由は消費税にあらずしてほかの理由のようです。電子マネーやICカードの普及で少額貨幣での決裁が減少しているのが本当の理由のようです。なるほどと思いますね。硬貨ならば傷むことも少ないので取り替える必要もありませんしね。ICカードや電子マネーが使えないお年寄りに可愛がられる硬貨なのでしょう。
さて先程の消費税も10%になる前に8%になりますが、その時はこれらの硬貨の動きはどうなるでしょう。余談ですが、道端に一円玉が落ちていたときに貴方は拾いますか?私は一応拾いますね。硬貨が可哀相ですから(笑)。ところがある意見では、腰を屈めて拾うエネルギーは一円より高いとして拾わないというのがありましたよ。貴方は?