フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

褒める言葉

2017-04-30 23:42:17 | Weblog
今日も言葉の話です。それも褒める言葉です。昨日の嬉しい言葉のところでも書きましたが、子供どころか、大人の世界でも嬉しい言葉はほとんど聞かれません。そして褒める言葉もです。
本来、人間は必ずうまくいくと信頼され成果を期待されると間違いなくその成功率が上がるといいます。逆にけなされたり否定されたりすると結果はぐんと悪くなります。これをピグマリオン効果と言います。
そもそも日本人は褒めるのが、下手です。人を褒めるのはずっと勇気がいることです。何故なら褒めることは相手を受け入れ、責任を持つことにもなるので勇気がいるのですね。批判的であれば、何かあった時に無責任でいられるからでしょう。
上にたつものの心得の一つとして「褒め上手」を武器にして欲しいですね。部下に対して褒めるということは、ごますりにはなりません。存分に褒めまくって下さい。そうそう、褒めたあと、指摘することがあれば、付け足せばいいのです。

嬉しい言葉

2017-04-29 23:44:33 | Weblog
子供達はどんな言葉のやり取りをしているのでしょう。相手をほめたり励ましたり盛り立てたり、嬉しい気持ちにさせる言葉を使っているのでしょうか。ある学校の先生は元気を奪う言葉ばかりが目立っていると話しています。その使い方も物凄くタイミングがよいそうです。
さて嬉しい言葉とはどんな言葉が浮かびますか。ちょっと書き出してみましょう。『凄い、いいなあ、美しいなあ、可愛いなあ、かっこいいな、強いな、逞しいね、大きいな、立派な、上手だなあ』こうした言葉のリストを頭の中にたたき込んでおくとよいですね。こうした人を嬉しくさせる言葉は大人といえども案外身についていないかも知れません。知ってはいても「宝の持ち腐れ」状態になっているかも知れませんね。
五月病にかかっているとしたら、こうした嬉しい言葉リストを持ちだして普段の会話に入れるよう努力して見て下さい。そんな言葉を待ってばかりではなく受け身から脱却して、言葉を投げ掛けるようにしましょう。

井の内かわず

2017-04-28 23:57:25 | Weblog
タイトルの言葉は、ていねいに言えば「井の中の蛙大海を知らず」です。物の見方が狭く世間知らずの人を揶揄した言葉です。最近の政治家の放言ぶりを見て、この言葉が当てはまるような気がします。
という背景には、政治家が職業化して、それも世襲議員が多くなったせいかも知れません。同じ世襲にしても、一時はサラリーマンをしたりして他人の飯を食べた人ならばまだしも、学校を卒業して、直ぐ親の議員の秘書を勤めるコースをたどった議員は、やはり世間知らずに陥りますね。ましてや、昨今の中学生や高校生などは人との話し合いや人の話を聞く機会が乏しく客観性までが乏しくなってしまっているように思えます。学生時代から目を外に向ける癖をつけておく必要性は立場を変えて考えたり、見直したりすることが理解出来る人になれるからです。自分が勝手に思い込んだり考えたりしたことの誤りが分かります。
こうした社会性を身に付けていれば放言なんて、考えられませんよね。

何げない会話

2017-04-27 23:47:47 | Weblog
街中で知り合いと出会った時に「こんにちは、ようやく雨が上がりましたね」「こんにちは、この雨で緑がますます鮮やかになりましたね」などとこうした会話をかわす人がいるでしょうか。日本人が何百年と交わしてきた季節の何げない会話が現在の世の中から急速に消えていっています。いや会話どころか、挨拶でさえ交わさずに通り過ぎていきます。
この世の中一人一人の人間は面白くも可笑しくもない人間が大半です。そんな人達が肩寄せあって生きています。いつか気心が知れて絆が出来ます。そして少しでも楽しく暮らしていきたいと思うものです。それが社会を生み、文化が生まれるのです。
しかし冒頭で述べたように挨拶さえしないようになるとこうした文化さえ否定してしまうことになります。風の噂で、人とのかかわり合いを持ちたくない若者が多いとの話しさえ聞こえてきます。自分だけの世界にとじ込もっていれば挨拶は必要ないかもしれません。それでは寂しいですねぇ。

思いきった手

2017-04-26 23:31:44 | Weblog
戦う集団を率いる指揮官は、集団が不調な時には、思いきった手をうつことがあります。野球で例えると打てない主砲に代えて新人を起用したり、大巾に打順を変えたりすることです。これが見事に成功すると、指揮官は「思う壺」とほくそ笑むことでしょう。
この「思う壺」という言葉はギャンブルから生まれた言葉です。壺は賭博でサイコロを入れて振る壺皿だそうです。凄い壺振りは思った通りの目を出せるそうです。作戦が当たった指揮官は凄い壺振りということでしょう。
また、壺の中のサイコロをこしらえたのはお釈迦様という落語がありましたね。お釈迦様が人がなかなか集まらないのでサイコロ賭博を始めたら押すな押すなの大盛況、その結果立派な寺を建てることができました。そう、そこから寺銭になったとか。さらにすっからかんになることを「お釈迦になった」と言うのですね。まあ、ドラゴンズ指揮官の「思う壺」がいくつか集まるといいですね。

真似る

2017-04-25 23:42:49 | Weblog
今日は知り合いのシンガーソングライターのライブを楽しみに岩倉市に出掛けました。私の仕事のジャンルとは違うのですが、それでも良い楽曲には魅いられてしまいます。
芸能界には個性や特徴が似ている人は二人要らないとよく言われます。例えば北島三郎さんのような歌いかたをする人はその後何人か登場しましたが、やはりいつまでも残るのは北島三郎さんだけなんです。ところがアメリカでは真似ると出世が早いと言われる世界があります。それはビジネス界です。ヘアースタイルや話し方などボス(上司)のマネをすると出世すると言われているそうです。
尊敬する先輩や上司と仕事をしているといつの間にか似てくるというのはよくあることですね。仲の良い友人が自分と似たパーソナリティを持っているのと同じようにボスのマネをすることでボスに好かれ、部下の性格を望ましいと思いこんでくれるという心理学的な根拠があるようです。それが出世につながるのでしょう。

元号

2017-04-24 23:54:14 | Weblog
天皇退位を巡る動きが加速化しています。退位された天皇陛下を上皇と呼ぶ案が固まりつつあります。天皇が代わると元号が代わります。おそらく新しい元号なども密かに考えられていることでしょう。
身上調査票に生年月日を書く欄があり、アルファベットで明治はM、大正はT、昭和はS、そして平成はHで表します。それに重ならない元号にしなければなりませんね。
元号と言えば我々がまだ若かった頃、よく「明治は遠くになりにけり」と新聞に載りました。これは中村草田男の俳句で下の句なんです。となると、この句の上の句はなんでしょうか。答は「降る雪や」だそうです。中村草田男が降りしきる雪の中で昔と変わらぬ母校の姿を眺めていると一瞬明治の昔にかえったような錯覚におちいりますが、それがまた明治は遠くの昔になってしまったという感慨を詠んだものです。まあ、今の私の立場としては「昭和は遠くになりにけり」でしょうか。

愚痴

2017-04-23 23:12:26 | Weblog
決して愚痴や言い訳や愚痴をこぼすな。よく先輩から教えられた言葉です。言い訳するなは、どんなに上手い言い訳を考えても事実は変わりません。事実は事実です。素直に反省することが必要です。ましてや、愚痴をこぼしてばかりいては一歩も前に進みません。と、ここまでは建て前で話しました。愚痴に関しては、周りの誰にでも愚痴ばかり話していては、誰も真剣に聞いてくれず、やはり信頼性も失っていきます。
ただし私は、解答を出してもらう必要はないけれども、聞いてもらう人は欲しいものと思います。一人だけ作ることをお奨めします。つまり、親友と言っていい存在です。身内の中に見付けるのもよし、学生時代の友人でもよし、心の内をさらけ出すことが出来る人です。しかし片道切符ではダメですよ。その相手の愚痴を黙って受け入れる覚悟が必要です。そうした存在であれば、その人にだけ愚痴ってOKです。そうすれば、新しいスタートに愚痴を引きずることはありませんね。

欠点

2017-04-22 23:26:39 | Weblog
古いドラマの「暴れん坊将軍」はいまだに私のベスト番組で、再放送どころか、再再放送であっても視るタイミングさえ合えばいつも楽しんでいます。主人公は徳川幕府の8代将軍、徳川吉宗のことで幕府中興の祖と称された将軍ですね。その吉宗の言葉に『全徳の人は得難く一失あれば一得あり。一善あれば一過はゆるすべきなり』があります。貴方は相手の欠点ばかりが気になってしまっていませんか?欠点ばかりに目がいくと素晴らしい長所が見えなくなってしまいます。
この言葉の大切なところは、相手の中に見える欠点に目をつぶる姿勢を持つことです。するとその人にある長所が目に見えてきます。その長所を見て、より人間関係を深めていくように努めるべきだと教えてくれています。
現代小説ではなかなか涙を流すほどの人情ぶりは見られませんが、時代小説には相手を思いやる状況が数多く見られるのは、時代の違いでしょうか。そうだとしたら残念ですね。

笑顔の効果

2017-04-21 23:25:01 | Weblog
廊下ですれ違う時にきちんと挨拶出来ていますか?最近はこちらから挨拶しても返事もしてくれないと嘆いている若手が結構いるんです。相手に笑顔がないので自分の声が小さいとの反省も聞かれますが。笑顔を忘れた人達は確かに多いです。
さて、貴方の顔について一言。自宅を出る際には、一度自分の顔を鏡に映してから出掛けると良いです。もちろん自分の一番良い顔を目に焼き付けるのです。外に出てしまうと、鏡を見る機会が少ないので焼き付けた笑顔がずっと頭に残っているわけです。笑顔は社会生活のパスポートです。笑顔の効果はあらゆるところに表れます。笑顔で本を読むと入ってくる情報がプラス情報が多くなります。笑顔は周囲に伝染します。すると周囲の人達の表情も和らいできます。病気でも笑う治療があるように、こころだけでなく身体にも良い影響を与えます。
ある研究報告では笑顔の多い人のほうが長生きするそうですよ。