フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

爪を噛む

2016-09-30 21:10:55 | Weblog
無くて七癖といいますが、癖は確かにあるものです。爪を噛む癖も結構あるものです。
ところで親指の癖を噛むというのはヨーロッパではある種の表現動作です。何を意味するかというと、古くから「怒り」「脅し」「挑戦」だそうです。シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』の中に喧嘩を売る身ぶりとして親指の爪を噛んだシーンが登場します。各国には歯や爪に関するしぐさに意味を持たせています。歯を噛むのは噛みつくぞという威嚇であり、歯を弾くのは獣が牙をむいて脅かすように攻撃性の象徴である歯を誇示していると考えられます。
しぐさで意思を表すのは、イギリスのナイトの世界にもあります。タキシードには白い手袋がつきものですが、これは自分が侮辱された時に、侮辱した相手に手袋を投げて決闘を申し込む為に手袋を持っているとされています。それぞれのしぐさには意味があることは理解して生活しなければなりませんね。

貴方はどっちのタイプ?

2016-09-29 18:29:09 | Weblog
最近はグループで食事に出掛けると、中にはこまめに世話をやくひとがいます。マメと言ったほうが良いかもしれません。先日も食べ終わると空いた器を二,三人分を集め、下げにきた仲居さんに渡していました。昼食で混雑時にはそういう協力はすがすがしく見えます。しかしこれが正式なあらたまった席では、むしろ止めておいたほうが良いかもしれません。下げかた、器の扱い方にはプロの心得があります。だからそういう協力はありがた迷惑になるのです。
そうそう人数分的に机を動かしたり、椅子を他から持ってくるなど勝手に行動する人がいます。基本的には店の人にまかせる問題なのです。客は客、店側はサービスする立場とけじめをしっかり守るのも大切なマナーのうちなんです。親切心一杯で手を出すばかりが心優しいことではないのです。
プロ意識が強い店ならば、椅子の配置ですら、考えている場合があります。そんな計算を破ってしまうのは駄目だというわけです。

職人

2016-09-28 23:33:38 | Weblog
どんなジャンルでもプロフェッショナルと言われる人は、職人と言われます。特に研鑽を積んだ技術が集まっている東京都大田区はオンリーワンの町として世界に有名です。オリンピックで連覇している砲丸投げの砲丸もこの大田区の町工場から生まれています。爪切りなどもこの大田区から生まれたものが世界一です。
職人技で思い出すのは靴磨きの技もその一つです。そう言えば、かつて東京などでは駅前に靴磨きがずらりと並んでいた光景が見られましたが、最近は見られませんね。世間話をしながら靴を磨いて貰ったことが懐かしいです。日本の素晴らしさはこうした職人技が様々な分野で支えていることです。伝統工芸はじめ大工、料理人、庭師などただひたすら技を磨いて納得のいくまで完璧さを追求するのです。
芸術で評価される場合にも裏方さんの技術、職人芸の貢献があったからということがよくあります。こうした職人技を身につけるには、辛抱強く続けることが唯一の方法です。

バナナ

2016-09-27 23:11:00 | Weblog
問題です。「世界で一番バナナの輸出量が多い国はどこでしょう?」フィリピンでも台湾でもありません。正解はガラパゴス島で有名な赤道直下の小さな国「エクアドル」です。詳しくはわかりませんがこの国のバナナ農業に一大革命を起こした日本人がいるそうです。
このバナナは本当に有り難い果物です。朝寝坊をして朝食がとれない時には、一本のバナナが午前中の仕事を支えてくれる貴重な食べ物になります。私が子供の頃はバナナは高嶺の花でした。それが今では本当に簡単に口に入れることが出来ますからね。それにバナナに滑って転んだというコントもほとんど見られません。あまりにも日常的な食べ物になったのでしょう。
秋祭りでは屋台が沢山出ます。その人気の屋台にチョコバナナがあります。バナナをチョコで包んでキャンディー状にしたものです。我が家の子供たちには、一番人気でした。栄養もあり、手頃な食べ物のバナナ。常備しておきたい果物です。

やり直し

2016-09-26 22:37:48 | Weblog
昨日名古屋ドームでの今年の中日ドラゴンズのゲームが終了しました。セレモニーの中でファンから怒号が飛んだようです。当然ですね。19年ぶりの最下位ですから。4年連続のBクラス。果たして来シーズン、やり直しがきくのでしょうか。今年優勝した広島は25年ぶりの優勝。だからいつかはと慰められても、歳をとってきた私などは待ちきれません(笑)。来年、最下位から一気に優勝という筋書きを期待したいですね。
ところでゲーム世代にとっては直ぐにやり直しがきくと思ってしまうのではないでしょうか。ゲームの中では死んでも、消されても直ぐにやり直しがきくのですから、何事にも切迫感がありません。選手たちも簡単に浮上出来ると思いがちではないでしょうか。単に今シーズンは終わったくらいに考えていたら大変です。大野選手会長の挨拶の中で、軽々に来年も応援して下さいと言っていましたが、その通りなのです。選手だけでなくファンも同じように屈辱を味わったことを忘れずに、今日から、本当のやり直しのスタートをきって欲しいですね。

質のよい眠りの為に

2016-09-25 23:26:19 | Weblog
気持ちの良い眠りの後は快調ですね。つまり、ぐっすり眠れた後です。しかし逆によく眠れないと心身の不調が起こりやすくなります。いうまでもなく心の健康を保つためには適切な時間に質のよい睡眠をとることが大切です。
専門家の中には「睡眠禁止ゾーン」とか「入眠禁止ゾーン」という言葉があるそうです。これは、毎日の生活の中で覚醒度がもっとも高い時間帯のことで、この時間は寝付きが悪いそうです。その時間帯は何時頃でしょうか。午前中だと思いがちですが、実は、何時も眠りに入る時間の少し前の時間だそうです。意外なことです。人の身体は上手に出来ていますから、1日を過ごす中で疲れが溜まるころ、睡眠欲が高まってきます。そうすると体のほうは対抗意識が高まり、かえって覚醒度が高くなるというものです。私達の活動の効率が時間とともに落ちないようにしているのですね。
翌日に大事なことが控えている時に、早めに床につこうとしますが、思うように眠れない。ゆったりと構えて眠くなるまで床に入るのを待ったほうがよいそうですよ。

ペット考

2016-09-24 23:34:57 | Weblog
この頃、私の周りで「ペットロス」にかかっている人が結構沢山います。「ペットロス」とは愛するペットが死んだ悲しみから立ち直れず気持ちがふさいだり体調を崩したりする症状を言います。単身世帯が増えていますから、ペットは家族同様なんですね。そう言う時代だからこそペットは「コンパニオン・アニマル」という名前もあるくらいです。仲間、家族の一員として格上げされているのです。
大家族という形態の崩壊が進んでいる中、ようやく探し求めたペットという肉親の死にはやはり立ち合いたくないのは誰もが同じ思いです。ですから、ペットロスも仕方ないのかもしれませんがね。
かつてアメリカで言葉を話すぬいぐるみが爆発的に売れましたが、その後は……。たしかに壊れない限り死ぬこともありませんし、散歩の必要もありません、また一緒に旅行も行けます。我が家も仔犬型ペットロボットを買い求めたこともありましたがいつの間にか、里子に出してしまいました。やはりどこか違います。ですから、ペットロスという言葉は良く理解出来ますね。

秋祭り

2016-09-23 21:49:27 | Weblog
台風の大雨の爪跡はひどいですね。これから収穫を迎える田んぼが水浸しになっている光景を見ると本当に残念です。これでは収穫を祝う秋祭りなど行われるのは不可能ですね。
ところで現代の子供達は余りにもしょっちゅう多様な祭りに出合います。遊園地のカーニバル、イベント会場ではアニメの主人公のショーが毎日のように行われます。このような祭りの日常化はかえって子供の生活から本当の祭りの興奮や感動を失わせてしまいます。ですから普段の休日には、ほんの身近な自然の中で、家族揃ってゆったりと過ごす習慣をつけるほうが良いと思いますね。お出掛けレジャーを今一度考えてみたらどうでしょうか。そうすれば、日々感謝の気持ちを集約する本当の秋祭りには、嬉しい感動が訪れるのです。
秋祭りなどは祭りそのものに、昔から伝わる知恵が生き続けているのです。だからこそ年に一度の各地の秋祭りをじっくり楽しむのです。台風被害が些少でありますように。

転機

2016-09-22 23:38:04 | Weblog
人には、今の自分になる転機があるものです。悩みを抱えて苦しんでいる時にふとしたきっかけで転機が訪れるものです。ほんの些細なことに自分で気づいたり他人の何気ないアドバイスで目から鱗が落ちたりして事態が好転しますね。後から振り返ってあの時が転機だったと気づくくらいのささやかな転機もあります。私は、そうですね。目指すスポーツアナウンサーが上手くいかずいわゆる歌謡曲アナウンサーに代わった時が転機だったと思えるのです。お陰さまで50年近くアナウンサーを務めることが出来ています。あの時には、結構開き直って次のステージに進みました。結果がどうなろうと気にしないという開き直りです。
人は些細なことに拘って大きな視野を失い失敗することが多くあります。良い意味のいい加減さが必要というわけです。そしてもし転機を演出してくれた人がいるならば、その人を決して忘れてはならないのです。感謝の気持ちとともに。

湯船派、シャワー派

2016-09-21 23:39:44 | Weblog
夏の猛暑が一段落し、秋の気配が1日毎に深まっています。となると、おふろの入りかたに変化が表れる頃でしょう。熱い夏の間はシャワーでも、この頃からは湯船につかる人が多くなります。あるデータでは最も多かったのは、一年中湯船で二番目に一年中シャワー、そして夏だけシャワーと続いています。そのデータでは都道府県別では一年中湯船のトップの風呂好きの県は静岡県です。何と北海道や青森、岩手が平均値より下回ります。夏でも冷却な地方で何故なんでしょう。
私は一年中湯船派ですから、シャワーで十分という人の気がしれないのが本音です。医学が進歩し、日本だけでなく多くの国で長寿化が進んでいます。中でも日本は世界でもトップクラスの長寿国ですが、愚考するにその原因の一つにお風呂好きがあるのではないかと思うのです。ましてや、温泉大国日本ですから。風呂に入ることで血行も良くなるしね。
さあ、夏が過ぎました。ゆっくり風呂にでも入りましょう。