フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

デビューの際に

2013-10-31 21:19:54 | Weblog
今日はオアシス21で、11月をメインに始まる「やっとかめ文化祭」のオープニングセレモニーの司会を担当しました。何年司会業をやっていても、ステージに出ての第一声は緊張するものです。集まった人達の視線が一斉に集まるわけですからね。それが過ぎるとずいぶん気が楽になりますが。
かつてバスガイドさんの喋り方の研修を頼まれたことがありました。研修の最後に質問がありました。ほとんど誰もが「出発時にマイクを握っていざ喋り出す瞬間が一番緊張するし恥ずかしい」と話してくれました。やはり皆一緒ですね。仕事でなくても、知らない人ばかりの中に入って話をするのは難しいものです。私のアドバイスとしては、まず大きな声で挨拶をすることですね。この大きな声の挨拶でデビューのプレッシャーを払いのけるのです。ガイドさんの場合は乗客がバスの中に入って行く際にひとりひとり大きな声で朝の挨拶をすれば、もうバスの中で乗客のすべての視線が集まっても平気です。後は普通にご案内を続ければいいのです。
極意は最初の一声の大きな声の挨拶です。堂々と自己紹介をしましょう。

夕焼け小焼け

2013-10-30 12:46:19 | Weblog
「夕焼け」は夏の季語です。しかし晩秋に近いこの頃の夕焼けが一番美しい季節です。ですからちょっと不思議な気がします。特に太平洋側が、この季節の夕焼けが美しいですね。東京で夕焼けが見える時の太陽の位置はアフリカのマダガスカルあたりだと言いますからやはり自然の偉大さがわかります。「夕焼け小焼けで日が暮れて」と子供時代はよく歌いました。しかしこの童謡は近ごろさっぱり聞きませんね。童謡そのものが歌われないですもんね。
この「夕焼け小焼け」をよく歌ったのは「夕焼けの翌日は晴れ」という言い伝えがあって、明日はいい天気だと嬉しい思いがあるからでしょう。余談ですが、小焼けの小は同じ形の語句を重ねてリズムの良さを楽しむ時に使う接頭語だそうです。「大寒小寒」の小も同じです。
ところで、先程の童謡が歌われなくなったと同じように、夕焼けそのものを見ることも少なくなったと思いませんか。上を見ることが少なくなっています。携帯電話のゲームを見ながら歩いている人が多いですからね。涙をこらえる為ではなくもっと自然を感じるために「上を向いて歩きたい」ですね。

人生の節目

2013-10-29 20:59:26 | Weblog
かつて私の父親から聞いたことがあります。私の名前の敬生(本名は敬夫)の「敬」は日本地図作成に功績のあった伊能忠敬の敬の字を貰ったと。伊能忠敬の業績に憧れたのではなく、江戸時代の商人だった忠敬がなんと57歳になってから測量家として歩み始めた姿に共感を覚えたからです。当時のこの歳は晩年も晩年です。実際に商人としての家業は隠居しています。そんなところから大事業を成し遂げた精神力を見習えという父の思いだったでしょう。
このように晩年になってから新しいことにチャレンジして成功した人は数多くいます。小説家の松本清張さんも作家デビューが50歳前後の遅いスタートでした。「本能寺」などを書いた池宮彰一郎さんは69歳前後に小説を書き始めたそうですよ。また、先頃残念ながら亡くなられたやなせたかしさんも「アンパンマン」で売れだしたのは69歳のときだったそうですよ。うん?69歳?そうだ私も69歳でした。この一文を書いていて、ちょっとまだ頑張れると思った次第です。
大リーグのある有名選手(59歳までプレーした伝説の黒人投手)が『もし、自分の年齢を知らなかったら今の自分を何歳だとおもうかね』と語っています。味わい深い言葉です。

プロスポーツの語り草

2013-10-28 22:37:53 | Weblog
プロスポーツの語り草と言えば何と言っても「ドーハの悲劇」でしょう。1993年10月28日、つまり今日、この悲劇がおきました。カタールのドーハで行われた、ワールドカップ予選の対イラク戦、あと数分リードを保てば念願のサッカーワールドカップに初出場が叶うというロスタイムにイラクの同点ゴールが決まりました。勝たないとダメという状況の中での同点ゴールが、いわゆるドーハの悲劇を生み出しました。サッカー界、いや、日本中でこの悲劇が記憶に刻まれてしまいました。
これほどの衝撃はないかもしれませんが、野球界にも多くの語り草があります。「江夏の21球」1979年の広島と近鉄の日本シリーズ第7戦、1点リードの9回裏、江夏投手が自身で招いたノーアウト満塁のピンチを無得点に抑え、広島が日本一になった時の21球を言います。その前年の1978年には江川投手の「空白の1日」がありました。後に続く、小林投手とのトレードも記憶に残ります。その他、あってはならない八百長事件の「黒い霧事件」がありました。
まあそれにしても「ドーハの悲劇」ほどいつも語られる言葉はありませんね。

お天気まかせ

2013-10-27 22:28:29 | Weblog
昔、お天気まかせという言葉がよく使われました。天気というのは、天の仕業、自然のなりゆきで、われわれはそれを甘んじて受け入れるしかないという思いから発生した言葉です。ところがよくこのエッセイにも書くように最近の増えつつある厄介な気象、異常気象は天の仕業というより、人間が生み出したものといえますね。過去50年間の降水量は何と7%も増えています。地球温暖化が大気の循環を狂わせているからだそうですよ。それだけに今までの気象の常識が通らなくなりますよね。それこそ行先は台風に聞いてくれ、なんてことにもなりかねませんよ。
さて街中でも、小さな小さな台風が闊歩しています。それは携帯電話を使いながら歩く人、もっと危ないのは携帯を使いながら自転車に乗る人がやたら多くなったことです。会話やメール、ゲームや検索をしながら歩いています。「携帯ながら歩行」です。本人が柱にぶつかるのは自業自得ともいえますが、ぶつかるのが人や車だったらさあ大変です。まさに台風と同じです。相手の進路を読まなければなりませんが、どっちに行くのかわからない状態ではねぇ。自主避難も難しいです。

音楽嗜好

2013-10-26 21:38:49 | Weblog
友達の車に乗せて貰う時に興味をひくのは、車内でどんなCDを聴いているかということです。子供さんが小さいお父さんなら子供が大好きなアニメソングが多くなりましょう。最近はDVDでアニメを見せる家庭もあるようですね。大人専用の車になると、ポップスが好きな人、歌謡曲が好きな人、外国音楽専門の人、中にはクラシックがいいという人もいるでしょう。所有者の嗜好に合わせて、CDが揃えられています。当然私の場合はムード歌謡、つまり裕次郎ナンバーが多くなります。自分の好きな音楽、これが疲労やストレスの蓄積を防ぐ最高の処方箋なんですね。老化を早めるのがストレスとなれば、処方した音楽を聴いて心の健康を保っておきたいです。
ところで歌謡曲ファンの皆さんには、CDを用意しなくてもラジオから歌謡曲がたくさん流れてくる番組があります。それは明日、日曜日の午後3時からの東海ラジオの番組「松原敬生の日曜も歌謡曲」です。是非とも聴いて、ストレス解消に役立てていただきたいですね。生放送ですよ。

雪の季節到来

2013-10-25 23:06:06 | Weblog
携帯のメールにガソリンスタンドからスタッドレスタイヤ大売り出しのお知らせが入りました。台風情報や大雨情報ばかりの昨今、いつの間にか富士山の初冠雪もあり、雪の季節が忍びよっています。イルミネーションで有名な「なばなの里」のイルミネーション今年のテーマは「(祝)世界遺産、富士」で富士山の情景が光で表現されています。この富士山を描くに当たっては、雪が被っているのがやはり似合いますね。夏山より冬の富士山がより絵になります。
ところで日本の四季を表す童謡や唱歌には「雪やこんこ」「雨、雨降れ降れ」などがありますが、これなどは適当な量だからこそ、歌っていても可愛らしさがわかるわけですが、昨今の異常な降り方などではとても歌うことが憚れます。季節の歌は一様に自然の優しさを前提に作られています。だから想定外の降り方には、優しさどころか被害さえついて来ます。
間もなく迎える雪の季節の報道の中で、豪雪という2文字が使われることのない冬になることを祈りたいですね。

ブロック

2013-10-24 23:02:16 | Weblog
国会の予算委員会が始まりました。IOC総会での安倍総理大臣の「完全にブロックされています」という五輪の東京招致に向けての発言が委員会でも取り上げられています。
ブロックという言葉は野球用語でもよく使われますね。ホームに突っ込んだランナーが捕手の足にブロックされてタッチアウトというケースで使われます。今国会では総理大臣の安倍さんが茂木大臣に答弁を任せて、質問者から「総理は完全にブロックされていますね」と揶揄されたものです。
こうした笑い話ではなく、台風接近のニュースに触れるに連れてなんとか被害からブロック出来ないだろうかと思います。前の台風の経験からどの市町村も早めの対策をとっているようですが、台風そのものを、地震そのものをブロック出来る知恵が湧いてこないのでしょうかね。これは無理な注文でしょう。おそらくは。ですから、被害を最小限に抑える為の努力で台風を迎えなければなりません。
一つ確実に言えるのは最近はこれまでの経験則では推し量ることが出来なくなっていますから、いつも最悪のコースを想定するべきですね。

懐の深さ

2013-10-23 21:47:24 | Weblog
楽天が日本シリーズに出場を決めました。星野監督が「僕は運が良い」とコメントしていましたが、チームに田中将大投手がいたことも運の良さでしょう。田中投手を巡って日本シリーズ終了後、大リーグはどんな動きを見せるでしょうか。早くも移籍に関しての金額が大いに取り沙汰されています。
その大リーグは益々グローバル化が進んでいます。アメリカのファンの爽やかな態度は外国人選手を本当に助っ人扱いではなく、主役として扱ってくれています。このところの上原投手のクローザーとしての活躍も実力次第で公平に扱って貰えるからではないでしょうかね。つまりどの国の出身かではなく大リーガーとしての実力が唯一の物指しだという考え方が浸透しているからです。オールスターでの投票傾向にもよくでています。イチローが全盛の時には、彼がナンバーワンの票を集めました。選手間投票で選ばれることもありました。このあたりがアメリカの懐の深さでしょう。日本もこのあたりは学ばなければなりません。そういう点でバレンティン選手がその壁を破ってくれた年といえますね。

気の遠くなる数字

2013-10-22 17:20:50 | Weblog
今年もスポーツ界では気の遠くなるような数字の記録が数多く誕生しています。何と言ってもプロ野球で楽天の田中投手のここまでシーズン無敗の24連勝が特筆ものです。それにバッティングの方ではバレンティン選手の60本塁打も凄いです。海の向こうの大リーグではイチロー選手の4000本安打がありました。レスリング女子の吉田沙保里選手の世界大会14連覇も大変な数字です。このように想定外の数字が並ぶ年はめったにないでしょう。田中投手などはまだまだ数字が伸びるかもしれません。
ところでこの数字はどんな風に受け止めるでしょう。巨人のペナントレース9連覇、それに日本シリーズも9回連続制覇です。ペナントレース9連覇を成し遂げたのが1973年の今日でした。阪神を破って逆転の優勝でした。王さんが三冠王でしたよ。この数字は今の実力が均衡した時代には9連覇なんていうのはまあ、考えられない数字です。ONが揃ってこその結果でしょうね。私の自慢はその連覇を阻止したのが中日だということです。ですから、来シーズンは巨人の3連覇を阻むのはやはり中日ですね。