フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

野球小僧

2018-02-28 02:10:24 | Weblog
明日から三月、本格的なプロ野球のオープン戦が始まり、野球シーズンが到来します。野球小僧たちもそろそろ広場でキャッチボールを始めるころかも知れません。
野球小僧と言えば随分昔、そう昭和26年に灰田勝彦という歌手がいて「 野球小僧」というヒット曲を出しました。その中の詞に「野球小僧は腕自慢、すごいピッチャーで、バッターで」とあります。この詞を見ると、今年から大リーガーとなった大谷祥平選手の子どものころを想像させるような詞ですね。オリンピック中は、スキー、スケートに関心を寄せていたでしょうが、これからは野球に子どもたち興味が移るころかも知れません。とくに2020年の東京オリンピックでは野球が正式競技に取上げられていますから、余計に子どもたちの視線が向けられるのでしょう。
大の野球ファンの私は、昭和40年代の一にも二にも野球と言っていた時代に戻って欲しいと思うのです。こうした時代を改めて迎える為に野球ソングヒットさせたいですね。

二月

2018-02-27 23:48:22 | Weblog
逃げる二月と言われるように、この月の過ぎるのは早いですね。明日、二月が終わりますが、二月が終わることを「二月尽」というそうです。俳句の季語にもなっていると聞きました。二月が終わるとさすがに寒さも緩み、三月を迎えるとようやく春を実感出来るようになりますから、尽という字はぴったり当てはまりますね。山に残る雪も残雪という呼び名に変わり、溶けて斑になった残雪の形でその年の作柄を占うこともあります。さらに残雪も春の日ざしによって消えていくことを「雪解け」または「雪消」という言葉に変わってゆきます。
ともあれ、今日の日ざしなどは春がやっと動き出したことを五感で感じとることが出来る日ざしです。何となく浮き立つ
ような気持ちです。ただ、外へ出て東側からの風、「こちかぜ」が冷たいと浮き立つ気持ちは一気に萎んでしまいますがね。そうそう春の最高の小道具とも言うウグイスの声さえ、冷たい風の中に混じっていれば話は別ですがね。

変化

2018-02-26 23:20:15 | Weblog
私はアナウンサーとして入社して50年、フリーになってからも同じ会社に出入りしています。その間社員の動きを見てきましたが、社員同士のコミュニケーションには大きな変化が見られます。
かつて私が若いころは、終業時間前には先輩から声のかかっているノミニケーションやマージャンに思いを寄せて落ち着かなくなっていました。しかし最近はどうでしょうか。放送局ですから、元々終業時間が同じではないとは言え、ほとんど先輩後輩が連れだって出掛ける風景は見られません。
若い人たちの意識の変化もあるのでしょう。会社が終わればあとは自分の時間という意識が強いのです。日常の仕事ぶりにも変化が見られます。そうです。パソコンの導入が社内の雰囲気を変えました。自分のデスクに座るや否やパソコンに向かい合って、両隣の同僚とも談笑する雰囲気はほとんどないのです。入社当時やかましかった室内が、考えられないほど静かなのです。
余分なお世話かも知れませんが、社員同士のコミュニケーションは大丈夫なんでしょうか。

レジェンド

2018-02-25 23:54:03 | Weblog
平昌オリンピックレジェンドと称された葛西選手は今回は残念でしたが、このレジェンドという言葉は最近はよく使われます。サッカーのカズ選手はじめ、かつては超ベテランと表現されました。このレジェンドが使われなかったころはシーラカンスと揶揄されることもありましたが、いまやレジェンドは尊敬の気持ちをも含んでいるような気がします。
昨日はドラゴンズのレジェンド岩瀬投手が試合で3連続ホームランを打たれたというニュースがありましたが、レジェンドがゆえにまったく心配することはありません。レジェンドは経験の多さも尊敬される存在です。ましてやシーズン中ではないので、私などは単に経験を増やしたに過ぎないと思っています。
全てのスポーツの中でレジェンドが多くなっています。選手寿命が伸びたとも言えます。それだけそれぞれのスポーツの奥行きが深くなっているのではないでしょうか。

父ちゃん頑張ろう。

2018-02-24 23:36:28 | Weblog
小売り店がズラッと並んでいた商店街では、各店ごとに店の中でこんな会話が飛び交っていたものでした。子どもたちの多くは、自分が大きくなったら店を継ぐと思っていたのです。しかし高度成長下で昔ながらの八百屋さん、魚屋さんが店を閉じた現在では父ちゃん頑張ろうは次第に消えていくのです。
コンビニ、スーパー、デパートなど大規模店舗が圧倒的に増えて、そこへ出掛ければ何でもいっぺんに揃います。さらにパソコンやスマホ文化の時代になり、今度は出掛けなくても手に入る時代がすでに到来しています。最近は本屋さんも廃業に追い込まれています。こうなると書籍文化の質も軽くなり、それが、社会のありかたまで影響していくような気がします。
ネットで欲しい本を手に入れる。それは出来るでしょう。しかし、店内の書棚を眺めながら思わぬ本に出会う喜びを味わうことが出来ません。こうしたネット社会は明るい未来が訪れるのか、悲観的な見通しなのか想像もつきません。

五節句

2018-02-23 23:57:19 | Weblog
二月は偶数月ですから、五節句はありません。五節句というのは3月3日の上巳(じょうし)、5月5日(端午)、7月7日(七夕)、9月9日( 重陽)の5つの特定日のことをいいます。そもそも中国では奇数が重んじられ、その奇数の重なる日に設けられ、季節の植物を用いて邪気を祓ったのです。この風習が奈良時代に日本に伝わり定着したものです。
日本にこの風習が定着したのは、四季の移ろいを繊細にすくい取る民族だったからです。我々はこの冬から春の変わり目が一番変化が見られます。この変化を逃してはなりません。四季の移ろいを敏感に感じることは、毎日を丁寧に生きることにつながります。肌に感じる風の温度に 、見上げた空の中に日々変化を見つけていきましょう。
そういえば、地球が太陽を一周するには365日5時間48分46秒かかるため、4年に1度閏日(うるうび)をもうけてずれを調整しているのもなにやら楽しい話題ですね。

冴返る(さえかえる)

2018-02-22 23:49:02 | Weblog
冴え返るというのは、いったんゆるんだ寒さが再度ぶり返すことをいう季語です。立春後の寒さを表す季語には「余寒」があります。しかし、この冴え返るは、一度暖かさを経験したあとのより痛烈な寒さをいいます。「冴ゆ」という言葉には、沁みるように冷えるのほか「澄む」「鋭い」「怜悧」などの意味があるので冴え返るは、鋭く刺すような寒さととらえることが出来ます。まあ、元々「三寒四温」とか「寒もどり」という季語があり、暖かい日、寒い日が繰り返して春に近づいてゆくのです。しかし、今年だけは、春が近づいているという感覚は余りないですね。もちろんウグイスのホーホケキョの鳴き声は聞いていません。雄が雌を誘う気にもならない気
候なんでしょうか(笑)。
余談ですが、我々が手紙を書く「残暑見舞い」の残暑は暦の上で秋になってもまだ暑い日が残ることですが、この対語が「余寒」と言います。この「冴え返る」も「余寒」も「残暑」も何で気節通り、気候が変化しないのかと、人間の恨みが感じられる言葉です。

聞いて欲しい

2018-02-21 23:14:36 | Weblog
今日のタイトル「聞いて欲しい」はアナウンサーだから番組を聞いて欲しいという意味ではなく、特にお医者さんに向けたメッセージです。年を経てくると少々の体調不良は体力で乗り切ることが出来ませんが、高齢になると不安が増してお医者さんを頼ることが多く出てきます。それだからのお願いです。病気でお医者さんに接するわけですから、中々、気持ちを上手く伝えることが出来なくなります。だからお医者さんは我慢強く、患者の話に耳を傾けて欲しいのです。患者は聞いて貰った安心感は計り知れないものです。診察したあと一方的に、お医者さんの意見を聞いてハイ、また、では、帰って来て、ああも言えば良かった、こういう症状もあることを伝えれば良かったと反省することが多々あります。あらかじめ紙にメモって
おくのもひとつの方々ではあるのですが、そのメモを出すことすら忘れることがあるのです。
つまり、患者さんは日常のコミュニケーションをとれる存在ではないのです。

無関心

2018-02-20 23:58:45 | Weblog
「シカトする」という言葉があります。無視するの意味で、花札の10のカードが鹿がそっぽを向いている絵柄で、鹿と10でシカト、これが語源のようです。確かに無視されるのは辛いことです。愛の反対が「無関心」でもあります。
ところで、平昌オリンピックが盛り上がっていますが、日本の有力種目であっても全然興味がない人もいるのですよ。私には不思議でしょうがないのですが、金メダルの話題などはまったく乗ってこないのです。まさにオリンピックには無関心。自分の仕事だけという感じです。その人の考えかたは、関心がなければ責めることも、困らせることもないという考え方です。この考えは心の平静を保つには役立つ考えです。
ただ私は、喜びも悲しみもまわりの人達と共有したいというのが本音です。選手たちと喜びの涙を一緒に流すことが出来るのは、至福の時だと思うものですから。

ヒート

2018-02-19 23:50:36 | Weblog
昨日、外と内の温度差の話をしましたが、温度変化による血圧が大きく上下することは「ヒートショック」というそうです。戸外に拘らなくても、家庭内でもヒートショックがあります。むしろ家庭内のほうがヒートショックが起きやすいのです。風呂へ入る時、寒い脱衣場で衣服を脱ぐことで身体の表面の温度が下がって急激に血圧が上がり湯の中に入ることによって今度は血圧が急激に低下してヒートショックが発生します。失神や不整脈が引き起こして危険な状態になることもあります。
バリアフリーが話題になった時に家庭の中も危険が一杯と指摘されたことがありました。そういえば風呂で転んで肋骨を折ったなんて話もよく聞きます。内外で比較すると、外のほうが危険だと四方八方に注意をしますが、家庭の中はどこか安心感に包まれて、注意不足になりますよね。同じように気を付けていなければならないのです。
まずはこの時期はヒートショックに注意しましょう。