フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

この時期

2008-01-31 22:55:44 | Weblog
冬の寒い頃になると思いだすツアーがあります。
北海道の「雪まつり雪像作りツアー」です。雪まつりのはじまる前の期間を利用して市民団体が雪像を作っている場所に出掛けるツアーで、もちろんほんの少しですが、雪像作りに参加するんです。
ラジオから呼びかけて、リスナーの皆さんと何度も出掛けたもので、寒いというよりも冷たい北海道と北海道料理のカニ料理やジンギスカンを楽しみました。
現地ではよく社員旅行の団体とも一緒になったものです。
最近の傾向では人づきあいが苦手な若年社員が増えているせいか一時なくなる傾向にあった社員旅行が見直されている様です。とはいってもかつてのような温泉旅館での飲めや歌えやの宴会中心の旅行ではないようです。
一般旅行でもそうですが、やはり体験型の企画が多くなっています。従って各旅行代理店ともオプション企画を増やして体験のコースを沢山用意します。
マンネリ化した社員旅行では今更行きたくないと思う社員がどうしても多くなり、お付き合いから楽しむへと徐々に変化しています。尚かつ以前よりもデラックス志向になっているそうですから驚きですね。
旅となるとどうしても与えられる感動が中心でしたが、自分で感動をつかむという旅に様変わりしたわけですが、これでコミュニケーションがうまく行くようになれば一石二鳥です。
そうしてみれば雪像作りはこの傾向を先取りしていたのですね。

美味しさ

2008-01-30 22:42:53 | Weblog
今日の中日新聞に岐阜県海津市南濃町で、1ヶ月以上貯蔵庫で寝かせて熟成させた温州ミカンが出荷の時期を迎えているニュースが載っていました。ミカンは糖分と酸味のバランスがとれたもの、つまり甘酸っぱいミカンが美味しいもので、糖度が11°~14°のものがうまみを感じると専門家は話しています。ですから貯蔵庫に寝かすのは酸っぱい味の素となるクエン酸が少しずつ消耗して酸味を減らしているのでしょう。
ところで、我が家では家人達が美味しいというミカンは私は全く酸っぱくて駄目で、逆に私が好む味のミカンは家人達は全くうけつけません。
このことでいつも思うのですが、美味しさの基準は人それぞれ千差万別で、決まりきった尺度を当てはめる事が出来ないことです。
ミカンに限らず「美味しいね」とあいづちを求められる場合でも、それ程でもない時がありますし、逆の場合ももちろんあります。となると結論としては「自分の好きな味」が美味しい味といえるでしょう。
但し食品業界の皆さんに申したいのは、本当の美味しさの為に食品の安全、安心があることを決して忘れない様に、という事です。
「赤福」さんも2月中旬には営業がはじまる様ですね。

来日

2008-01-29 18:06:46 | Weblog
海外から日本へ訪れる外国人旅行者の数が800万人を超えたというニュースがありました。
特に韓国や中国、そしてシンガポールから日本を訪れる人が圧倒的に多くなっています。韓国に関しては日本から韓国へ訪れる人よりも日本へ訪れる人の方が多くなったそうです。観光庁としては2010年までに外国人旅行者が1000万人を越える事を目標としています。
さて、現在留学や就学目的で来日する外国人は来日前に予備的な日本語教育を受けています。ひらがなについてもだいたいの知識をもっている様です。もちろん観光客は特に日本語教育を受けているわけではありません。となると各観光地では母国語で感想を述べているはずですが、私の実感としては上記の様にそんなに多くの人が訪れている様には思えません。
そこで考えるとそういう意識を持たない原因は、恐らく顔を見ても韓国人も中国人も皆、我々と同じ様に見えるからなのだと思います。これだけをみても同胞はらからなんですね。
各観光地で、そうした団体客に出会ったときにしみじみ同胞意識を持ってみたら、すぐ仲良くなるのではないでしょうか。
今日からのハンドボール決戦、どっちも頑張ってほしいですね。
同胞ですから。

ニワトリ

2008-01-28 22:33:02 | Weblog
コケコッコーと確かに聞こえます。ニワトリの鳴き声は国によって聞こえ方が違うそうですが、毎日の散歩道、熱田神宮のニワトリはコケコッコーと鳴いています。
かつてわたしも見たことがありますが、熱田神宮のニワトリは空を飛ぶといわれています(といっても普通の鳥と同じ様に飛ぶのではありません)。低木の上に乗ったり降りたりしています。
このオンドリの時を作る声は本当に気持のいいものです。まさに朝を呼ぶ声ですね。境内を悠然とニワトリが歩いている様子は不思議な趣きがあります。
袋井市の南はずれの奥三沢というところに千年以上前から「幸せを呼ぶ金のニワトリが鳴く」と言い伝えがあり、この鳴き声を聞くと一年間幸運にめぐまれるそうですが、熱田神宮のニワトリの鳴き声を毎日聞いている場合はどうなんでしょうか(決して金色ではありませんが)。
一番鶏は午前2時頃、二番鶏は午前4時頃鳴くといわれていますから私が聞くのは三番鶏かもしれません。
ところで今日28日は「ニワトリの日」です。鶏肉の世界もブランドはやりだそうです。もちろん地鶏も人気があり偽装さえでてきていますが、偽装なんて事を考えたらトリ・・返しがつかなくなる事をお忘れなく!

お遍路さん

2008-01-27 23:02:53 | Weblog
今日は四国八十八ヶ寺、お遍路さんの旅の旅行説明会の司会でした。
この八十八ヶ寺巡りを2回歩き遍路として達成したグラフィックデザイナーの写真集の解説を聞きながら魅力を伝えていきます。
その中で気に入った言葉を二つ。そのひとつは「瞬間会話」 お接待をしてくれる地元の方とお遍路さんとの言葉のない会話がありとあらゆるところで出来るという事です。信号待ちのダンプの運転手さんが目で行先を教えてくれます。本当に気持のいい会話が出来ます。
もうひとつは室戸の町の標語です。「あいさつは心のゴミを減らしてくれる」 お遍路さんが行き交う人達との挨拶が本当にうれしいといいます。いつの間にか自分からも挨拶が出来る様になったそうです。
さて、八十八ヶ寺は煩悩の数ということです。煩悩の数というのは除夜の鐘の108をはじめ、宗派により数はまちまちです。3という数字もあり、64000もあるそうです。まあとにかく、この煩悩の1つ1つが1ヶ寺を訪れる度に消えていくわけですね。
距離にして1440キロ、身も心もリフレッシュさせてくれる生まれ変わりの遍路旅。いつ誰によって広められたかはさだかではないけれど、自分をみつめなおすには最高です。そして心がいやされ・・・いやされるから又行きたくなるお遍路さん。
高知の言葉では「お遍路さん、どこまでゆくかですか?」

2008-01-26 23:18:06 | Weblog
プロ野球ジャイアンツに移籍したクルーン投手が〝ジャイアンツ愛〟からか自慢の髭をバッサリと剃ったそうです。先日のラミネスもツルツルのアゴをみせていました。多分強制ではなかったでしょうが、本人は「球団のしきたりに従った」といっていますから「巨人軍は紳士たれ」という古くからの伝統の重みがそうさせたのでしょう。
ところが伝統といえば、この髭の伝統を調べてみると必ずしも紳士の伝統からはずれているものではありません。
髭の有無はその人の印象に大きな影響を与えます。中世の武士は髭を蓄えることが当然で、髭のない顔はむしろ嘲笑されました。江戸時代には衰えましたが明治時代には西洋の影響で地位の高い男性の間では髭を蓄えることが流行しました。あのお札になった伊藤博文の姿は覚えていますよね。
現代では剃る方が圧倒的に多くなったのは確かですが、中途半端な「無精髭」状態が嫌われたのでしょう。手入れの行き届いた髭は素敵に見えることが多々あります。精悍せいかんに見えたり、痩せてみえることだってあります。手入れ次第では自分をよりよく魅せる武器にもなるでしょう。
かつては童顔の投手があえて髭をはやして大人っぽくして打者に立ち向かった話も聞きました。個性があっていいと思うんですがねぇ。
ジャイアンツに入るとどうしても自分を卑下・・してしまうのでしょうか。

天神さん

2008-01-25 21:22:50 | Weblog
今日は天神様の菅原道真の誕生日(6月25日)と薨去(2月25日)から天神さんと言われています。各天神さんでは縁日が行われましたし、受験生も合格祈願に沢山訪れた事でしょう。
私も経験がありますが「もっと頭がよかったらなぁ」とお参りしながら何度思った事でしょう。そこでもう少し早くといっても半世紀も前にこんな研究結果が報告されていたらという記事が昨年の暮れに掲載されていました。
その見出しは「八丁味噌で頭はよくなる」でした。
愛知県岡崎の八丁味噌の効能が学会で脚光を浴びているというもので、その効能のひとつは脳の活性化。専門学的には脳の神経細胞を活性化されるタンパク質の濃度をはかった結果で、痴呆症の治療に効果がありそうだとなっています。
八丁味噌の製法は味噌を石積みの下に2年半も寝かせるわけですが、何でも寝かせるのがいいようですね。
そういえば「寝る子は育つ」ということわざもあります。これも成長ホルモンが睡眠中に分泌されていますが、このホルモンが筋肉を増力したり骨を伸ばしたりし、又脳の発育にも寄与するんだそうです。
かつて「四当五落」なんて睡眠時間を制限するような言葉がありましたが、やはり夜はきちんと睡眠時間を取るようにした方がいいようですね。
受験生の本番は昼間に試験があるわけですから身体を慣らす意味でも夜は寝ましょう。(但し中高年以上は私の深夜放送聴いて下さいませ!!)

音をあげる

2008-01-24 23:06:38 | Weblog
ガソリンも値上げしていれば、もちろん灯油も値が上がっています。それだけに多少寒くても家で温度を上げるのを我慢している人も多い様です。
「ウォームビズ」環境省が温暖化対策としてオフィスに呼びかけていますが、目標温度はさて何度でしょう。あるデータによると知っていた人が9%しかなかったそうですから、皆さんは?
答えは「20度」です。夏場の「クールビズ」で温度を上げるよりは冬場1度温度を下げる方がCO2の削減量がかなり多くなるということですから「ウォームビズ」は省エネに大きな貢献をしています。
ところで「想像力」「創造力」がこれから特に大切といわれていますが、想像の方では働きすぎてしまう事があります。
それは布団の中での事。「明日は寒くなります」「明日は雪が降るでしょう」という事前の情報がインプットされすぎているせいか、起きる前に「寒い寒い」と身体がいやがってしまいます。ところがそんな思いを振り切って行動をおこすと思ったより寒さや冷たさを感じません。こんな時に思うのは余り想像力をかきたてない方がいいな、という事です。まず「飛びおきてしまえ!」です。
とはいってもまだまだガソリン代があがるなんて想像すると気持の方が音を上げているのですが・・・。

会議

2008-01-23 15:17:35 | Weblog
今日からスイス、グラウヒュンデン州の町、ダボスに企業人、政治家、学者が一堂に会し、世界の諸問題を討議する「世界経済フォーラム」が行われます。通称ダボス会議といい、福田総理も出席します。
このダボス会議は1971年に「ヨーロッパ経営者フォーラム」としてスタートし、今や世界最大規模の会議となっています。
ところで日本人は大きな会議になればなる程口ベタになる様です。大人数を前にすると、紋切型で切り上げてしまう事が多くあります。結構普段はよく話をする人でさえそうなってしまいます。討論の訓練を受けていないからでしょうね。ましてや会議では話すことが苦手というコンプレックスから発言を控えたり、会議の前に根回しして同意を得て会議が儀式化していること。「察しの文化」といえば口当たりはいいのですが、相手を気遣ってしまうことが日常の会議で主流となっているからでしょう。
外国人はつかみかからんばかりの激しい議論がありますが、終わるとケロッとしています。ところが日本人の議論はお互いの人格にまで踏み込む事になり、口論となってしまいます。
会議そのものを「知識と経験」の情報交換を可能にする場だと割り切る事が必要になります。会議の構成員として呼ばれていますから自信をもって紋切型ではなく自分の持っている情報を提供しますよという位の気持で話し始めればいいのではないでしょうか。
「三人寄れば文殊の知恵」といいます。大きな会議になればなる程文殊様が沢山いますから、きっと助けてくれますヨネ

大統領選挙

2008-01-22 20:15:22 | Weblog
アメリカの新しい大統領を決める選挙がすでにはじまっています。
オリンピック開催と同じ年に行われる大統領選挙ですが、正式に決まるのは12月です。それなのに今から大騒ぎしているのは、アメリカが50の州が集まっている合衆国だからです。つまりそれぞれの州の考えを大切にするということです。
その仕組みを少しまとめてみましょう。
大統領選挙に立候補するにはアメリカ人として生まれ、14年以上アメリカに住んでいて、満35歳以上であることが条件です。アメリカは二大政党国家ですから、ふつうはこの民主党か共和党のどちらからか大統領が選ばれます。ですからまず党の大統領候補に選ばれる必要があります。
そして今行われているのが、その候補者を選ぶ選挙戦です。それぞれの党は全国に50ある州ごとに「予備選」か「党員集会」で候補にふさわしい人を選んでいきます。そのうちに誰が一番人気があるか分かってきます。勝ち目のない人は立候補をとりやめ、候補者がしぼられ、夏の全国党大会で候補者が決まります。
さて、大統領が正式に選ばれるのは「大統領選挙人」と呼ばれる各州の代表による投票です。といっても12月の投票前に選挙人がどの党の大統領候補に投票するか決まっています。11月の一般投票は各州の有権者がどちらかの党の候補者を選びます。過半数の票を取れば選挙人はすべて過半数の票を取った候補者に12月の投票で入れなければならないのです。
一般投票の結果、獲得した選挙人の総数が過半数となれば、大統領になれるのです。そのレースが今、たけなわということですね。
アメリカと日本はさまざまな分野で密接な関係があるだけに、メディアの取り扱いも大きくなります。現在の株価の動き一つみても、アメリカと日本の関係がうかがえるだけに、見逃せない動きだという認識はもっていたいですね。