フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

馬の足

2008-09-23 21:24:38 | Weblog
まあ、いろんな日があります。今日の秋分の日は動物愛護週間の中にある祝日ということで「愛馬の日」だそうです。
馬というと競走馬をすぐ思い浮べる人が多いでしょうが、私は何故か歌舞伎などに欠かせない「馬の足」を思い浮べます。ずい分前に歌舞伎の役者さんにインタビューしたときの「馬の足」の話が印象深く残っているからです。
歌舞伎には演目によって猿があったり、ねずみ、犬、そして虎などが登場しますがこれらは着ぐるみです。しかし「馬の足」や「猪の足」はかぶりものをして自分の足で演技をします。特に「馬の足」は人が二人入りただ人を乗せて歩くだけでなく、ちゃんと乗せている人がきわだつ様な足の動きをみせなくてはなりません。乗り手と前足、後足の三者の呼吸があわなくては芝居にならないのです。結構重労働なので特別手当もつくそうです。
この「馬の足」は表舞台に出るわけでもないのですが、演ずる役者さんには抜擢されたという意識があるそうです。こうした思いが舞台で活躍する名優達を支えるわけですから、表舞台に出ない「馬の足」的な存在がその組織にいかに存在しているかで、その組織の繁栄のバロメーターになるのではないでしょうか。
充実した「馬の足」を揃えること、これも大切な事ですね。

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