フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

途切れる

2011-09-30 23:52:36 | Weblog
このところ、大きな「途切れる」ニュースが二つありました。一つはアメリカ大リーグで毎年200本以上ヒットを打ち続けて来たイチロー選手の記録が10で途切れたこと、もうひとつは将棋の王座戦20連覇を目指した羽生善治さんの記録が19で途切れたことです。二人とも偉大過ぎる記録を継続してきたわけですが、それぞれのファンは永遠に続けることが出来ると思い込んでいるだけに残念だと思う人も多いかもしれませんね。しかし私はすでに最高の記録を作っただけに、ここで途切れたのがかえって将来よくなるような気がするのです。
卑近な例ですが、私も毎日朝ウォーキングをしなければいけないと思い込んでいた時期があり、雨の日も台風の日も歩いていたことがあります。まさに脅迫観念に捕われていた気がします。さすがに風邪で寝込んだ時にはやめたのですが、それ以降は気が楽になり、むしろウォーキングを楽しもうという気になりました。
今日のゲスト坂本冬美さんも一年間、体調不良で芸能活動を休んだことがありますが、私が思うのにあの休養期間がとてもよかったと思います。ですから途切れたことからイチロー選手の来期の活躍がさらに期待されますね。

招き猫

2011-09-29 23:04:40 | Weblog
今日は「招き猫の日」です。来る(9)福(29)からこの日が選ばれました。招き猫は商店の棚に飾られていたり、レジ近くに置かれています。この猫をよく見てみると、右手(右足)を上げていたり、左手(左足)を上げている招き猫があります。最近はよく伝わっているので知っている人が多くあると思いますが、右手はお金が集まるように、左手は人が沢山集まるようにとの願いがこめられています。
この招き猫には、猫そのものの色にかなりの種類があります。「青」は学業向上や交通安全「ピンク」は恋愛「黒」は厄除け「赤」は病除けを祈願する招き猫のようです。元々は東京の今戸神社で売り出された今戸焼きという人形のようです。それが商売繁盛の大切なツールになっています。
ところが昨今のシャッター通りに見られるように、個人商店の数が激減しているので、招き猫も仲間が減って来ています。ちょっと寂しいです。私は日本の伝統的なこうした存在が日本文化だと思います。コケシやダルマ、起き上がり小法師、そして招き猫。いずれも素晴らしい文化です。失くなって欲しくないものです。
招き猫が両手を上げて、お手上げにならないよう願うばかりです。

拒否権

2011-09-28 23:15:21 | Weblog
パレスチナ自治政府のアッバス議長が正式な国家としてのパレスチナの国連加盟を申請しました。194ケ国目の加盟が認められるかが注目されますが、大きな壁があります。パレスチナの国連加盟を現段階で反対するアメリカが安全保障理事会で加盟承認に拒否権を行使するとしているからです。安全保障理事会の仕組みは常任理事国の5ケ国のうち1ケ国でも拒否権を行使すれば承認出来なくなっているのです。第二次世界大戦の遺物と言ってもいいと思うのですが、この5ケ国は決して既得権を離そうとはしません。遺物といえば、日本やドイツは敵国条項に入っているのですから、なにをかいわんやです。
この拒否権ですが、5人に1人が持っているとしたら大変でしょう。何一つ進まないでしょうね。政治の世界でもねじれているだけで、法案の成立が進みません。
家庭において拒否権を持つのは誰でしょう。夫か妻か、二世帯住宅の場合はおじいさんかおばあさんか、はたまた子供が拒否権を持っているか、様々なケースが考えられますが、総じて女性達が拒否権を現在持っているのではないですか?それに気づいたのか、サウジアラビアではようやく女性に参政権が与えられるようです。

通販

2011-09-27 23:50:45 | Weblog
BS放送に来月の1日から、12のチャンネルが加わり、計24チャンネルになるそうです。新しいチャンネルの放送はほとんど有料になると言われています。新しいチャンネルに参入する審査で、有料放送であることが重要視されたそうですが、広告市場が低調だとどうしても通販番組が多くなるという判断からだそうです。
確かに通販番組は非常に多く、家人達も大いに利用しています。先日の報道記事によると生協の昨年度売上高で、個別宅配が店舗の供給高を抜いたとありました。つまり居ながらにして商品を手に入れる配達ニーズがものすごく高まっているのです。
安いし便利だしと、いいことが多くありますが、ちょっと心配なところもあります。その一つは懐と相談せずに買い過ぎないだろうか、いやそれよりも、自宅にいて全部揃うとなると、誰もが運動不足になりませんか?親孝行のつもりでお姑さんから家事を全部取り上げて運動不足にするのと似ています。福祉サービスの一つとして、お年寄りにもっと町に出歩いて下さいという敬老パスの趣旨をも活かさなくなります。
便利すぎて何かを忘れる、そんな光景に思えてなりません。

ミッドフィルダー

2011-09-26 23:28:21 | Weblog
何の関係がなくても、同窓だと言うだけで自慢したくなるのは人間の本能かも知れません(笑)。そんな一人に同志社大学のラグビー全盛期を築いた平尾誠二さんがいます。日本代表の監督経験があり、現在は神戸製鋼の総監督を務めています。
その平尾さんが、ニュージーランドで開催されているW杯の感想を述べていました。世界のラグビーについての質問に「選手全員がミッドフィルダーになった」と答えています。つまり誰もが攻撃するし、守備もするというのです。サッカーのディフェンダーがゴールを狙うのと同じです。野球でも攻守揃った選手が一流ですし、さらに走も加わりますね。
これを大袈裟に人生に当て嵌めて見ましょう。誰もが経済的な成功を求めて攻めることは、ある種上手かも知れませんが、守りにまわった時に人として馬脚を現すことが多くあります。政治の世界での失言しかり、会社の失態時に於けるそれぞれの対応が稚拙なことをよく見かけます。ゴルフでいうリカバリーショットが大切なのは言うまでもありませんが、リカバリーさえうまくすれば、むしろピンチをチャンスに変えることが出来ることがあります。
是非リーダーは、最近のミッドフィルダーを見習ってください。

突然有名

2011-09-25 23:56:22 | Weblog
日本一の筆の産地として知られる広島県の熊野町が「なでしこ特需」に沸いています。これは、サッカー女子日本代表の「なでしこジャパン」が受賞した国民栄誉賞の記念品に熊野町で生産されている化粧用の筆が選ばれたからです。国民栄誉賞を受けてから売上が3割以上増えたメーカーもあるくらいで、記念品と同じ7本セットは今注文しても手に入るのは2ヶ月先になる程です。
こうした現象を見ていると、あるきっかけで突然に有名になることがあるんだなあとつくづく思います。芸能人などは良くありますが、スポーツの世界は有名になるまでにも実績がひつようです。熊野筆も記念品として取り上げられるまでに、心地よい肌触りの特徴を造りあげた実績があったから選ばれたのでしょう。
「努力なしに突然有名になることはない」とか「音楽界には近道というものはない」という言葉があります。

杉浦直樹さん

2011-09-24 23:29:14 | Weblog
個性的な俳優でした杉浦直樹さんが亡くなられました。杉浦さんの履歴を見ていると初めて知ったことが多くありました。その1は、愛知県岡崎市の出身、その2、デビュー作品は、石原裕次郎さんの「俺は待ってるぜ」だということ。その後の「錆びたナイフ」にも出演されていたそうです。裕次郎ファンと自認している私が気がつかなかったのは少し残念。というのは、杉浦さんも私の大好きな俳優のひとりでしたから。
杉浦さんはギャラクシィ賞など数多くの賞を受賞されています。しかし杉浦さんの演技は、いかにも自然に、飄々と演じていて、賞を取るんだとする意気込みなどを全く感じないところが私にはさらに素敵に思えます。カメラが回りマイクがぶら下がる現場で自然体に演技出来る人はどういう人なんだろうと不思議にさえ思えるのです。よほど基礎の勉強がしっかり出来ているんですね。
野球にしても普段からバットを振り込んでいる人ほど自然体でバッターボックスに立つことが出来るそうです。見えないところでシャカリキになってこそ本番で自然なんですね。何もせずに天才はいないですね。
杉浦さんのご冥福をお祈りします。

秋の空

2011-09-23 17:15:30 | Weblog
名古屋地方、秋晴れでした。これから気候的にも、暑からず寒からず何をするにも絶好の季節になって来ます。3連休の初日、日常とは違った環境に身を置いて休養をとった人も多いでしょう。
昔から良く学び良く遊べというように、労働と休養の規則正しい配分は必要なんですね。環境条件の変化は身体や心を大きくリフレッシュさせてくれます。ですから青空の元で大気浴は健康にもいいですね。ただし秋の空は夏と違って変わりやすいのが相場です。太平洋高気圧がデンと腰を落ち着けている夏から、高気圧や低気圧が西から次々とやって来る秋に変わったからです。
「女心と秋の空」とか「男心と秋の空」と言われる所以です。まあどちらが正解とかは詮索しませんが、それよりも何故秋は物悲しいとなるのでしょうね。秋の心と書いて愁いになります。昼から夕方までの気温の降下と日没の早さにあるかもしれませんね。
また、平安時代の人達が紅葉を散らす秋風にも哀愁を感じた様子が源氏物語にも登場します。日常の表現にも秋風を感じるというのは、寂しい現実を表します。
野球の世界にも秋風が漂い始めましたね。

ギネス

2011-09-22 23:03:49 | Weblog
相変わらずギネスに認定されたというニュースは事欠きません。最近の日本では、SMAPや嵐といった人気のアイドルグループを数多く抱えるジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長が世界で「最も多くのコンサートをプロデュースした人物」として認定されています。一方海外の最近では、台湾中部の町で4600人余りの小中学生が一緒にバイオリンを演奏して、ギネスに申請しています。
ところでギネスといえば、日本は災害の多い国としてギネスに申請したらどうでしょう。地震、台風、豪雨、火事、噴火、と数えあげたらきりがありません。ところが世界では、災害による死者数が多い国は沢山あるのです。そうしたデータで見ると日本は18位だそうです。日本には無い干ばつの被害で多くの死者を出している国があるのです。死者数で言えば桁違いに多くの人が亡くなっているのです。確かにG8のなかでは、自然災害による死者数は日本は一番多いのですが。
私がギネス登録に賛成なのは、登録することによって無関心が無くなればと思うからです。愛があるとの反対語が無関心なのですから、こうした意識付けをしておけば愛のある対応が出来るのではと思うのです。

台風が接近

2011-09-21 23:44:47 | Weblog
台風接近の報道で学校などは、休校になりました。外を歩くことが出来ないほどの風の強さはもちろん雨の量も凄い予想だけに当然です。こうした背景があっても学校が休みになった子供達は家の中で無邪気に遊んでいます。厳重な警戒が必要な地域は親御さんの表情に左右されて、無邪気になれない子供達もあるでしょうが。
せっかくの機会に捉えて台風のことについて親子で勉強してみるといいですね。台風に関する書物が一冊くらい置いてありますか?子供と一緒に同じ本を読むことで家族の絆が深まったとよくいわれます。読書習慣を定着させることや家族間のコミュニケーションが深まることに「家読」が有効です。読書の良さは情報が目から入ることですね。人は表情などの目から入る情報に最も影響を受けやすいというデータがあるからです。ですから、小さい子供さんには絵本などもいいですね。母親と一緒に本を読む時間がまた、子供には嬉しい時間となり、これがきっかけで読書好きの子供に成長していくのです。
これこそピンチがチャンスです。