フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

プレッシャー

2013-05-31 23:02:04 | Weblog
撮影機器といえば、我々の学生時代は結構大きなカメラが必要でもちろん授業中に扱うことは不可能でした。ところが携帯電話などで気楽に撮影が可能になったのでカメラ機能も教室に持ち込まれることになりました。そこでこんなことも起きるのですね。それはアメリカのフロリダ州で科学を担当する高校の先生が居眠りしているところを生徒たちが撮影してしまいました。これが証拠となり、その先生は二日間の停職処分となりました。厳しい処分ですよね。
先生は教育委員会に「寝付かない赤ん坊と一緒に起きていて疲れた」と釈明しましたが、処分の撤回はありませんでした。教育委員会は「誰にもミスはあるが、教育者には子育てよりもっと厳しいプレッシャーがある」と理由を述べていますが、先生は大変ですよね。確かに自分の子供を育てるのも大変ですから、ましてや他人の子供たちを扱うのはもっと大変なのはわかります。しかし、この処分がなされたことを知った生徒たちがどんな反応を示したのかそれが気になりますね。

ゴミ0

2013-05-30 22:10:54 | Weblog
今日5月30日は語呂合わせから「ゴミゼロの日」です。あわせて「環境美化の日」でもあります。昔聞いたことがありますが、フランスの料理人が『流行っている店を判断する基準はレストランの裏口を見て、積まれた段ボールや空き瓶の量を見る、またその整理具合もしっかり見て、しっかりと整理されていれば間違いなく良く流行っている店』と言っています。
私の苦手なジャンルが整理整頓です。威張って言えることではないですね。よく血液型B型の欠点だからと笑ってごまかすのですが、ダメですね。ただ私だけの性格かと思うとそうでもなさそうです。それが苦手な人が多いので「断捨離」という言葉が流行ったり、それをテーマにした本がよく売れたのですね。確かにデスクの上が綺麗だと仕事に向かう姿勢が前向きになります。
このように理屈では本当によくわかっているのですが、何故なんでしょう。ひとつ言えるのは、わたしは捨て切れないんです。後にこれが役立つのではないかとすべてとっておくのです。その後がやって来るわけでもなく結果ゴミとなることがあります。今日を機に整理整頓の鬼となりましょう(笑)。

お喋りギネス

2013-05-29 20:01:34 | Weblog
いろんなギネスの記録があるなかで、お喋りを休みなく続ける記録がありました。30時間連続で喋り続け、これをギネスの世界記録として申請しました。その人はノルウェーの犯罪小説作家の男性でインターネット放送の番組で喋り続けたそうです。それは自分の番組ではなくインタビューを受けた際に、自身の小説の登場人物やアメリカの大統領など多岐にわたる話題に関し、ひたすらトークを続けました。数秒以上黙ることはめったになかったということです。
アナウンサーの立場で評価するとしてもとてつもなく凄いことです。その凄さの1は、相手のインタビューアーが良く付き合ったなあということ。その2は放送局がそのインタビューをずっと放送し続けたことです。さすがに番組の視聴者から「彼を黙らせる方法は考えているのか」と苦情も寄せられたそうです。当然ですよね。ただ苦情を寄せた人もよく見ていましたね(笑)。もうひとつ付け加えるならば、私なら眠くなってしまいます。これだけはギネスといってもチャレンジする気はないですね。

梅雨入り

2013-05-28 16:49:32 | Weblog
東海地方も今日から梅雨入りしました。平年よりも11日も早い梅雨入りです。昔は梅雨に入るとプロ野球ファンは空模様を気にしながらナイターを待ちました。我々のように放送局に勤めていると特に放送番組のプログラムに影響が出ますからこれまた厄介なシーズンなんですね。
梅雨はどうも悪者扱いを受けるようですが、この時期にちゃんと雨が降らないと夏場に水不足がおきますから、やはり大切な自然の営みなんです。人間は目先のことに反応することが多いので、梅雨入りのニュースには顔をしかめますね(笑)。
ところでドーム球場が増えたことで日本が雨列島に変わっても、どこかで野球が行われます。楽しみが削がれないので私はうれしいのですが、それだけにエースが大活躍する、かつての「権藤、権藤、雨、権藤」のような登板は出来なくなりましたね。それはともかく、一足先に梅雨入りしているドラゴンズは早く梅雨明けして、例年通りの成績をあげて貰いたいものです。今日もドームですから、天気に関係く、頑張ってほしいですね。

優しさ

2013-05-27 23:03:52 | Weblog
「くじけないで」という作品を書いた、柴田トヨさんの言葉。「私ね、人から優しさ貰ったら心に貯金しておくの。寂しくなったらそれを引き出して元気になるの」良い言葉ですねぇ。確かにそうです。自分にではなくても、人が他人に優しさを与える所に出会っても自分の通帳に預金出来るような気がします。これが自分に向けられた優しさならば、より多くの利子が付いて貯金が出来るでしょう。
しかしながら、世の中、この親切のジャンルも不景気ですねぇ。むしろ昔は当たり前だったことさえ最近は出来ていないので親切貯金は出来るはずがありませんよね。その典型的なことが「お先にどうぞ」の精神の欠如です。エレベーターや電車の乗り降りをはじめ、相手に譲る気持ちはきわめて薄いのが現状で「お先に行くよ」ばかりですから、優しさを感じる機会などありようがありません。どこかで満更日本は捨てたものではないと思いたいのですが、なかなかね。
もう一度、社会全体で「お先にどうぞ」という気持ちを持つことを思いおこしたいですね。

沈黙は?

2013-05-26 23:35:45 | Weblog
昔から「男は黙って○○」とか「沈黙は金」などとよく言われました。私のようにアナウンサーですと「喋ってなんぼ」の商売をしている身にとってはなんとも嫌な気分のものでした。ところが最近は「沈黙は禁」という言葉が必要だという説に出会って大いに喜んでいます。
この説は国際社会での日本人のありようを説くものです。例えば国際会議などで黙ったままでいると、発言する中身や発言する能力ないと受け取られるからです。確かに言葉の壁があり、それがコンプレックスになり黙ってしまいがちですが、その壁を取り払い、コミュニケーションの違和感をなくすれば、なかなか見て貰えなかった日本人の考え方が説得力を持って伝わっていきます。沈黙していれば絶対に伝わらないですから、やはり「沈黙は禁」なんですね。
黙っているのが美徳の時代に終止符を打ってコミュニケーション能力を磨くことがこれからの時代には相応しいことなんです。黙ることは自分を隠すこと、これからはありのままをだす気持ちに切り替えて、行動範囲を広げて見ましょう。

こそあど言葉

2013-05-25 23:09:18 | Weblog
今日のタイトルの「こそあど言葉」とはなんだと思いますか?ヒントは歳をとるにつれて多くなるものです。もちろん人によって違いはあると思いますがね。答は「これ」「それ」「あれ」「どれ」という言葉で正式には「指示代名詞」といいます。正式な固有名詞を使わずに、このこそあどで済ますことが多くなると、やはり歳をとったなあとなるわけです。
こそあど言葉を使い過ぎると脳を怠けさせるようです。ですから、固有名詞を思いだすことが出来ないならば他人に聞かないでインターネットや辞書などを使って調べることが必要です。面倒くさいと言わないで下さい。この面倒くささが記憶力の強化につながるのですから。こそあど言葉だけで会話が成立することがままありますが、それは怖いですね(笑)。
ところで厄介なのが、こそあど言葉では絶対ダメなのがアナウンサーの仕事です。あれ、それ、ではリスナーの皆さんに通じませんからね。生放送では余計神経を使います。対応策としては、あらかじめ喋りたいことを決めて、乱雑でもいいから書き殴っておくことなんですよ。

ゴルフ場記念日

2013-05-24 22:44:43 | Weblog
日本初のゴルフ場は「神戸ゴルフ倶楽部」で1903年の今日5月24日に開場されたそうです。昭和の40年代だったでしょうか。所得倍増計画が進行しつつあった時のサラリーマンの会話の中心はゴルフとマイカーでした。その頃がピークだったでしょう。朝の喫茶の際の会話では、どこどこのゴルフ場の会員権がいくらになったなどと、バブル前でしたがその兆しが見える会話がよく聞かれたものです。私もサラリーマンになった時にゴルフ道具を買ってはみたもののどちらかと言えばスポーツ音痴の性分でついに道具は飾り物で終わってしまいました(笑)。
まあその頃がピークとはいえゴルフ人気は相変わらずです。ただどうでしょうか。かつては商談としてのゴルフも大きな比重を占めていましたが、昨今はそれぞれが趣味としてゴルフを楽しむという風潮になってきていると思うのですが。最近はプレイをしない人もクラブハウスで食事が出来るシステムも生まれ、ゴルフ場も売上確保にしのぎを削っていますし、メニューもカジュアルになり料金も下がり気味とか。庶民文化として定着したので
すね。

高い所

2013-05-23 18:04:36 | Weblog
東京スカイツリーが開業して昨日で1年になりました。予想を大幅に上回って638万人が来場したそうです。新しい物好きに加えて高い所が好きな人種なんでしょう。とは言っても私はスカイツリーはおろか東京タワーも訪れたことはありませんが(笑)。
さて高い所好きなんていうと高所恐怖症の人に叱られそうですね。本当に高い所が嫌いな人はいるもんです。ですから事務所が高い階にある場合は外が見えないように窓を背中にして座りたいようです。
普通の人には当たり前の状況が当たり前でないことは数々あります。湯水のように使うという言葉は日本ではだだくさに使うという意味ですが、中東では大事に使うという意味になるように、日本の常識が世界の非常識となることがあるのです。皆同じ価値観とは違うということをお互いに理解することが必要なんです。
違うことを了解することがグローバルな考え方です。これが出来ないと異文化でのコミュニケーションが出来ず、海外へ出向いた時に現地の人の共感も得られないのです。

おもてなし

2013-05-22 16:24:09 | Weblog
ある観光のディスカッションの内容の中で、中国の方が日本に中国人の訪日が増えないのは日本人の親切さが不足していると感じられる部分があるからだと微妙な言い回しですが語っていました。特に指摘していたのが、ビザの問題で、中国を訪れる日本人が一定期間ノービザでフリーに周遊できるのに、日本に来る中国人には訪問地の制限があるところをあげています。さらに中国の観光客が日本に来て一番見たいものは日本人の普通の生活だそうです。ですから地域の人達が外国人をもてなす温かい気持ちが必要だと訴えています。
私はもてなしは日本の専売特許のように思っていただけにこの発言には意外な気がしましたね。中にいるときには見えないことが外から見ると良くわかるといいますから、残念ながら今の日本人にはそういった温かさが欠けているのかも知れません。
日本には八十八箇寺巡りの巡礼さんにもてなすしきたりがあり、いいお手本になっています。一度海外の観光客にもお遍路さんを体験して貰うと日本人のイメージが変わるかも知れませんよ。それよりも日本人の方がお遍路をするべきですよね(笑)。