フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

2008-01-26 23:18:06 | Weblog
プロ野球ジャイアンツに移籍したクルーン投手が〝ジャイアンツ愛〟からか自慢の髭をバッサリと剃ったそうです。先日のラミネスもツルツルのアゴをみせていました。多分強制ではなかったでしょうが、本人は「球団のしきたりに従った」といっていますから「巨人軍は紳士たれ」という古くからの伝統の重みがそうさせたのでしょう。
ところが伝統といえば、この髭の伝統を調べてみると必ずしも紳士の伝統からはずれているものではありません。
髭の有無はその人の印象に大きな影響を与えます。中世の武士は髭を蓄えることが当然で、髭のない顔はむしろ嘲笑されました。江戸時代には衰えましたが明治時代には西洋の影響で地位の高い男性の間では髭を蓄えることが流行しました。あのお札になった伊藤博文の姿は覚えていますよね。
現代では剃る方が圧倒的に多くなったのは確かですが、中途半端な「無精髭」状態が嫌われたのでしょう。手入れの行き届いた髭は素敵に見えることが多々あります。精悍せいかんに見えたり、痩せてみえることだってあります。手入れ次第では自分をよりよく魅せる武器にもなるでしょう。
かつては童顔の投手があえて髭をはやして大人っぽくして打者に立ち向かった話も聞きました。個性があっていいと思うんですがねぇ。
ジャイアンツに入るとどうしても自分を卑下・・してしまうのでしょうか。