竹取翁と万葉集のお勉強

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拾遺和歌集 巻3 歌番号212から214まで

2024年09月02日 | 拾遺和歌集 現代語訳 巻3

歌番号 212

詞書 大井に紅葉のなかるるを見侍りて

詠人 壬生忠岑

原文 以呂/\乃 己乃者奈可留々 於保為可者 志毛八可川良乃 毛三知止也美无

和歌 いろいろの このはなかるる おほゐかは しもはかつらの もみちとやみむ

読下 いろいろのこのはなかるる大井河しもは桂のもみちとや見ん

解釈 色々の色合いの木の葉が流れる大井川、下流の桂川では、桂の木の葉の紅葉と眺めるでしょうか。

 

歌番号 213

詞書 題しらす

詠人 よしたた

原文 満祢久止天 多知毛止万良奴 安幾由部尓 安者礼可多与留 者奈寸々幾可奈

和歌 まねくとて たちもとまらぬ あきゆゑに あはれかたよる はなすすきかな

読下 まねくとて立ちもとまらぬ秋ゆゑにあはれかたよる花すすきかな

解釈 いくら招いたとしても立ち止まることの無い秋ゆえに、可憐にも風に偏り招くように靡く花薄の有り様です。

 

歌番号 214 拾遺抄記載

詞書 くれの秋、重之かせうそこして侍りける返ことに

詠人 平兼盛

原文 久礼天由久 安幾乃可多美尓 於久毛乃者 和可毛止由日乃 志毛尓曽安利个留

和歌 くれてゆく あきのかたみに おくものは わかもとゆひの しもにそありける

読下 くれてゆく秋のかたみにおく物はわかもとゆひのしもにそ有りける

解釈 暮れていく秋の記憶として置くものは、我が髪の元結に置く霜、そのような過ぎ行く年を示す白髪にあります。

 

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