ゴルフで最もドラマチックなゲームは、マスターズと全英オープンと思っている。私はプレイからは離れて久しいが、毎年この二つには関心が向く。
今年の全英オープンの主役は何といってもグレッグ・ノーマンであっただろう。久しく名前を聞かなかったので、すでに引退しているのかと思っていたら、どっこい、初日から優勝に絡んできた。53才で優勝すれば、メジャー最年長優勝記録であったが、さすがに最終日息切れしたのか3位に終わった。
それにしてもたいしたものだ。記録を逃して「当然がっかりしている」と正直に告白していたが、同時に、夢を追い続ける自分をこう語ったと言う。
「夢を追うのに年齢は関係ない。私は結果として失敗したけれど、本当に望むならばできるはずだ」(22日付日経新聞)
まだやる気でいるようだ。彼は最近テニスの元女王クリス・エバートと結婚し「ゴルフのほかにもやるべき仕事がたくさんある」と意気盛んなようだ。だから「やりたいときに練習し、したいときにプレイする」そうで、ゴルフ以外の生活も充実しているので、たまに出場しても好成績をあげ得るのかもしれない。
花形と言えば野茂英雄が引退した。それについて今日の日経新聞に、豊田泰光氏が「野茂氏の帰り道」というコラムを書いている。
日本プロ野球界に決別して米国に行った野茂は、その経緯からして、恐らく日本プロ野球界にコーチなどで復帰することは無いだろう、と豊田氏は嘆いている。これほどの貴重な経験を、日本プロ野球に生かして欲しいと切望し、「プロ野球側としてはこの際、変なメンツを捨て、12球団を巡回するコーチなどを依頼してはどうか」と提案している。
発想豊かな豊田氏らしい面白い提案だ。
野茂もノーマンと同じく、引退声明では「まだまだ思い残すことでいっぱいだ」と言っているが、それはメジャー界でのことであろうから、その夢は日本では生かされないのかもしれない。日本側が「帰り道」を用意する度量を持ったとしても、その道を歩くにはスケールが違いすぎる人物かもしれない。
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