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旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

キングズ・シンガーズの魅惑のハーモニーに酔う

2010-09-18 13:21:52 | 文化(音楽、絵画、映画)

 

 昨夜、眠気が差してきたので寝ようと思い寝室に入ると、ワイフが聞いているテレビに素敵なア・カペラ・コーラスが流れている。これまであまり聞いたことない美しいハーモニーに聞きほれていると、ワイフの説明で「キングズ・シンガーズ」だと分かった。
 NHK第2の「芸術劇場」で、4年ぶりの来日となった「キングズ・シンガーズ イン 東京」の演奏が流されていたのだ。

 
実は私は、このコーラスを聴くのは初めてである。それにしても美しい。そして何よりも気品がある。かなり派手なパフォーマンスもやるが、また色々とおどけた表情も見せるが嫌らしさがなく品がある。
 男性ばかり6人のコーラスだが、誰一人として声を張り上げることをしない。ハーモニーの間に次々とソロが入ってくるが、カウンターテナーからバスまで、音程こそ違えど声の質が同じである(ように聞こえた)。肩に力の入っていない、柔らかい同質の声だ。
 それがこの素敵なハーモニーを生み出しているのか…などと思いながら、すっかり眠気は覚めて1時間30分(翌0時40分まで)聞き惚れた。しかもその後も目が冴えてしばらく寝付くことが出来なかった。

 このコーラスグループは、1968年、イギリスはケンブリッジ大学キングズ・カレッジ出身者たちにより結成され、爾来42年、ルネサンス時代のマドリガルからロマン派、近・現代からビートルズまでの幅広いレパートリーで世界を魅了してきたようだ。
 アンコールに『大きな古時計』と『故郷』(兎追いし…)を、日本語を交えて歌った。『大きな古時計』など何度も聞いた歌だが、「こんなに豊かに歌うものなのか」と感心したし、『故郷』にいたっては、完全に“日本の心”を歌いきったかに見えた。「山は青きふるさと 水は清きふるさと」のところは全曲を通じて、はっきりした日本語で歌い、それぞれ3人のソロが、柔らかく且つ重厚なハーモニーに支えられて、まさに“日本人の心”を呼び覚ますように流れた。
 単なる歌唱力だけでない、何か一人ひとりの体内に蓄積された気品のようなものが、聞く者に高い芸術性を感じさせるのであろう。
 
  


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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (大津留公彦)
2010-09-22 07:24:12
私も妻が見ていたのをたまたま見ました。アカペラの良さを再発見しました。これこそ良質のエンターテイメントだと思いました。
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コメントありがとう (tabinoplasma)
2010-09-22 22:26:41
いつもコメントを頂きありがとう。mixiにもお便りを頂き感謝しています。
色々と共通点があるようですね。かつて「イル・ポスティーノ」についてコメントを頂いた時にも思いました。
久しぶりに一杯やりたいですね。新事務所にも一度来てください。

 港区浜松町1-30-5浜松町スクエア1604
 ℡ 03-5776-0921 マザーズ

近くに良い飲み屋が沢山ありますよ。
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Unknown (大津留公彦)
2010-10-01 07:44:27
有り難うございます。
そのうちにお邪魔したいと思います。
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