自衛隊のイージス艦が漁船にぶっかった事件が問題になっている。
漁業協組合の方の主張は極めて明快であるが、政府や防衛省側の発表は情報の遅れも手伝ってスッキリしない。どうもはっきりしていることは、イージス艦なるものはあの多くの船が行き交う中で自動運転をしており、「俺は真っ直ぐ進む。他の船が避けるべし」と言っているようだ。大変な傲慢ではないか?
もしそうではないと言うのなら、前方を行く船を感知する能力を持たず、漁船一隻を避けることも出来ない船と言うしかない。イージス艦は一隻1400億円と聞く。そのような無能力な船に大金を払うムダ使いは、この財政逼迫の折にやめてもらいたい。
渡辺大臣が「漁船と衝突するようでは自爆テロを避けることも出来ないではないか」というようなことを言ったというが、何よりも、平和をこそ志向すべき時期にいたずらに仮想敵国を作って軍備を整え(国の年間軍事費5兆円)、加えて無能力な船を買うことだけは即刻やめていただきたい。
そんな話をしていたら、政府や政治家だけでなく、民心も乱れていると言う話になった。
新幹線の無賃乗車者は一日2~3百人に上るのだそうな。どうやって改札口を通過するのだろうか? また、こんな話もあるという。大きな荷物を持った女性がタクシーに乗り、目的地近くで「ちょっと用事があるから」と言ってその荷物を置いたまま降りていった。運転手さんは大きな荷物があるので帰ってくると思っていたが待てどくらせど帰ってこない。荷物を開けてみると、新聞紙がいっぱい詰めてあったと言う。
日本はいつからこんな妖しげな国になっていったのだろうか?
人心の乱れはどこまで深く進んでいるのだろうか?
上のような無線乗車のことを書くと、それをマネする輩が現れるかな? お互いに戒めようと思って書いているのだが・・・・・・。
イージス艦は、国を守るという名目で1隻1400億円の出費だそうだが、これを1万円札で積み重ねると1400メートルの高さになる、というと驚く人も多い。でも、100万円の札束は1cm、1千万円は10センチ、1億円は1メートル、と説明していけば誰でも納得できる。
私は先日、地元の[九条の会」の挨拶の中で、次のような話をした。日本の国防費は4兆8千億円だが、これは1万円冊を積み上げると48キロメートルにもなる。富士山なんてはるか下だ。もっとわかりやすく横に倒して、マラソンコースと比較してみよう。マラソンは42,195キロメートル。世界に誇るトップランナーが2時間6分台で走り抜けたら、沿道は沸き返るに違いない。その沿道に、びっしり1万円の札束を並べていっても、日本の国防費にはとても追いつけないのだ、と。
億はともかく、兆なんてチョウわからんので、このような具体的事例も必要かと思う昨今です。