昨年三月の定期健康診断で、胃のバリューム検査の結果、「一部に変形が見られるので胃カメラ検査を受けよ」という再検査指示を受けた。「癌か潰瘍の可能性があるか」と問うと、「いやいや、そんな大げさなものではない」と言うので、その言葉を信じて一年近く放置しておいた。
元来私は医者のやることが嫌いだ。針を突き刺して血を採ったり、肉を切り刻んで切った跡を糸で縫い合わせたり、カメラなどという鉄製品を体の中にねじ込んでいじくりまわすなど、およそ人間の仕業ではないと思っている。かく言う自分も、二度の割腹手術で一命を取り留めているので大きなことは言えないが・・・。
従って”再検査指示”など無視して一年近く経ったが、次の検査を真近に控えた二月、さすがの私も気になって、ついに「胃カメラ」なるものを受けた。(検査は全身麻酔で何の記憶もなかった)
結果は、「胃炎症状が見られる。悪性のものは何もないが、ピロリ菌がいるので退治せよ」というものであった。これには驚いた。
ピロリ菌とは一体何ものぞ!
私は大量の薬を一週間飲まされた。その上、一ヶ月に渡り「胃を調整する薬」を飲んで、その結果、ピロリ菌なるものが生きているかどうか検査するというのだ!
先生の言によれば、一回では消滅しないかもしれない、二回やっても30%ぐらいの人が消えない、と言う。私は毎日薬を飲みながら「俺の体内からピロリ菌が消えることはないのではないか」と諦めていた。
ところが・・・昨日検査をしたら、見事消えていた!
俺には、未だ生命力が残っているのか・・・・・・?
そろそろ年貢の納め時が近づいた者としては、もっと素直に、医者も、医術も、自分をも、信じて生きなければいけないのではないか、と思った。
義弟も数年前に肺がんの疑いがあると言われた時、必要あれば即手術して治療してほしいと申し出て手術を
受けたとのこと。私と同期入社の友は、昨年退職した
後、心筋梗塞に見舞われ、4回も手術を受けたそうです。私の場合、体力がないので、手術を受けている間に死んでしまうのではないかという恐怖感があります。次回の海外旅行がいい旅になることを期待。