前回の投稿で、今年の年明けを「暗い年明け」と書いたが、2週間を経て早くもその度を増してきた。
感染急拡大の様相を見せ始めたコロナ情勢に対し、政府は再び緊急事態宣言を発したが、時期も内容もピリッとせず、間の抜けたような菅首相の宣言姿勢も相まって、それを受けた国民に「緊急」や「緊張」の感じはない。日本人特有の自粛精神も働くので、それなりの効果は発揮するだろうが、感染増勢を防ぐことはできないだろう。1日数千から万単位の感染者増の到来を防ぐことはできないのではないか?
アメリカの混乱も気になる。私は、人類の進化の度合い、ひいてはそれぞれの国の進化の度合いを「民主主義の進化の度合い」で見ることとしており、その意味では、アメリカを「最も進んだ国」の一つに数えていた。
ところがその国の大統領が、民主主義のイロハのイである選挙の結果に従わず、選挙結果に基づいて政権の移行を行おうとする国会に自己の支持者の乱入をけしかけたのである。
ヨーロッパにもネオ・ナチズムなどの動きも根強く、背景には極右と極左の根深い対立があるという説もある。その根底には力の原理が働いており、話し合いを基にする民主主義の原理と異なる。
民主主義への人類の到達水準は、想像以上に低いのかもしれない。