旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

同窓会の魅力

2009-11-18 16:31:12 | 時局雑感

 このところ同窓会が続いている。14日付で書いた「先輩の傘寿を祝う」会も一種の同窓会だ。続いて15日には文字通り同窓会と銘打った高校同窓会があり、昨日は大学で同じゼミに学んだゼミナリステンが、既に亡くなった指導教授を偲んで年代を超えて集まった。
 
傘寿を祝う会や教授を偲ぶゼミの会などは、何ら強制動員的要素は無く自発的集まりであるから大いに盛り上がり、その主旨が生かされた楽しい会であった。会費もいずれも6千円でリーズナブルと言えるだろう。

 問題は、主催者が一番集まって欲しいと望む、いわば強制動員的要素をもつ高校同窓会というやつだ。九州の小さな高校であるが110年の歴史を持つので首都圏の対象同窓生は千名を超える。昨年、一昨年と百名以上の参加者があったが、今年は85名になったと主催者はやや肩を落としていた。
 しかし私は、85名も集まれば立派なものだと思っている。内容も、地元で醸造業を営む社長(同窓生)の『成熟産業の生き残り策』という講演など素晴らしい内容で、教えられるものが多かった。昨年に比し出席の少なかったのは、今月上旬に行われた故郷の祭りへの参加者が多かったためだと主催者は説明していたが、日時が重なったわけでもなし、私にはそうは思えない。

 原因の一つに会費の額があるのではないか? この同窓会の参加費は9千円であるが、今のご時世、これは少々高いのではないか? しかも引き続き行われる二次会も会費3千円であるので両方参加すると12千円だ。
 そもそも同窓会と言うのは飲食に集まるのではない。懐かしい同級生や、先輩、後輩、先生方などに会いたいがために参加するのだ。場所や料理など二の次だ。精々千円か2千円の松花堂弁当にそこそこの酒があれば、会費34千円で大いに話が弾むかもしれない。まあ、ゆっくり食べたい人もいるだろうから、56千円の会費がいいところではないか?

 9~12千円あれば、私はかなりの良い酒と料理を食べる場所を知っており、同窓会よりそちらを選びたい。世は不況、今後も低成長時代の続く中で、「手ごろな会費で、会の趣旨を生かした魅力ある企画」という原点が問われているのであろう。
                    


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