旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

ファイアーストーンC.C.でゴルフを楽しむ

2007-05-13 11:54:47 | 

 

 私は下手ッピーだがゴルフが好きで、若い時には随分やった。大分前から目が悪くなりボールへの焦点が合わなくなり止めたが。
 下手でも、やってるうちには様々なゴルフ場をまわった。しかしなんといっても、アメリカはオハイオ州アクロンの、ファイアストーンC.C.でのゴルフは忘れられない。このゴルフ場は、全英オープンのセントアンドリュース、マスターズのオーガスタナショナルとまではいかないまでも、米国、いや世界的にも屈指の名門コースといえよう。
 この名門コースで、1988年に一日、89年に連続二日にわたりゴルフを楽しんだことを、私はひそかに誇りにしているのである。そのようなことができたのは、弟とその親友でアクロンで事業を行っているO氏のお陰(彼はファイアストーンのメンバーなのだ!)であり、二人に感謝の気持ちも込めながら、その思い出を大切にしている。

 私がこのゴルフを忘れないのには理由がある。それはゴルフ自体の楽しさよりも、その中に豊かさ文化の香りを感じたからだ。
 その第一は、ゆったりとした設計で緑の量がちがう、と思ったこと。ファイアストーンは、オハイオの澄み切った空気と抜けるような青空に見合うだけの緑の厚みに囲まれていた。
 第二に、45ホールでメンバー数470人(当時)というゆとり。私たちは午前中に工場見学をやり昼過ぎにゴルフ場に到着、ゆっくり昼食をとり練習をやり、それから18ホールをまわって陽の高いうちに街に帰った。ティグランドで前のチームのために待つようなことは一度もなかった。
 第三に費用も安い。メンバーのO氏はカート代の11ドルのみ、われわれビジター代も40ドル(当時、数千円)であった。クラブハウスは決して華美ではないが、アーノルド・パーマーの部屋などがあって歴史を感じる。サービスもよく、プレーから帰ると、シャワーの間に靴はきれいに磨かれビニール袋に入れられてあった。

 朝暗いうちに家を出て、星をいただいて帰路に着き、すくなくとも2~3万円は払うゴルフしかやったことのなかった私は、不思議な世界に居る心地がしたのであった。
                            
 


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