桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

人権賞

2023-01-11 | Weblog
今日は東京弁護士会の人権賞受賞式だった。
推薦文を書いてくださった周防監督、布川弁護団の谷萩先生、山本先生も来てくださったのだから有り難い限りだ。わざわざ来て頂くなんて申し訳ない思いだった。
本当に自分が人権賞に相応しいことをして来たのか、ただ身に及んだ火の粉を払うことに力を尽くして来ただけのような気がする。
自らの体験を語ること、唄うこと、表現すること、そういう意味では、少し冤罪仲間とは違った物があったかも知れないが、仲間たちは誰もが必死に闘い、声を上げている。
今日の受賞は仲間を代表して頂いたモノかも知れないが、だからこそ、これからも上げ得る声を上げて頑張ろうという気持ちになる今日だった。
飯塚事件の久間夫人から仕事を辞めて寂しい正月だとのメールが来ていたせいか、感情が高ぶって涙を流してしまった。
今日の受賞は、結婚以来、黙って俺のやりたいようにやらせてくれた恵子さんのお陰もある。半分は、彼女のモノだね。

福岡に

2023-01-08 | Weblog
昨日は西南学院大学での講演で福岡に来た。
教授のお一人が冤罪や映画などの社会問題に関心を持っておられて、そこからオレの記念日になって金監督に要請があったという経過での西南学院大学だったらしい。
西南学院大学は冤罪事件を多く弁護されている音楽仲間の八尋弁護士の母校。俺、金監督、八尋弁護士と順番に話をして、最後に3人が舞台に立ち、会場からの質問も受けて唄って終わりだった。
参加者は60人くらいだったろうか。コロナ対策で空席を設けた会場は、ほぼ満員だった。
痛む尻には、やはり遠出は負担。会場では、何時ものように控室で横になっていた。
終了後に、地元のテレビ局のMBSの取材もあった。
MBSは、地元事件の飯塚事件の取材や放送もしていて、その質問から冤罪に対する思いを感じて嬉しかった。少しでも飯塚事件再審の力になれれば、それも嬉しいことだ。

その2

2022-05-04 | Weblog
今回の番組では検察の姿は見えない。まるで警察だけが久間三千年さんを犯人にでっち上げたかのように見えるが、実際は違う。検察も警察と同じように久間さんを犯人に仕立てたし、死刑執行を行ったのだ。
この番組の中で検察の姿が見えるのは、弁護団の証拠開示請求などに対して、どのような答えをしたかの部分しかない。きっと一切の取材を拒否したのだろう。
DNA鑑定問題で、複数回の鑑定をした事実から「他の鑑定写真を見せろ」どの要求に対して、検察は 「鑑定人が個人的に撮影したので存在しない」と馬鹿げた答えをしたのも、検察共犯を雄弁に物語る。
押田先生も両断しているが、警察職員で公務員たる鑑定人が行った鑑定写真撮影が個人的なはずはない。それを明らかにするとDNAの不正行為が明らかになるために隠しているだけだ。
もし証拠開示法が制定されて飯塚事件で検察や警察が保持する証拠が明らかになれば、必ずや久間三千年さんの無実は明らかになる。
だからこそ、今、地方自治体で議決される再審法改正問題で地方自治体が法務省に連絡すると「改正するつもりはない」と答えているのだ。
冤罪犠牲者の会は、単に再審法改正だけで終わらせるつもりはない。税金で集めた証拠を裁判関係者に明らかにすることなど、誰が考えてもやらないでいることが間違いだ。必ず世論の力で実現するが、その上に間違いを犯せば、たとえ警察や検察でも責任を取る、という至極当然の法律を作られせる。
責任を取るのが嫌ならば警察官や検察官にならなければ良いし、犯罪的な捜査をしなければ良いだけとのことだ。
今回の番組は、我々冤罪犠牲者の会を叱咤激励するモノでもあったろう。

正義の行方

2022-05-04 | Weblog
NHKBSで放送された飯塚事件の検証番組は録画したまま、これまで見なかった。見れば警察や検察に腹が立つことは判っていたので、その気になるまで見ないでいたが、やっと今朝、見終えた。
何時の、どの事件でも同じだが、警察の冤罪作りには、それに同調して煽るマスコミの存在がある。
大崎事件で強力に弁護団をサポートする西日本新聞は、同じように飯塚事件でもサポートしているが、この西日本新聞が久間さんを犯人にする先陣を切っていたことを知って、まず驚いた。
西日本新聞は、その誤りに気付いて調査、検証して自らの過ちを訂正したが、山方泰輔元福岡県警捜査一課長を中心とした警察は、全く反省をしていない番組には、やはり腹が立ったな。
「刑務所の塀の上を歩いて中に落ちないような捜査をする」と述懐した山方始め、捜査を行った刑事たちの表情、態度は、そこで行われた久間三千年さんを犯人にするために行った行為を如実に物語るモノが見えた。
映像は凄いね。
山方が語ることと久間夫人の語る事実の食い違い。公然と、平然とテレビの前でも嘘を語る山方始め、刑事たちの姿こそ、日本で冤罪が多発する原因だ。
「弁護士は証拠を作る」とか言っていたが、亀は甲羅に似せて穴を掘る。
この男が犯人、こいつだ❗と思い込んだら証拠を捏造するのが日時茶飯の警察は、だから弁護士もと言いたいのだろうが、押田茂実日大法医学部名誉教授が語るように、検証に値しないDNA鑑定を使って久間さんを犯人に仕立て上げたことが、この飯塚事件の根本にあるのだ。
目撃者、血痕、車の繊維などは、そこに付け足した警察のでっち上げに過ぎない。
そこに立ち戻り、この事件の真偽はおいて、犯人たる証拠がない疑わしきは罰せずに値する事件だと語る西日本新聞と、あくまでも違法捜査に口を閉ざして犯人だと語る警察の対比が鮮やかなラストだった。
久間さんを逮捕後に同じような事件が起きていない、だから久間さんが犯人だ、と語る刑事だけは自信満々の顔で、どこにも動揺は見えなかったが、菅家利和さんが犯人にされた後にも足利地方で同様の幼児誘拐殺人事件は再発していない。菅家さんは犯人だと言うのだろうか。
検察の御用鑑定人で、何でも検察の望むままに科学を歪める石山が、この飯塚事件では久間さんのDNAは出ていないと鑑定しているが、この鑑定に「先生の鑑定が出されると困る」とクレームを付けたのが、後に警察庁長官になる國松。DNA捜査を全国警察に普及するために力を尽していた國松だったのも、この飯塚事件の特徴だろう。 
捜査が先入観で行われ、犯人視したら証拠、証言をでっち上げる警察。その行為を正しいものと信じて疑わない姿勢。法律を以て過ちを罰し、責任を取らせるようにしない限りは、これからも冤罪は作られ続けることを番組は教えている。

八丁峠

2021-09-04 | Weblog
福岡県の飯塚市と田川市の間に八丁峠と呼ばれる場所がある。
今から29年前に飯塚市内で小学生の女子2名が誘拐された事件で被害者の所持物が発見された場所だ。
この事件で犯人にされた久間三千年さんはDN'A鑑定と、その八丁峠での目撃者証言で有罪にされたのだが、DN'Aは科警研のねつ造であることは、もはや明白だ。棄却された第一次再審請求でも、その証拠能力は認められなくなっている。
残るは目撃者証言だけだが、この証言と創り話であること を、今日はハッキリと判った。
今日は飯塚事件の第二次再審請求での支援集会だったが、その席で八丁峠の現場での目撃再現映像を見た。
峠の下り道で左に曲がるカーブの始まりだ。右の対向車線の崖側に久間さんだとされるマツダボンゴが停車。
左には剥き出しの側溝がある。
俺が運転していたとしたらば、まずは左の側溝が気になる。脱輪したら大変だからだ。
次に、下から登って来るかも知れない車の存在を見る。
次は、そんな峠道に停車する迷惑な車に舌打ちするだろう。
これが数秒の通過時間での思いだと判ったが、目撃者は「車の色、型、後輪のダブルタイヤ、ホイルキャップにあった黒いライン、窓ガラスの特徴など、9点を認識し、更に、右手の雑木林が出て来た男が慌てたように前屈みになって滑った。頭の前が禿げていた、髪は長め、上衣は毛糸、胸はボタン式、薄茶のチョッキ、チョッキの下は白長袖シャツ、年齢は30から40歳」と、こんなにも細かく目撃したと言うのだ。
被害者の遺留品があった方向から出て来た男が出て慌てたように前屈みになって滑った❗️
バカヤロー‼️でしょ。これは犯人が車に出会って慌てたのだと言いたいのだろうが、車はエンジン音がするんだよ。他に雑音が無い峠道だもの、本当に犯人ならば目撃者のエンジン音が通り過ぎるのを待つに決まってるだろ❗️と、この目撃者に言ってやりたいよな。
布川の渡辺昭一はじめ、こんな証人は、どの冤罪事件にもいる。作られる。
俺だって、貴方しかいない、見たんじゃないのかな、話して欲しいな❗️なんて警察に言われたら嘘を語らないとも限らない。だから、責めはしないが、本当に罪作りだ。
飯塚事件にも隠された証拠はある。第二次再審請求では証拠開示も問題になるだろが、必ず勝つし、勝てると思った。
嘘は嘘だよ、所詮ね。
 

飯塚事件第二次再審請求

2021-07-10 | Weblog
昨日は飯塚事件の再審請求だった。
新証拠は犯人らしき人物と被害者の小学生2名を目撃した木村さんという方の証言だ。
何でも木村さんは、この事件を知った直後に警察に連絡したのだとか。でも、警察が来たのは1週間後。警察は、この事件が発生した直後から久間さんを犯人として、それ以外の捜査をしなかったようだ。だから、木村さんの目撃も放置されて犯人逮捕の機会を捨て去ったのだ。
木村さんは、たまたま久間さんの裁判を傍聴したそうで、DNAで犯人だと語る検察の陳述を聞いて「自分の目撃したのは違うのだ」と思ったとか、それが後日、DNAは信用出来ないと知り、やはり犯人と被害者を見たとの想いを抱き続けて来て周囲にも、その話をしてきたと記者会見で語っていた。
八丁峠で発見された被害者。そこに停車する久間さんの車を目撃したと証言した「テジマ」なる人物は布川事件の渡辺昭一と同じだね。嘘、偽証。
車を運転すれば判ることだが、下り左カーブの右に車が停まっていたらば、まず停車する車の後ろから上って来る車が来ないか、自分の車の左側の車両は溝に落ちないかを心配する。停車する車の型、色、模様、タイヤの型(ダブルタイヤ)、車の傍の男の姿勢から行動など、僅か数秒で記憶するはずはない。出来るはずはない。
話すたびに詳しくなる目撃は警察の誘導であり、久間さんの車を警察が調べた後にテジマさんに話させたデタラメだよ。
足利事件でDNAの再鑑定が行われるときに死刑執行された久間さん。DNA鑑定のデタラメは、今では明らかにされているが、それを認めながら再審を開かない裁判所。
今後こそ、その誤りを正して国が無実の人を殺害した責任を取らせて司法改革しなくてはならない。

博多

2021-07-08 | Weblog
久しぶりに飛行機に乗った。JAL の不当解雇以来、JALには乗らないで来たが、今日は旅行業者に依頼したバック。これも久しぶりのJALになったが、羽田のチェックインの機械が違っていて、これはANAとの違いゆえだろうか。
今日は黒崎に住む冤罪仲間家族と逢うために博多から大分行きの特急に乗ったが、こうして旅に出ると過去の想い出が重なるなぁ。
大分、温泉😌♨️🍶
でも、あのときは、どうして大分へ行ったのか忘れてるんだよな。ただ砂風呂や温泉地獄巡りなど、楽しかったことだけしか覚えていない。
明日は飯塚事件の再審請求だ。今度こそ、死刑再審の道を突破しなければ❗️

また続き

2021-06-08 | Weblog
昨日、院内集会から帰る特急内でブログを書いていて、途中になり、また後で書き継ごうと思って保存したつもりなのに、どうやら送信してしまったようだ。
菊池事件は、本当に酷い差別裁判で満足に弁護もされていない。
弁護士は弁護を放棄して犯行を否定するFさんに対して弁護するどころか、証拠に同意した上に「何も言うことはない」としか言わなかったのだ。犯行の凶器とされた刃物の発見経過も怪しくて、これは警察の常套手段の袴田事件や狭山事件などと同じ捏造された証拠で、それを示す警察官の証言を、あろうことか裁判所の書記官が公判調書を勝手に訂正している不正まであるのだとか。
第三次再審請求が棄却された翌日、彼は処刑された。
飯塚事件の久間さん、福岡事件の西さんと同じように国家に殺害されたのが藤本さんだ。
最高裁判所は、この菊池事件に付いて憲法違反の裁判を行ったことを謝罪する声明を発表したが、この謝罪が、自分たちの責任で過ちを是正しない狡猾な内容で最高裁判所らしくて、だから日本は、この体たらくなのだと思わされる。
更に、公益の代表と言われる検察は、この事態を「事実に謝りはない」として再審請求をしないのだ。
まあ他の冤罪犠牲者に対する態度を見れば不思議ではないが、再審法を改正するときは検察を公益の代表者たる立場から降ろして再審請求権を奪う必要もあるだろう。
俺は知らなかったのだが、この菊池事件の発生原因には「無ライ県運動」というのがあったらしい。ハンセン病だと思われる人を市民が告発して施設へ送っていたのだそうだが、マスク警察だとか自粛警察などと言われるコロナでの日本を見ていると、この菊池事件は日本という国民性がでっち上げた冤罪だとも思わされた。
警察も悪い、検察も酷い、裁判所も狡い、だけど見ぬもの清し、臭いものに蓋、冤罪や他人の痛みに無慈悲で無関心な国民性こそ、問題なのかも知れないよなぁ。
もし自分がと思わないのか、思えないのか、と嘆く俺も、もし自分が冤罪にならなければ同じようにしていたに違いない。
人は変わる、変えられる。嘆くより行動だよね。諦めずに声を上げて、人を、社会を変えるしかないのだから。

また小池だよ

2021-04-24 | Weblog
最高裁判所第1小法廷が飯塚事件の再審請求を棄却した。
久間三千年さんが犯人として処刑された飯塚事件は、足利事件と同じDNAを操作したでっち上げ事件だ。
今回の決定は、そのDNA鑑定の証拠性は否定したが、車から発見された被害者と同じ血液型の血痕や尿、及び目撃者の存在で有罪だとする。
俺は納得出来ない。
DNA鑑定は、単に問題があるのではない。弁護団が指摘するように久間三千年さんを犯人とするために警察は捏造したのだ。
捏造してまで犯人にしようとした警察の示す被害者の血痕や尿は、そのまま信じられるのだろうか。
それに目撃者と怪しい。布川事件に於ける渡辺某と同じだ。
山道のカーブを走りながらバックミラーで犯人の姿を見たとか、車のダブルタイヤを見たとか、山道を運転したことがあれば判るだろう。見えないし、見る余裕などはない。
大崎事件に続いて、また小池たちの第一小法廷は過ちを繰り返したが、そもそも冤罪を作った連中が再審の是非を決めることが間違いだと、俺は思う。自分たちの過ちを認めるのは容易ではなかろう、ましてや死刑を執行して殺してしまったのだ。何があっても過ちは認めないだろう。
しかし、久間三千年さんが無実である以上、必ず無実は明らかになる。それが真実の力だ。検察の隠している証拠を明らかにする証拠開示法が作られるときには、この飯塚事件も冤罪だと判る。そして小池たちの馬鹿さ加減も、また明らかになることだろう。
そのときを迎える前に久間三千年さんと御家族の無念を晴らすために、俺は飯塚事件の無実を語り続けるし、支援して行く。

Kなる奴に

2020-09-17 | Weblog
俺が飯塚事件を書いた欄に書き込みをしたKと書く奴がいる。
何でも処刑された久間三千年さんを犯人だと指摘して「会ったことがある」と2回書いてある。2回会ったから犯人だと判るとでも言いたいのか、何だか判らないが、この大バカの書き込みに久し振りに腹が立って俺も書き込みをしたが、それでは収まらないのでブログとしても書く。
このKなるバカに言ったが、こんな輩は、大体が警察や検察、裁判所を盲信している間抜けだ。自分で見て、考えて判断したのではないと判るが、判るだけに腹が立つ。
こんなのがいるから警察や検察は証拠ねつ造や証拠隠しのやり放題だ。
久間さんのご家族とお会いしたこともあり、話したこともあるが、三千年さんは子供が大好きだったとか。俺も大好きだ。子供の可愛らしさは世の中の光だし、宝だと想っているが、同じ想いだったろう三千年さんが子供殺しなど、する訳がない。有罪の根拠とされた目撃などは、このkと同じバカが警察の求めに応じた偽証だ。布川事件の渡辺昭一と同じだ。
このKが運転するかどうか知らないが、曲がりくねった山道を走ってみればいい。山道に停車してい車の車種やボデーカラー。タイヤの本数。車の陰から崖を上がって来た隠れるようにした人物まで、見られ、認識出来るはずはない。
多分、このKは三千年さんが、どのような証拠や理由で死刑判決を受けたのか、その事実を知らないのだろう。
このKを三千年さんと同じに死刑台に立たせてやりたいほどの怒りだ。
おいK、何とか言ってみろ❗️キサマが有罪だと言う根拠を書いてみろ❗️