桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

俳句

2023-07-23 | Weblog
眠られず
 獄の記憶の
    団扇かな
大歓声
  団扇の止まる
    大相撲
公園に
  朝から子らの
     夏休み
親の声
  大きくなりて
     夏休み
癌を病み4年
  机上のサングラス
海の絵はニース
   窓には梅雨続く

俳句には吟行と呼ばれるモノがある。俳句を作るために旅に行ったりすることだ。
今は2週間に1度、腹水を抜くために東京へ行くだけの俺は寝床から得るモノでしか作れない。
腹水、浮腫み、痛み、辛さなど、俳句にしたいと思わないしなぁ。