桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

冤罪二つ

2017-09-28 | Weblog
今日は、東住吉事件国賠裁判。第2回目の口頭弁論だった。
女性弁護士がプロジェクターを使い、いかに警察と検察が自然発火の証拠を無視して青木恵子さんと朴さんを犯人に作り上げたかを論述したが、話を聞いていて、何回「馬鹿だねえ、腐ってる」と呟いたか、判らない。
常に、犯罪を疑い、事件性を疑う警察は、真っ直ぐに証拠を見る目を無くしてしまい、事件を作り上げるし、検察は、その誤りを正すのではなくて、警察の誤りに引きずられてしまい、より悪質に冤罪の上塗りをすることが、この東住吉事件国賠裁判を見ると判る。
この腐れ組織を正すには、法律の改正しかない。証拠を捏造し、曲解し、鑑定をねじ曲げるような捜査、起訴をした警察官、検察官を犯罪者として裁くしかない。
今日は、金沢の冤罪仲間も来ていたが、こっちもややこしい。警察の自白強要と証拠捏造が第1の冤罪原因ならば、検察の証拠隠しは2番目の冤罪原因だ。なのに、それを真摯に追究して正す雰囲気を、全く感じない弁護士と電話で話した。俺たち冤罪仲間が、その金沢地方検察庁が行った証拠隠しを追究する声を上げることは迷惑と思っているような声なのには、ガッカリした。
冤罪の闘いは、ホントに正義が通じないなぁ。