面白い映画だった。主役の子ども達も良かったし、評判とおりに母・キョンキョンも素敵だった。もっと張り詰めている感じの作品かと思っていたけれどさほどではなく。見た後は心地良い気持ちに包まれた。なかなかこうしたものには出会えないのでは? 黒沢清監督作品は前に見た”アカルイミライ”が印象に残っている。大好きな浅野忠信とオダギリジョーそれと当時は知らなかったけれど松山ケンイチも出ていて作品内容よりも俳優達に注目して楽しんだ。それとは違って今度の映画ではキョンキョンが手も演技をしながら言っていた「引っ張って、誰かあたしを引っ張って」(正確にはなんと言っていたのか覚えていないが、そんなセリフだったと思う)が特別心に残った。家でしっかりと母親役をしている最中の人には、多かれ少なかれそんな願望があるのではないかしら。すでに子ども達が家を出てしまった私からしたらちょっぴり羨ましい気もしたのですが。贅沢だよね、欲張りね私って。そんな時間がかつてあった事がしあわせなのに。それとおかしいけれど孫を思うおばあさんの気持ちが少し分かったような。子と違って孫って距離を置いて接するから焦らずに余裕を持って見守れるのよね。親子ってどうしてああも熱くなってしまうのか。不思議。良いところに気が付いたなぁ、監督。ありがとうございました!
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