DS3000に飽きてしまったわけではないが、結構いい処まで来たので勿体ぶって引っ込んでもらう。スタンドから下して後ろに下がったわけだが、この状態で鳴らして驚いた。スピーカーを見下ろして聴く状態だが、音場が広がった。店で聴くと音場が立体的で「なんでこの音がうちでは出ないだろう?」といつも不思議に思ってた。そう、DENONのプリメインアンプを聴くといつも感じるあの音場感。なんだ、出るんじゃないか。これは異常に左右の間隔を広げたときに出ると思う。その分中抜けになるかも知れないが。
久しぶりにNS690Ⅲを出してみた。
引っ越してから箱に入れっぱなしで9か月。
ヤマハのAX-1200を同じメーカーのNS690Ⅲで鳴らしたらどうか。同メーカーなので相性は良いはず。鳴らし切ってしまうのではないか、という期待と、ウレタンのエッジが加水分解してないか心配になったこと。もしかしてエッジは張り替えて5~6年経ったかもしれない。それを確認するために鳴らしてみた。
最初はくぐもった、昔聞き覚えのある音だった。懐かしくも「こんなにDS3000と差が有ったか」と思った。右のツイーターは鳴ってない。アッテネーターをぐりぐり回して復活。ずいぶん抜けの悪い音だったな。
風呂入って出てくると、音が一変してた。
ずいぶん音離れが良く、心地よい音場が広がる。例によって左右はあまり広いとは思わないが、間隔が2m程あっても中央に像が来る。そして頭の上に伸びてくる。
流石に抜けは良くないが一音一音がしっかりしてるからか、気にならない。
多分EL34PPmonoとの相性もいいのだろ、というか、このアンプ、どんスピーカーもも鳴らすのか?
プーランクの声楽を聴いてるが、エコー感が濃密だ。DS3000よりも濃いかもしれない。
声もちょっと肉付きが良くて、全体に濃い感じだが嫌らしさは無い。テスト的な聴き方はいまいちかもしれないが、音楽に浸れる。
やっぱりこいつは銘機だ。