なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

日曜午前に糖尿病の講演会

2015年09月27日 | Weblog

 日曜日の午前中から講演会が開かれ、製薬メーカーに誘われてつい出席することにしてしまった。東北6県から医師(糖尿病非専門医を対象)を集めるため、前日に泊まって翌日午前10時から開催としたようだ。主催はイーライリリーとベーリンガーなので、ランタスのバイオシミラーとトラゼンタの宣伝(SGLT2阻害薬もある)だ。

 「インクレチン関連薬の膵外作用」と題して、秋田大学の成田琢磨准教授が講演された。GLP-1受容体作動薬はshort(リキスミア・バイエッタ)とlong(ビクトーザ・ビヂュリオン)に分けられ、前者は胃排出抑制効果で、後者は中枢神経への作用で体重減少をもたらす。また前者は食後血糖を、後者は空腹時血糖を低下させる。いずれも肥満糖尿病患者に向いている。DPP4阻害薬に比べて、あまり使用していないが、今後は積極的に使用したい。

 「2型糖尿病治療におけるDPP4阻害薬の新たな展開」と題して、独協医科大学の麻生好正教授が講演された。基礎の話が続いたが、DPP4は身体中にあり、免疫系を含めてさまざまな作用がある。関節炎を起こしたという論文も出ている。逆に自己免疫疾患を改善せる作用もあり、IBDに対する効果が研究されているという。

 そのあとグループディスカッションがあった。一番使用しているDPP4阻害薬はというお題では、シタグリプチン(ジャヌビア・グラクティブ)が圧倒的に多かった。最初に販売されたので、そのまま処方されていることと、処方する医師も慣れているということのようだ。「最近」の新規処方ということであれば、主催メーカーのリナグリプチン(トラゼンタ)が多くなっている印象がある。腎障害を併発した高齢者でも使いやすいから。

 参加者を絞った講演会で、全部で11名の参加というのは宣伝活動として効率が悪い気がする。午後から車の点検で指摘された部品交換とタイヤ交換があり、急いで日産の店に行った。約9万円の出費。

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