なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

統合失調症で糖尿病

2015年09月15日 | Weblog

 内科クリニックから20歳代半ばの男性が紹介された。統合失調症で精神医療センターに通院している。最初は地元の精神科医院に通院していたが、内服するとボヤーッとするので(そこの処方は種類も量も多い)、現在の病院へ紹介してもらったという。1種類の抗精神薬のみで落ち着いている。血糖検査でHbA1cが10%以上あったので、内科を受診するように言われてクリニックを受診したが、2回処方しただけで当院に紹介された。

父親が糖尿病だという。クリニックで検査した抗GAD抗体は陰性だった。2型糖尿病が早期に出現したタイプのようだ。体重は標準体重より20Kg多かった。精神科で治療を始めてから体重増加したのではなく、もともと肥満があった。

 メトホルミンのみ処方されていたので、今日はそれにDPP4阻害薬を追加した。それで少し経過をみるが、GLP1受容体作動薬のいい適応かもしれない。注射に抵抗がなければだが。1ケ月分を処方した。

 気管支拡張症・慢性呼吸不全(HOT)の60歳代後半の男性に、今回検査で診断された直腸癌(肝転移・肺転移)の説明をした。手術は現実的に難しいが化学療法を受ける気があるか訊くと、受けると言う。院内の中心的な外科医に相談すると、切除手術適応はないだろうと言われた。癌で詰まる時、排便により貧血が進行するのであれば、硬膜外麻酔+腰椎麻酔で人工肛門増設はできるが、肝転移の大きさからみてそれも意味がない。化学療法、それも比較的にマイルドな方が無難という結論になった。

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