病院の薬事委員会では、もっぱらジェネリック薬品への変更を扱っている。今は、聞いたことがないような製薬メーカーではなく、世界的な製薬メーカーがジェネリックを製造している。ゾシン(大正富山)のジェネリックが今度ファイザーから出るという。ジェネリックの会社の方が、オリジナルの会社よりも大企業ということになる。逆に安定供給の関係で、アンピシリン/スルバクタムは長らくファイザーのユナシンSが採用されていたが、明治製菓のジェネリックに変更になる。1.5gの製剤でユナシンSが845円でジェネリックは380円なので、その差は病院として大きい(収益増加につながる)。
内服薬では、アルファロール0.5μgの43円が、ジェネリックだと何と6円になる。セルテクト30mgの58円が、ジェネリックだと6円になる(セルテクトは今時何科が使うのか)。オリジナルの製品からジェネリック製品になり、さらに安い別のジェネリックに変更されていく。
せっかく新薬を作っても、ジェネリックが出ればそちらに変更されてしまう。大きな収益が見込めないと、多額の研究費が必要な新薬開発が滞るのではないか。ジェネリックが出るまでの期間に稼ぐためには、新薬の値段設定を高くするしかないのだろう。
次々にジェネリックへ変更になると、名前が覚えられなくて困ると病棟の看護師さんたちが言っている。医師は一般名も知っているのでまだ分かるが、看護師さんは商品名で覚えているので大変らしい。こちらも、オパルモンがジェネリック(一般名+製薬会社名)になって、一般名(リマプロストアルファデクス)になじみがないので、何だこれはと思ってしまった。
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