なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

老衰と認知症

2015年09月21日 | Weblog

 今日は内科の当番で、日直が外部の応援医師というこもあり、朝から病院に来ていた。さっそく発熱で受診した施設入所中の94歳女性で相談を受けた。前回も急性胆嚢炎(胆嚢結石あり)で入院している。今回も炎症反応上昇と肝機能障害があり、尿路感染症の所見もあるものの胆嚢炎と判断された。外来での検査中から押さえないとできなかったが、入院するとお嫁さん(といっても高齢者)の名前を連呼して、個室に移動となった。前回、点滴を維持できないため、やむなく抗菌薬投与を早めに点滴静注から経口薬に切り替えていた。保存的に治るといいが。

 2週間前から食欲不振が続く96歳男性も受診していた。一見して羸痩が著明で老衰の雰囲気が漂っている。尿路感染症の所見はあるが、肺炎はなかった。点滴と抗菌薬で経過をみるが、そのままずっと食べられないかもしれない。家族にその旨をお話して、入院とした。高カロリー輸液や経管栄養はしないつもりだ。

 昨夜NHKで老衰の特集をやっていて、「平穏死のすすめ」の石飛先生が出演していた。施設で穏やかに看取る様子が映っていた。この辺の施設では、超のつくような高齢者の食欲不振も病院に連れてくる。当院はベットに余裕があるので、1か月程度点滴をして看取ることが時々ある。末梢からの点滴が困難になった時は家族と相談して、数日点滴を休ませてもらったりする(若い先生は皮下注で入れたりもする)。

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