読書日和

お気に入りの小説やマンガをご紹介。
好きな小説は青春もの。
日々のできごとやフォトギャラリーなどもお届けします。

「書店ガール7 旅立ち」碧野圭

2018-12-31 23:41:37 | 小説


今回ご紹介するのは「書店ガール7 旅立ち」(著:碧野圭)です。

-----内容-----
中学の読書クラブの顧問として、生徒たちのビブリオバトル開催を手伝う愛奈。
故郷の沼津に戻り、ブックカフェの開業に挑む彩加。
仙台の歴史ある書店の閉店騒動の渦中にいる理子。
そして亜紀は吉祥寺に戻り……。
それでも本と本屋が好きだから、四人の「書店ガール」たちは、今日も特別な一冊を手渡し続ける。
すべての働く人に送る、書店を舞台としたお仕事エンタテインメント、ついに完結!

-----感想-----

「第1章 愛奈」
高梨愛奈は吉祥寺にある中高一貫の私立で中学校の司書教諭をして二年になり、読書クラブの顧問もしています。
5月の終わり、読書クラブが体育祭のクラス対抗リレーで三年連続優勝し、愛奈がクラブ員達に三連覇のお祝いをねだられ「びいどろ」というブックカフェで奢ることになります。
読書クラブは元々読書が好きな人の他に、クラブよりも趣味や勉強やスポーツに力を入れたい生徒達の受け皿にもなっていて、井出聡司という三年生のクラブ員はサッカーの全国大会でも上位を争う強豪クラブチームのエースです。
福永卓也という二年生のクラブ員も井出とは別のサッカーのクラブチームに所属しています。
さらに碇信一郎という三年生のクラブ員は芸能事務所のアイドル養成スクールに出入りしていて、そんな人が次々と出てきて驚きました。
私立の学校ならそんなこともあるのだと思います。

中村奏大(かなた)という入学以来学内テストでトップの座を明け渡したことがない秀才の三年生クラブ員だけが「びいどろ」に行くのを断り周りを戸惑わせます。
しかし愛奈は読書クラブの子達を次のように評していました。
ほかのクラブなら、中村のような単独行動をする人間は冷たい目で見られがちだ。仲間外れになるかもしれない。しかし、このクラブの子たちは、次に中村に会った時にはふつうの態度で接するだろう。そういう優しさが、読書クラブの体質だった。
この体質は良いなと思いました。

「びいどろ」で部長の高田ふみと書記の松川知弥(ちや)が「今年の文化祭ではビブリオバトルをやりたい」と案を出します。
ビブリオバトルは最初にそれぞれの人が読んで面白いと思った本を一冊決め、次にみんなの前で一人5分で順番にその本を紹介し、それぞれの人の紹介の後に参加者全員でその発表についてディスカッションします。
最後にみんなで一番読みたくなった本に投票し、一番多く票を集めた本がチャンプ本になります。
「チャンプ本」とあり、一番良い発表をした人が優勝しても主役はあくまで本なのは読書の催しらしくて良いと思います。
多数決の結果文化祭ではビブリオバトルをやることになり、まず三年生がお手本としてみんなの前で実際にビブリオバトルをやってみることになります。

ビブリオバトルで井手が「脳に悪い7つの習慣」という本を紹介した時、人は「もうゴールだ」と思うと脳の血流が落ちてパフォーマンスが落ちるとあったのは初めて知ったので興味深かったです。
そして全員発表後の投票の結果中村だけ一票も入りませんでした。
発表はよくできたものでしたが言葉が平坦で感情が込もっておらず、みんなを退屈させる内容だったことによるものでした。

二日後、中村が文化祭のビブリオバトルには出ないと言います。
高田や松川が反発して不穏な雰囲気になりますが高野大介という三年生がのんびりと仲裁に入ります。
中村が紹介した「きみの友だち」(著:重松清)という小説は中学入試に出やすい本で読書クラブ員にも既に読んだことのある人がいるはずで、そういった人はもう読んだことのある本には投票しないことが予想され最初から不利だったというのは興味深かったです。

やがて中村は小学校時代にいじめに遭ったのが原因でありのままの自分を出して回りに嫌われるのが怖いと思っていることが明らかになります。
また中村は読書クラブを気に入っていることも明らかになり、読書クラブの活動には常に淡白に対応しているように見えたのでこれは意外でした。

愛奈がビブリオバトル用の本を探したいと言う一、二年生を連れて新興堂書店吉祥寺店に行くと店長の西岡理子がいます。
理子は東日本のエリア長でもあります。
また新興堂チェーンが取次に吸収合併されたとあり、今どんなことになっているのか気になりました。

愛奈は新興堂書店吉祥寺店で中村に遭遇します。
中村は都立高校入試問題集を見ていて、金銭問題で今の私立を止めて都立高校に行こうとしていることが明らかになります。
また中村が「びいどろ」の集まりに行かなかったのは付き合いが悪いわけではなかったことも明らかになります。

愛奈からの頼みで中村はもう一度みんなの前でビブリオバトルをすることになります。
そのビブリオバトルで中村が自身のことを話し、今度はみんな食い入るように聞き、発表が終わると拍手が起きました。
私もかなり引き込まれて読み、心に触れる言葉の凄さを感じました。


「第2章 彩加」
宮崎彩加は28歳になり、沼津駅前のパスタ店で久しぶりに荒木百合香、小澤まなみという友達と会います。
三人で話している中でトルコパン職人で彩加のビジネスパートナーの大田英司がかなり有名になっているのが分かりました。

友達二人は地元の不満を口にしますが彩加は離れてみると地元も良いものだと思っていてこれは私もそう思います。
近年故郷の魅力を感じています。
彩加はまなみの地元への辛辣な言い方に刺を感じ、なぜかと思います。

三人で丸三書店という地元密着の書店の偵察に行きます。
彩加が英司とオープンさせるブックカフェから一番近いライバル店です。
丸三書店に行くと高校三年で同じクラスだった増田潤が店員をしていて彩加の活躍を知っていましたが彩加のほうは覚えていなくて思い出すのに時間がかかっていました。

まなみはその後もしきりにひがみっぽいことを言い、都会慣れした彩加に劣等感を抱いているのかも知れないと思いました。
やがて彩加が高校の卒業式の前日にまなみ達に酷いことを言い、それでまなみは彩加に怒っていたことが明らかになります。
彩加が胸中で語っていた「言葉は、文字にならなくても、ひとのこころに残る。」という言葉は印象的でした。
うっかり言った言葉が災いをもたらすことはあると思います。
この話ではもう一つ、彩加が「言葉は不思議だ。言い方ひとつでこちらの捉え方も変わってくる。」と胸中で語っていてこれも印象的でそのとおりだと思いました。
言い方によって強い不信感を抱かせることもあれば上手く収められることもあると思います。


「第3章 理子」
西岡理子が語り手の物語は久しぶりです。
シリーズが進んでからはたまに少し登場するくらいだったので意外でした。
理子が東日本エリアで統括するお店は多賀城店が閉店して八店舗から七店舗になっていました。

理子は櫂文堂(かいぶんどう)書店仙台本店に来て沢村稔という店長と話をします。
5年前、理子がエリア長になったと同時に宮城県を中心にしたローカルチェーンの櫂文堂書店が新興堂チェーンの傘下に入りました。
岡村真理子という20代前半のかつての小幡亜紀を思わせるような文芸書担当の店員とも話をします。
沢村は仙台の書店員の間で絶大な人気があり、沢村の作った棚は書店員なら誰もが一目置き、地元ラジオ局でお勧め本のコーナーを担当したり新聞にも時々寄稿したりしています。
岡村はそんな沢村のことを尊敬し信奉しています。

理子がバックヤードに行くと新興堂書店本部の総務部長の星野が来ていました。
星野は理子を夕御飯に誘い、その席で新会社が設立され近々正式発表になることを話します。

1ヶ月後、理子は再び櫂文堂書店仙台本店に来ます。
本部の重役会議で仙台本店を閉店させ仙台駅前に新たに大規模なお店をオープンさせることが決まったため沢村に閉店を伝えに来ました。
岡村が理子に話しかけてきて閉店の噂があると迫りますが理子は何とか誤魔化します。
岡村が去った後、理子は「あの子の言うように、この年季の入った店構え、立地、そしてスタッフ。どれ一つ欠けても、櫂文堂は櫂文堂でなくなるだろう。」と胸中で語ります。
櫂文堂書店仙台本店はとてもレトロな雰囲気で、最近では若い女性などがよくお店の中に写真を撮りに来るようにもなっています。
しかし理子はお店を守るために戦うのは無理だと考え、自分にできることは穏やかに新店への移転を進めることと考えます。
かつて自身が店長だったペガサス書房で閉店の危機を前に会社の上層部と戦い、お店を守れずスタッフも散り散りになった理子は今度はスタッフだけは守りたいと考え、新店のオープンをつつがなく進める代わりに櫂文堂書店仙台本店のスタッフの希望者全員を新店で働かせてもらおうとしています。

新聞記事に櫂文堂書店仙台本店の閉店のことが取り上げられ寝耳に水だった現場スタッフに動揺が走り、理子が仙台本店に行き自身の口でスタッフ達に仙台本店の閉店と新店のオープンのことを伝えます。
岡村が店名はどうなるのかと質問し、理子が会社が新しくなることで店名も変わるかも知れないと言うと、岡村は場所が変わって名前も変わるならもうそれは櫂文堂とは言えないのではと言います。
さらに他の従業員達も櫂文堂の名前を残してほしいと理子に詰め寄ります。
すると沢村が凄く良いことを言います。
櫂文堂の名前を残すには本部に「これなら櫂文堂の名前を残したほうが得と思わせるのが良策で、スタッフ一人ひとりが本部の人達にこれなら名前を変えず櫂文堂のままで行こうと思わせるには何をしたら良いかを考えてほしい」ということを言っていました。
ただ騒いだり理子に詰め寄っても何にもならないのはそのとおりだと思います。

理子は沢村がスタッフに「会社の立場を理解してほしい」「雇用は守られるから協力してほしい」ということを言ってくれるのを期待していたため、策を練って櫂文堂の名前を残すために戦おうということを言ったことにショックを受けます。
そんな理子に沢村は「おためごかしを言っても、みんなは納得しません」と言い、これもそのとおりだと思います。
理論だけ言っても現場で働いている人達からは総スカンになると思います。

沢村が今の時代は本を買うことにも物語が必要と言っていたのは興味深かったです。
ただ本を買うならネットでも良いため、そのお店で買う意味が必要とあり、ネットが台頭する中で生き残るために考えているのがよく分かりました。

ある日お客達が店にやってきて閉店は本当なのかと理子に詰め寄ります。
理子は騒がれれば騒がれるだけことは面倒になり本部からの心証が悪くなりスタッフ達の新店舗での雇用も危うくなると考え、何とか穏便に済まそうとします。

岡村が自身が作っている「ウサ耳通信」というフリーペーパーの号外を出して閉店の危機を知らせ、さらに騒ぎが広がることに理子は焦ります。
理子はしきりに「ことを荒立てたくない」という言葉を使っていて、荒立てたくないという気持ちに取り憑かれているかのように見えたのが印象的でした。
岡村はむしろ大騒ぎにして本部の人達に櫂文堂書店仙台本店がどれほどこの街で必要とされているかを分からせたいと言いますが理子はそんな岡村を説得します。

理子は東京の本部で事業部長の中田哲也の話を聞いて、会社が消したいのは櫂文堂の名前のみならず商売の仕方そのものだと理解します。
効率を追い求める本部にとって櫂文堂書店仙台本店のお客に寄り添うきめ細かいサービスの仕方は効率的ではないと考えられ排除されようとしています。

理子は本部で亜紀と再会します。
亜紀はフェイスブックで書店員とつながっているので櫂文堂の騒動を知っていました。

理子が櫂文堂書店仙台本店に行き、新店舗の名前が「REAL BOOKS仙台店」になると会社から正式発表されたことを告げると岡村は激怒し他のスタッフ達もざわつきます。
すると沢村が仙台市から櫂文堂を存続できないかというメールを貰ったと言い、さらに新聞社から「櫂文堂の百年」という集中連載をしたいと言われていると言いみんなを鼓舞します。
どんどん話が大きくなっていき、呆然とする理子とは対照的に岡村達は盛り上がります。
ついに理子はある決意をします。

櫂文堂書店仙台本店の閉店騒動は意外な形での決着になりました。
さらに沢村が驚きの決断をします。
この展開を見てなかなか思うようには行かないのがよく分かりました。
しかし理子が最後に「ことを荒立てたくない」と強迫観念のように思っているだけではなくなったのは読んでいてワクワクしました。


「第4章 亜紀」
この話はとても短い話で、亜紀の新たな旅立ちが描かれていました。
亜紀は新興堂書店吉祥寺店の店長として現場に戻ることになります。
理子と先週会った時の回想があり、理子が「その地にいられるうちにしかできないことを楽しむ」といったことを言っていたのは良い言葉だと思いました。
亜紀の店長としての最初の一日が始まるところで物語は終わります。


「書店ガール」シリーズは今作が最終巻となります。
理子、亜紀、愛奈、彩加それぞれの近況が描かれ、四人全員がそれぞれどう進んでいくのかを知ることができて良かったです。
四人ともシリーズの中で様々なことがありながらも本に携わり続けられているのも良かったです。
四人のこれからの本に携わっていく日々が明るいものであることを願います


「書店ガール」シリーズの感想記事
「書店ガール」
「書店ガール2 最強のふたり」
「書店ガール3 託された一冊」
「書店ガール4 パンと就活」
「書店ガール5 ラノベとブンガク」
「書店ガール6 遅れて来た客」


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エリザベト音楽大学 「Trio Riviere ~トリオ リヴィエール~」コンサート

2018-12-28 17:22:17 | コンサート、演奏会


(写真左からファゴットの砂奥亜衣さん(愛知県立芸術大学4年)、サクソフォンの杉本澪さん(愛知県立芸術大学4年)、サクソフォンの進正裕さん(エリザベト音楽大学4年)、ピアノの若狭南美さん(エリザベト音楽大学4年)、パーカッションの安倍聖人(まさと)さん(エリザベト音楽大学4年))

12月26日は広島県広島市のエリザベト音楽大学ザビエルホールに「Trio Riviere ~トリオ リヴィエール~」というコンサートを聴きに行きました。

こんなに悲しさを感じるコンサートは初めてでした。
音楽を志しやってきた人が大学卒業と同時にそこから離れるのが分かったことによるものでした。
5人の中で若狭南美さんと砂奥亜衣さんがその進路になるとのことでした。
そして「美しさ」を強く感じるコンサートでもありました。

若狭南美さんは「今日のコンサートは忘れられない時間」と言っていました。
音楽から離れる決断をしても、今日この時間は音楽とともにあり最高の晴れ舞台だというのを噛み締めていたのだと思います。
それが「美しさ」となってこちらに伝わってきたのだと思います。



-------------------- エリザベト音楽大学 「Trio Riviere ~トリオ リヴィエール~」コンサート --------------------



(3曲目演奏時)

1曲目は「P.M.デュボア/パリジェンヌ風に」で、この曲には間に合いませんでした。

2曲目の「E.モリコーネ/ガブリエルズ・オーボエ」から聴くことができました。
サクソフォン(サックス)とマリンバによる演奏で、マリンバのゆったりした演奏で始まりました。
サックスが始まり、ゆったりとしてすごく高い音で綺麗な音色でした。
マリンバの独奏があり、この楽器はとても奥行きを感じる音を出すのが改めてよく分かりました。
サクソフォンの演奏も始まりこの音が凄く綺麗でした。
高くて安らぐ音色でした。




(3曲目演奏前に安倍聖人さんトーク中)

3曲目は「L.アンダーソン/フィドルファドル」でした。




(3曲目演奏後若狭南美さんトーク中)

演奏はピアノとマリンバで行われ、リズムの良い始まりでスピードも速かったです。
ピアノもマリンバも「タンタンタタタン」という演奏を何度も繰り返し、そのリズムもかなり良かったです
一度やや下がったスピードがまた上がり、その後は最後まで速くて駆け抜けるようなスピード感が印象的な曲でした。




トークの間に次の曲に向けてセッティングしているところです。
演奏者もセッティングに加わって活発に動いていました。




(サクソフォンの杉本澪さん演奏前にトーク中)

4曲目は「A.ピアソラ/ブエノスアイレスの冬」でした。
ここで初めて5人全員での演奏になりました。




(4曲目演奏前、5人で音慣らししているところ)

荘厳な始まりでした。
演奏前のトークで言っていたとおり、タンゴの雰囲気になります。
ピアノのソロがあり情感たっぷりな音色を響かせていました。
一気に激しい全体演奏になります。

ファゴットが目立つ場面があり、これまでファゴットが目立つ場面はあまり見たことがなかったので演奏を聴いて深みのある音なのがよく分かりました。
杉本澪さんと進正裕さんのサクソフォンがそれぞれ目立つ場面もあり、二人とも高い音を響かせていましたが進正裕さんの方は力強く響かせてもいて、同じような高い音でも力強さの違いによって聴こえ方も変わります。
全体演奏はゆったりする時とタンゴのような情熱的な雰囲気になる時がありその緩急が印象的でした。

4曲目で第一部が終わり、15分休憩して第二部になりました。




(5曲目演奏前。進正裕さんトーク中)

5曲目は「J.ハルヴォルセン編曲/ヘンデルの主題によるパッサカリア」でした。
演奏前のトークで進正裕さんがサクソフォンは息を使う楽器なので長く息を吹く時は工夫しないといけないと言っていました。




(5曲目演奏前。杉本澪さんトーク中)

進正裕さんのソプラノサクソフォンと杉本澪さんのバリトンサクソフォンによって演奏され、ややゆったり目で陽気な雰囲気の演奏で始まります。
そこからさらに陽気で明るくなりスピードも速くなります。
細かく刻むように音を出し続ける場面があり、演奏前のトークで言っていたとおりこういった場面では工夫が必要だと思います。

ゆったりした演奏になり、高い音での穏やかで安らぐ音色でした。
杉本澪さんのサクソフォンが低い音でその音色をしっかり支えていて両方合わさった時の音の奥行きの深さを感じました。
最後は速いスピードで刻む音を演奏し、そこからゆったり目の演奏に変わって終わりました。




(6曲目演奏前。砂奥亜衣さんトーク中)

6曲目は「W.A.モーツァルト/ファゴットとチェロのためのソナタ 変ロ長調K.292」でした。

この曲の演奏前に杉本澪さんが、愛知県在住の自身達がなぜこのコンサートに出演したのかを話しました。
今年の第24回浜松国際管楽器アカデミー&フェスティバルで杉本澪さんと進正裕さんが意気投合し、進正裕さんが「今度コンサートをやるからゲストで出てみない?」とお誘いしたとのことです。
またファゴットの砂奥亜衣さんは高校が若狭南美さんと同じとのことです。

この曲は第三楽章まであり、第一楽章の冒頭、低い音ですが陽気な雰囲気だったのが印象的でした。
演奏はファゴットとバリトンサクソフォンで行われ、どちらも低くて深みのある音でバリトンサクソフォンはより低くより深い音でした。
そして第一楽章はとても優しい音色なのが印象的でした。

第二楽章も優しい雰囲気で始まりゆったりとしていました。
楽器の持つ音色と曲のメロディがよく合っていると思いました。

第三楽章は陽気な雰囲気で始まりました。
そしてとても優雅で気品のあるメロディで、低めの音でも魅力的なのがよく分かりました。




(7曲目演奏前。若狭南美さんトーク中)

7曲目は「G.ピエルネ/演奏会用独奏曲 作品35」でした。

この曲は若狭南美さんと砂奥亜衣さんの二人で演奏しました。
若狭南美さんが演奏前のトークで二人とも広島市の安田女子高校だったと言っていて、つい先日
「安田女子中学高等学校 第8回復興支援チャリティーコンサート」の記事を書いたばかりだったのでこれは驚きました。
二人は高2で同じクラスになり仲良くなり、高3では別のクラスになりましたが毎日手紙を交換するほど仲良しだったとのことです。
この時に若狭南美さんが二人とも大学卒業と同時に音楽から離れると言い、今日のコンサートは忘れられない時間だと言いました。

曲は力強さを感じる始まりでした。
ピアノもファゴットも独奏がありどちらも情感たっぷりでした。
そしてどちらもとても力強く、引き込まれる音色でした。




(8曲目演奏前。進正裕さんトーク中。)

8曲目は「吉松隆/サイバーバード協奏曲」でした。




進正裕さんがトークしている間にドラムセットの準備をしていました。

進正裕さんが今回のコンサートは6月頃に企画し始めたと言い、若狭南美さんが「三人で何かやろうよ」と言ったのが始まりだったと言っていました。
私はこれを聞いてコンサートをしようと思ったらそんなに前から準備しないといけないのかと驚きました。
どんな曲を演奏するかの検討から始め、チケットやプログラムの作成や本番に向けて稽古して完成度を上げるにはそれくらい前から準備しないと間に合わないのかも知れないと思いました。




そしてついにプログラムの最後となる8曲目の演奏になりました。

曲はサクソフォンのために書かれた曲で、世界で高い評価を受けているとのことです。
サイバーバードは電脳空間にいる鳥のことで、第三楽章まであり、第一楽章は彩(あや)の鳥、第二楽章は悲(ひ)の鳥、第三楽章は風の鳥と名付けられています。
第二楽章を書いている時に吉松隆さんの妹さんが亡くなったというのが印象的でした。

演奏は進正裕さん、安倍聖人さん、若狭南美さんの三人で行われ、コンサート名にもなっている「トリオ」での演奏でした
第一楽章はサクソフォンは力強く、ピアノは不穏な響きで始まりました。
ピアノとサクソフォンが交互に演奏して呼応し、やがてパーカッションも本格的に始まります。
ピアノとサクソフォンが呼応した直後にマラカスで音色に節を付けていたのが印象的でした。

途中で迫力が凄くなり、やがて音がほとんどなくなります。
ピアノがとてもゆっくりと始まります。
サクソフォンが続き、高い音でとてももの悲しい雰囲気の演奏をしていました。
ピアノは静かに演奏しサクソフォンのもの悲しさに寄り添っていました。
最後、サクソフォンの演奏がとても力強くなり、高い音で迫力が凄くて引かれました。

第二楽章と第三楽章は切れ目がなく続けて演奏していました。
低音のピアノと高音のサクソフォン、マラカスで始まりました。
パーカッションはドラムを叩くようになり、ピアノとサクソフォンは迫力がありました。
ピアノは重みのある音色が凄く、サクソフォンの高音も迫力が凄かったです。

ピアノとパーカッションでの演奏になり、情感がかなり出ていました。
ピアノの独奏になり凄い速さでポロロロロと弾いていました。
サクソフォンも独奏がありこちらも速い演奏でした。
ドラムを叩く時の迫力が凄まじい場面もあり、それぞれの演奏者が順番に目立っていました。

サクソフォンが迫力ある演奏をしている時に凄く上手いと感じ引かれました。
最後は最大音量での物凄い演奏になりました。


アンコールは小田和正さんの「ラブ・ストーリーは突然に」でした。
安倍聖人さんの「ワンツー」の掛け声で演奏が始まりました。
一番有名な部分のメロディで特に気持ちが盛り上がり、良いアンコール曲と演奏ぶりだと思いました。


「忘れられない時間」「大学卒業と同時に音楽から離れる」「このメンバーで演奏するのは今日が最後」といった言葉が印象的で、「万感の思い」という言葉がピッタリのコンサートでした。
そしてとても美しいコンサートでした。
コンサートの時間、5人の方々はとても格好良く、強烈に輝いていて、この時間がもっと続いてほしいと思いました。
音楽を続けることを選ぶ人も、離れることを選ぶ人も、このコンサートは忘れられない思い出として、ずっと胸に残っていくのではと思います


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演奏者プロフィール


安倍聖人

1996年生まれ、広島県出身。
12歳より打楽器を始める。
現在エリザベト音楽大学に所属し、アンサンブルやオーケストラ等にも精力的に取り組む。
昨年度はエリザベト音楽大学オーケストラのティンパニストとしてハノーヴァー、ベルリンでの演奏会に出演。
打楽器を渡辺由美子、白石幸弘、小川裕雅、神谷百子の各氏に師事。


進正裕

1996年生まれ。
島根県浜田市出身。
3歳よりピアノ、12歳よりサクソフォンを始める。
現在はエリザベト音楽大学4年に在学し、日々サクソフォンの研鑽に励む。
サクソフォンを杉本孝一、山本京子、正田桂悟、大森義基の各氏に、室内楽を宗貞啓二、赤坂達三の各氏に師事。
第14回日本ジュニア管打楽器コンクール全国大会出場。
第28回中国ユース音楽コンクール 管楽器の部門(木管楽器)で優秀賞受賞。
第18回さくらぴあ新人コンクール本選出場。
第24回浜松国際管楽器アカデミー&フェスティバルにて、オーティス・マーフィー氏のクラスを受講
自主企画の演奏会も数多く、ソロを問わず室内楽やアンサンブルでの活動も精力的に行っている。
今年4月には、古郷島根県浜田市にて自身初のソロリサイタルを開催。


若狭南美

1997年生まれ 広島県出身。
現在エリザベト音楽大学4年生、全額免除特別奨学生として鍵盤楽器を専攻中。
第16回大阪国際音楽コンクールにてピアノ部門エスポワール賞受賞、第8回ヨーロッパ国際ピアノコンクール全国大会金賞受賞及び審査員特別賞受賞。
前田麻紀氏に師事。


杉本澪

北海道遠軽町出身。
北海道立遠軽高等学校卒業。
第3回Kサクソフォーンコンクール優秀賞。
第1回Kグランプリコンクール優秀賞。
第23回浜松国際管楽器アカデミー&フェスティバルにて、オーティス・マーフィー氏のクラスを受講。
同アカデミーの講師推薦プレミアムコンサートに出演し、アクト・ニューアティスト・シリーズ2018に選出される。
サクソフォーンを北口智宏、佐藤淳一、田中靖人の各氏に師事。
現在、愛知県立芸術大学4年次在学中。


砂奥亜衣

広島市出身。
4歳よりピアノを始める。
ピアノとソルフェージュを、桑原くるみ、鹿取裕美子の各氏に師事。
12歳よりファゴットを始め、これまでにファゴットを、中本倫子、岡崎耕治、青谷良明の各氏に師事。
フランク・フォレスト氏のレッスンを受講。
第15回大阪国際音楽コンクール管楽器部門本選に出場。
2015年、2016年に、大植英次プロデュースの、威風堂々クラシック in Hiroshima にて、アンサンブル奏者として演奏。
現在、愛知県立芸術大学音楽学部管打楽器コース4年次在学中。

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若狭南美さん出演のコンサート、演奏会
エリザベト音楽大学 フルートオーケストラ 第30回記念演奏会
若狭南美さん 卒業記念ピアノリサイタル
エリザベト音楽大学 2018年度卒業演奏会
島村楽器広島パルコ店 バイオリン弾き比べコンサート


進正裕さん出演のコンサート、演奏会
エリザベト音楽大学 Autumn Concert
エリザベト音楽大学 サクソフォンラージアンサンブル 第22回定期演奏会
エリザベト音楽大学 2018年度卒業演奏会
新進演奏家育成プロジェクト オーケストラ・シリーズ 第60回広島


安倍聖人さん出演のコンサート、演奏会
エリザベト音楽大学 大学祭2018
エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会
エリザベト音楽大学 サクソフォンラージアンサンブル 第22回定期演奏会
エリザベト音楽大学 打楽器アンサンブル Trip! ~9th Concert~
エリザベト音楽大学 2018年度卒業演奏会


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安田女子中学高等学校 第8回復興支援チャリティーコンサート

2018-12-24 17:43:19 | コンサート、演奏会


本日、広島県広島市の安田女子中学高等学校の安田リヨウ記念講堂に「第8回復興支援チャリティーコンサート」を聴きに行きました。
「威風堂々クラシック in Hiroshimaコンサート」の木村紗綾さんと「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT」の長谷川朱里さんがゲストで出演されるので興味を持ちました。
このコンサートは2011年3月の東日本大震災の復興に向けて始め、今年から演奏会の名前が「復興支援(広く災害からの復興を支援するという意味)」に変更になりました。
東日本大震災以降、〇〇震災や〇〇豪雨など多くの災害が起き、この7月には広島でも西日本豪雨という大きな災害がありました。
それらの災害からの復興を支援するチャリティーコンサートはとても良い試みだと思います

写真とともに演奏プログラム順にご紹介していきます


-------------------- 安田女子中学高等学校 第8回復興支援チャリティーコンサート --------------------

第1部

中学高等学校管弦楽部
 1.トルコ行進曲 ベートーヴェン作曲
 2.スラヴ舞曲 作品46-2 ドヴォルザーク作曲
 3.交響曲第1番 変ロ長調 作品38「春」より 第4楽章 シューマン作曲
 指揮:西原知加子



中学高等学校の管弦楽部にも演奏前の音鳴らし(楽器の音色を確かめるためのもの)がありました。
写真の方が音鳴らしの指揮を執っていて、コンサートミストレス(オーケストラの中心的存在)の役割を担っている方なのだと思います。
この若さで大役をよくやっていると思います




1.トルコ行進曲 ベートーヴェン作曲

とても明るい始まりで、最後までワクワクするメロディでした
そして中学校や高校の管弦楽部の本格的なクラシックの演奏を聴くのはこれが初めてでした。
想像以上によくまとまりの取れた演奏になっていて驚きました。
日々しっかり演奏の練習をしているのだと思います。




2.スラヴ舞曲 作品46-2 ドヴォルザーク作曲

どこかもの悲しい雰囲気の演奏で始まりました。
そこから速いスピードの演奏になり力強くもなります。
後半はワクワクするメロディが続いて行きました。
そしてまだ中学生高校生なのを考えると音色を力強くするための力の入れ方などが上手いと思いました。




3.交響曲第1番 変ロ長調 作品38「春」より 第4楽章 シューマン作曲

華やかな始まりで、晩餐会のような明るい雰囲気でした。
途中でフルートの完全な独奏がありこれはよくやったと思います

やがて演奏が派手で力強くなります。
最後が圧巻で、特にヴァイオリンの迫力が凄かったです




ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスをはじめ、フルート、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーンなどもあり本格的な管弦楽団を形成していました。




全演奏終了時。
ちなみに指揮の西原知加子さんは「エリザベト音楽大学同窓会 佐伯区支部」の皆さんによる「第9回 ハートフルコンサート」でヴァイオリンとヴィオラを演奏されていました。
さらに「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」でもヴィオラを演奏されていて、リンク先の記事の一番下にある「エリザベト音楽大学交響楽団 オーケストラメンバー」のヴィオラの欄を見ると西原知加子さんの名前があります。
安田女子中学高等学校の教員のみならず他でも大活躍されていて凄い人だと思います




次の準備をしている間、高校の生徒会長の方の挨拶がありました。
「一人一人の力は小さく弱いものでも、みんなの力を合わせれば大きな力になる」と言っていたのが印象的で良い言葉だと思いました




さらに、チャリティーコンサートで演奏をする「中学高等学校管弦楽部(写真左から二人目)」「高校音楽部(右から二人目)」「中学合唱部(一番右)」の各部長へのインタビューもありました。
管弦楽部は3月24日に定期演奏会があり、高校音楽部は3月23日にスプリングコンサートがあり、中学合唱部は日にちは忘れましたが2月に3年生が引退となる定期演奏会があるとのことです。



高校音楽部
 4・5.女声合唱とピアノのための組曲「桜の花びらのように」から
     2.十月 4.桜の花びらのように  みなづきみのり作詞 田中達也作曲
 6.女声合唱組曲「今日もひとつ」から
     5.今日もひとつ  星野富弘作詞 なかにしあかね作曲
 ピアノ:尾上絢音(5年) 指揮:岡村要



4・5.女声合唱とピアノのための組曲「桜の花びらのように」から
     2.十月 4.桜の花びらのように  みなづきみのり作詞 田中達也作曲




最初に一人の生徒が曲の紹介を兼ねて挨拶をしていました。




2.十月

もの悲しいメロディのピアノで始まり、すぐに合唱も始まりました。
その歌声がかなり上手いと思いました。
パートごとに分かれてハーモニーしていて良い響きでした。
最後の消えゆくようにどんどん小さくなっていく終わり方がとても良かったです




4.桜の花びらのように

この歌は歌詞を聴いていて旅立ちの歌なのがよく分かりました。
悲しい雰囲気になるのかと思いきや力強くなる場面もありました。
そして一人の生徒がソロで歌う場面があり、これもよく大役を果たしたと思います




6.女声合唱組曲「今日もひとつ」から
     5.今日もひとつ  星野富弘作詞 なかにしあかね作曲

合唱前に一人の生徒が挨拶で「普段どおりの生活ができるのが、どれだけありがたいか」といったことを言っていました。
今年は広島でも豪雨災害があり、その言葉の重みを感じました。

「今日もまた一つ悲しいことがあった」「今日もまた一つ嬉しいことがあった」
この歌詞が印象的で、窓辺で遠くの景色を見ながら自身の過ぎていく日々に思いを馳せているような歌でした。
どんどん過ぎていく何気ない日常に、時に思いを馳せるのは良いことだと思います



中学合唱部
 7.花は咲く 岩井俊二作詞 菅野よう子作曲
 8.wave 漆戸啓作詞・作編曲
 9.前へ 佐藤賢太郎作詞・作曲
10.天使と羊飼い コダーイ作曲
 ピアノ:恩田絵美  指揮:吉野谷直子



7.花は咲く 岩井俊二作詞 菅野よう子作曲

この曲は東日本大震災からの復興支援で生まれたチャリティーソングです。
「はなーは はーなは はなはさくー」のところで一気に大きな声になり、その迫力のある歌声がドラマチックさも併せ持っていてとても良かったです




8.wave 漆戸啓作詞・作編曲

一つのパートが歌うとそれに応えるように別のパートが歌うというように、パートごとに呼応した歌い方が良かったです。
さらにハーモニーしている場面もあり、ソプラノの高い音にかなり引かれました。
「夢を歌うのさ」という歌詞にも引かれ、夢という言葉への憧れめいた気持ちが呼び起こされました。




9.前へ 佐藤賢太郎作詞・作曲

この曲も迫力のある場面がかなり良く、合唱の凄さを感じました。
またこの頃になると向かって左側がソプラノ勢、右側がアルト勢という布陣になっているのも分かりました。




10.天使と羊飼い コダーイ作曲

クリスマスが間近ということで最後にこの曲を歌いました。
イエス・キリストの生誕について歌った曲で、4曲聴いた中で一番凄味を感じました。

ピアノなしのアカペラで謳っていて、ソプラノとアルトの呼応が良かったです。
迫力も凄く、アルト勢が「ラー」の歌声で支えてソプラノ勢が力一杯歌っている場面は特に引かれました



第2部

ヴァイオリン独奏
 1.美しきロスマリン クライスラー作曲
 2.シチリアーノ パラディス作曲
 3.ハンガリー舞曲 第17番 ブラームス作曲
 4.気まぐれ女 作品17 エルガー作曲
 5.ポエム フィビフ作曲
 6.ツィゴイネルワイゼン サラサーテ作曲
 ヴァイオリン:木村紗綾  ピアノ:長谷川朱里




写真左がピアノ伴奏の長谷川朱里さん、右がヴァイオリンの木村紗綾さん。
二人ともかつて安田女子中学高等学校で学んでいて、今回ゲストで登場しました。
長谷川朱里さんは高校卒業後にエリザベト音楽大学に進学し、木村紗綾さんは中学校卒業後にチェコのプラハ音楽院に進学しました。




ヴァイオリンが音鳴らしをしているところです。




1.美しきロスマリン クライスラー作曲

明るく優雅な曲で、「ターラーラーラーッララー」という流れるようなメロディが印象的でした。
聴いていて気持ちも穏やかに明るくなりました




演奏後のトークで木村紗綾さんは幼稚園から安田学園で過ごしたと言っていました。
またここでも「平和に過ごせているのは幸せなこと」といった言葉があり、日常を過ごせているのが当然のものではないことが意識されました。




長谷川朱里さんもトークしていて、二人ともトークも上手いなと思いました。




2.シチリアーノ パラディス作曲

ゆったりとした高い音のメロディでした。
そして少しもの悲しさも感じる音色になる場面もあり、心が洗われるような気持ちになりました。




3.ハンガリー舞曲 第17番 ブラームス作曲

もの悲しさの中に気高さも感じる始まりでした。
高音をかなり速いスピードで弾いた時の迫力が良かったです。
途中でややゆったり目の演奏になった後、「タッタッタ」と刻む音を何度も出していたのも良かったです。
刻む音の中に躍動も感じました。




4.気まぐれ女 作品17 エルガー作曲

短くゆったり目の演奏をした後にスパパパパとみじん切りをするかのような細かく刻む音になる場面が何度もありました。
凄く高い音から低い音に速めに演奏しながら音がどんどん下がっていく場面が2回あったのも印象的でした。
最後がピッチカート(指だけでポロンポロンと弦を鳴らすこと)だったのも印象的で、チャーミングな終わり方だと思いました。




5.ポエム フィビフ作曲

演奏前のトークでこの曲はチェコの曲で哀愁高い音楽で、そういった曲はチェコに多いと言っていました。
「ポエム」は2分の曲でヴァイオリンの4本ある弦のうち2本の弦でずっと綺麗なメロディになっているのが特徴とのことです。
聴いてみるとゆったりとした始まりで、音がかなり高くなり、そしてずっとゆったりとしていてまさに綺麗なメロディでした




6.ツィゴイネルワイゼン サラサーテ作曲

演奏前のトークで「派手な曲」と言っていたとおり、凄く派手な始まりでした。
音を震えさせながら出し、さらにその音が速く、そこにピッチカートで区切りをつけるという演奏がかなり興味深かったです。
ピアノの伴奏のないヴァイオリンの独奏もあり、弓を弦にほんの少し当てるくらいの演奏が印象的でした。
凄く高い音をゆったりと伸びのある演奏をし、その中に悲しさも感じた場面も印象的でした。

一気に踊るような演奏になり、凄い速さでした。
「タンタンタン」と勢いと力強さのある連続ピッチカートや物凄い速さでの刻み音などがありました。
最後の盛り上がりが凄く、力強さ、スピード、情感が揃った演奏が神がかっていて強烈に引きつけられました
一音たりとも聴き逃したくないと思うような演奏でした。




ツィゴイネルワイゼンの演奏後、花束をもらう二人。




高校音楽部の指揮をした岡村要さんが登場し、「みなさん、もう一曲聴きたくないですか?」と言いアンコールの音頭を取ってくれました
ぜひもう一曲聴きたかったのでかなり嬉しかったです




そして最後に、




アンコール曲「チャルダッシュ モンティ作曲」の演奏に突入しました。

ゆったりとした演奏で始まりました。
この曲も凄く高い音があり、やがて物凄く速い刻み音での演奏になります。
その物凄い速さで刻みながらも流れるように弾いているのが凄いと思いました。

演奏がややゆったりとし、ヴァイオリンの物凄く高い音にピアノが水の中をたゆたうような演奏で合わせていたのも印象的でした。
演奏がまた速くなり、物凄い速さでの刻みになります。
この曲も最後の盛り上がりが凄く、聴いていて「すげえ」と声が洩れました。
「広島プロミシングコンサート2018」でも「すげえ」と声が洩れたことがあり、素晴らしい演奏を聴くと感嘆の声が洩れることがあるのを最近感じています。


第8回復興支援チャリティーコンサート、良いコンサートでした。
安田女子中学高等学校から木村紗綾さんと長谷川朱里さんが輩出されているので、今日演奏した在校生の中から二人のような人が現れるかも知れないとも思いました。
復興支援チャリティーコンサートを毎年続けているのも素晴らしいです。
学生さん達の芸術センスの高さにも驚き、ぜひどんどん活躍していってほしいと思いました



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演奏者プロフィール

木村紗綾

3歳よりヴァイオリンを始める。
2010年安田女子中学校を卒業後、プラハ音楽院に首席入学。
第50回コツィアン国際ヴァイオリンコンクール第1位、第35回チェココンセルヴァトワール・ギムナジウム国際コンクール最高位、第38回第1位受賞など国内外のコンクールで入賞。
2011年ヒロシマ平和創造基金より2年間奨学金を授与される。
チェコフィルハーモニー管弦楽団オーケストラアカデミーに在学中は、プラハの春音楽祭、スメタナ音楽祭等に出演。
2016年からは大植英次氏と威風堂々クラシック in Hiroshima などで多数共演。
現在チェコフィルハーモニー管弦楽団、プラハ交響楽団などの客演奏者としても活躍している。
これまでに村上直子氏、石川静氏、中村英安昭氏に師事、現在プラハ音楽院にてイージー・フィッシャー氏に師事。


長谷川朱里

安田女子中学高等学校を卒業後、エリザベト音楽大学に進学。
同大学大学院をセシリア賞を受賞し首席で修了。
卒業演奏会や新人演奏会等国内外の演奏会に多数出演。
これまでに多田愉可、天野圭子、柴田美穂、横山幸雄各氏に師事。
現在エリザベト音楽大学付属音楽園講師、りずみっく講師を務める傍ら、演奏活動を行っている。
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木村紗綾さん出演のコンサート、演奏会
威風堂々クラシック in Hiroshima 2018
威風堂々クラシック in Hiroshima 2019
一楽章f未完成 Violin & Cello Duo Concert
木村紗綾さん ヴァイオリン・サマーコンサート
ひろしま美術館 ミュージアムコンサート(出演:木村紗綾)
CHRISTMAS IN PEACE CONCERT 2019
「新進演奏家育成プロジェクト オーケストラ・シリーズ 第54回広島」
木村紗綾さんオンラインヴァイオリンリサイタル ~クラシックで満ち満ちて~
第52回福山音楽祭府中エリア特別演奏会 木村紗綾ヴァイオリンリサイタル
広島プレミアムコンサート~海外から凱旋した広島のアーティスト達
アンサンブル・プリエール 第1回演奏会 ~広島ゆかりの若手演奏家が紡ぐアンサンブルの調べ~
音のマリアージュ Vol.1 ~あなたが決める名曲コンサート~


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一楽章f未完成 「イル・ピアッチェーレ ひろしま」コンサート

2018-12-22 23:40:55 | コンサート、演奏会


12月5日、広島県広島市の音楽喫茶「一楽章f未完成」に「イル・ピアッチェーレ ひろしま」コンサートを聴きに行きました。
「イル・ピアッチェーレ ひろしま」はイタリア語で「広島が気に入った」という意味のようです。
このコンサートはまず普段コンサートに行くと貰える演奏プログラムがないことに驚きました
どんな曲を演奏するのか、弾く直前まで未知のミステリーコンサートでした。

このコンサートには広島交響楽団(プロのオーケストラ)の団員が三人登場し、広島交響楽団は一週間後に行われた「広島プロミシングコンサート2018」で主役の人達と共演するのでどんな演奏をするのか興味があり聴いてみようと思いました。
コンサートは二部構成で、プログラムがないので把握できた範囲でご紹介していきます。




ヴァイオリンの高畑壮平さん。
岡山フィルハーモニック管弦楽団の首席コンサートマスターをされている人で、コンサートマスターはファーストヴァイオリン(第1ヴァイオリン)の序列1位の人が務めるオーケストラの中心的存在です。




チェロのマーティン・スタンツェライトさん。
広島交響楽団の首席チェロ奏者です。




ピアノの野村涼子さん。
マーティン・スタンツェライトさんとは夫婦で、エリザベト音楽大学大学院を修了したピアノの実力者です。




コントラバスの飛田勇治さん(写真右)。
広島交響楽団のコントラバス奏者です。




ヴィオラの永井啓子さん(写真左から二人目)。
広島交響楽団のヴィオラ奏者です。


1曲目はウィーン(オーストリア)に関係する何らかの曲を演奏していました。
2曲目は「プラーター公園は花ざかり」という同じくウィーンに関係する曲でした。
3曲目は「陽気な未亡人」、4曲目は「パリの空の下で」という曲で、どれも全く知らない曲でしたが演奏が非常に上手かったので聴き入りました
特に「パリの空の下で」はメロディが印象的でとても引かれました。
5曲目にタンゴのメドレーを演奏して第一部が終わりました。







第二部の1曲目はマーティン・スタンツェライトさんと野村涼子さんの二人でエドワード・エルガーの「愛の挨拶」を演奏して始まりました。
この曲は誰でもメロディを聴けば「あの曲か」と分かるくらい有名な曲で、エドワード・エルガーには「威風堂々」という同じくらい有名な曲もあり、素晴らしい曲を作曲した人だなと思います

2曲目は名前はメモする間がありませんでしたが速いスピードの曲を演奏していて、この曲からまた五人での演奏になりました。
3曲目は「夢の浜辺」という曲で、原題を直訳すると「海辺の三本杉」となりますがまるで演歌のタイトルのようなので代わりにこのタイトルを考えたとのことです
4曲目は「蘇州夜曲」で、蘇州は中国にあります。
5曲目は「ポル・ウナ・カベサ」というタンゴの曲で、これはかなり引かれる曲でした。
元々どの曲も演奏が非常に上手いのに加えて、この曲では力強さと切れがパワーアップしたように感じました。
圧倒的な切れ味の演奏箇所があり、その場面になるとハッとした気持ちになりました。




アンコールは男性陣がトナカイの角をつけて登場しました。
クリスマスが近いということでクリスマスメドレーを演奏し、メドレーの最後に「きよしこの夜」を演奏していました。
私は「きよしこの夜」のメロディの神聖さが好きです







さらに「きよしこの夜」の後に誰かが「アンコール!」と言いダブルアンコールを求めていました。
高畑さんのトークが軽妙で面白く、「アンコール!」の声に「そう言われましても…」と困った素振りを見せていましたが「パリの空の下で」をもう一度演奏する大サービスをしてくれました。
「皆さんに爽やかな気持ちになって帰ってもらえるように」と言っていたとおりとても爽やかな気持ちになりました


「イル・ピアッチェーレ ひろしま」コンサートは物凄い大盛況で、私が「一楽章f未完成」でコンサートを聴くようになって以来最大の盛り上がりでした。
観客が多すぎて次々と追加の椅子が出され、歩くスペースがほとんどなくなるほどでした。
やはりコンサートマスターや広島交響楽団の人などが演奏するので注目度が高かったのだと思います。
素晴らしい演奏を間近で聴くことができて良かったです


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歩きやすい時期

2018-12-19 17:55:51 | ウェブ日記
今年は春になる前からダイエットを意識して過ごしてきました。
体重が増えていたので何としても元に戻したいと思いました。
食べるものは無理には減らさず、長い距離のウォーキングをよくするようにしていらない脂肪を燃焼させようとしました。

エスカレーターもあまり使わなくなり、駅などで多い段数でも階段を上るようにしています。
その効果で最近は多い段数の階段を上ってもそれほど脚が疲れなくなりました。
以前は上り切る頃にはかなり脚が重くなっていたので強靭になってきたのだと思います。

秋、冬となり寒くなってくるとともに、夏よりも体重が減りやすくなりました。
長い距離のウォーキングをする時、速いスピードで歩きやすくなったのが大きいと思います。
それほど汗は出ませんが歩いているうちに身体はポカポカとし、どんどんいらない脂肪が燃焼されているのだと思います。

夏場はかなり汗が出て見た目上は痩せる効果があるように見えましたが、実際には汗とともに熱が飛んでいきそれほど脂肪を燃焼できていなかったのかも知れないです。
長距離を速いスピードで歩きやすい今はまさに痩せる好機だと思います。
この冬のうちにダイエット活動に終止符を打ち増えていた体重を元に戻せたら嬉しいです
コメント (6)
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「チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 第1楽章」(ソリスト:川本冴夏)

2018-12-17 19:35:57 | 音楽・映画



今回ご紹介するのは「チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 第1楽章」(ソリスト:川本冴夏)です。

-----曲調&感想-----



(2018年10月14日、「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT」にて談笑する川本冴夏さん)

記事冒頭の動画は2018年3月31日、広島県東広島市の西条にある「東広島芸術文化ホール くらら」で行われた「市民交流コンサート2018」の時のものです。
「ヴァイオリンソリスト(ソロ演奏者):川本冴夏さん、オーケストラ:ALL東広島」でピョートル・チャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲 第1楽章」を演奏しています。
「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT」で演奏を聴いたのがきっかけでネットを見てみたらこの動画があり、聴いてみて良い演奏と良い曲だと思いました。
この動画の演奏を元に、「ヴァイオリン協奏曲 第1楽章」のご紹介をしたいと思います。


冒頭はオーケストラによるゆったりとした安らぐメロディで演奏が始まります。
00:22~00:25くらいの車のエンジンがかかるようなメロディで何かが始まる予感がしてワクワクします

00:54からヴァイオリンソリストがソロで演奏を始めます。
それまでのオーケストラの演奏を引き受けるような形でとても自然に始まっているのが印象的です。

01:14からオーケストラも再び演奏を始めます。
ソリストを中心にゆったりとしたメロディでの演奏です。
01:55から02:15にかけてソリストが一際高い音で演奏し、この音が凄く綺麗で聴き入りました

02:52からかなり盛り上がり、どんどん音が上がって行きます。
音が喜びに満ちていてとても嬉しそうなのが良いです。
そして綺麗な音色で、私はこういった音色が好きです
オーケストラとソリストが呼応して同じ音色を音階を上げながら6回繰り返しているのも印象的です。
同じ音色を何度か繰り返す手法はこの曲で何度も登場します。
凄く高い音まで上がって行き、03:05で一気に喜びが爆発したように弾けこの場面がとても好きです

弾けた後はソリストが高い音からどんどん音階を下げて低い音まで行きます。
低い音まで下がったところでゆったりとした演奏になり、この部分が03:05で弾けた場面からの「音の底」の部分なのかなと思います。
盛り上がりきった後を受け持つ大事な場面のような気がします。

ヴァイオリンの弾き方にも注目で、高い音と低い音で弓の当て方が違います。
高い音の時は縦に弓を当てているのに対し、低い音の時は横に当てています。

ゆったりとした演奏を2回繰り返します。
2回目の繰り返しの時の03:58から04:11頃の物凄く高い音での演奏がかなり良いと思います。
どんどん音が高くなり力強さも上がっていき、綺麗な音色の中にもの悲しさも感じ、こういった音色にも心を引かれます。

04:27~04:32頃にかけてのメロディは胸に迫る音色で涙腺が緩みそうになります。

私はこういった音色が心の琴線に触れるのだと思います。


どんどん音が高くなり、力強い演奏にもなります。
04:39頃~05:00頃にかけての物凄く高い音での演奏の部分は心の叫びのようにも聴こえ、気高さやドラマチックさも感じます。

05:10から音階が下がっていき、05:15で一番下がったところから一気に高音に行き、そこからソリストとオーケストラの呼応が始まり6回繰り返されます。
この回数は02:52~と同じです。
また05:10~05:15はヴァイオリンの演奏を見ていると弾き方がどんどん縦方向から横方向に変わっていっているのが印象的です。

ソリストとオーケストラの6回の呼応が終わった直後、05:28からフルートが演奏を始めます。
05:38までヴァイオリンの弾き方と相まってとてもドラマチックな雰囲気になっているのが良いです

05:45からソリストが物凄い小刻みでの演奏を始めます。
さらに05:57から小刻みでの演奏がギアの上がった音色になり聴いていて気持ちも盛り上がります
スピードもかなり速く、この部分を演奏するのは特に大変なのではと思います。

06:07で小刻み音を引き取るように伸びやかな演奏になります。
短い時間小刻み音で演奏し、伸びやかな演奏で引き取るのを音階をどんどん上げながら5回繰り返します。
音階が上がり切って物凄く高い音になったところで、太鼓がドンっ!と鳴りソリストの演奏が鬼気迫るものになります。
オーケストラとの全体での演奏に迫力とともに不穏な雰囲気も感じ、この部分はとても引き込まれます。
この鬼気迫る演奏は4回繰り返されます。

そこから06:29~06:33にかけて導火線に火が灯っているような演奏になります。
そして一気にソリストの音が高く力強くなり、その最高潮で一旦演奏を止め、06:39からオーケストラ総動員での演奏になり、特徴的な盛り上がるメロディを2回繰り返します。
この時の盛り上がりが凄く、ソリストが離れているためそれを埋めるためにオーケストラが総動員になっているのだと思いました。
そしてこの曲を見るとソリストがかなり疲れるのが予想され、時折休むタイミングが必要だと思います。

8:08からソリストが演奏を始めます。
9:00頃から9:28頃にかけて同じメロディの演奏が6回繰り返され、何かを決断するかどうかで足踏みしているような雰囲気を感じました。
9:29から一気に曲調が変わってドラマチックな雰囲気と鬼気迫る雰囲気を併せ持った演奏になり、小刻み音を使っていてスピードも速く、それが4回繰り返されます。
4回目の最後に一気に高い音での力強い演奏に変わり最高潮を迎えて演奏を止め、同時に9:36から再びオーケストラが総動員での演奏を始めます。
06:39~と同じ特徴的な盛り上がるメロディですが今度は少しゆったり目の演奏になっています。

10:20でオーケストラの演奏がクライマックスを迎え、10:25にかけてとても迫力のある演奏をします。
そしてその演奏に呼応して10:25からソリストが演奏を始めます。
「タン、タン、タン、ターン!」というどんどん音階を上げながらのソリストの演奏の後、オーケストラが迫力のある演奏で呼応するのが2回繰り返されます。
10:34からの3回目でソリストの演奏の仕方が変わり、そのまま独奏に入ります。

10:52に「ポロロン」とピッチカート(指だけでポロンポロンと弦を鳴らすこと)をしているのがそれまでの迫力のある演奏との対比になっていて印象的です。
11:16~11:22頃にかけてヴァイオリンの音が水が湧き出て流れるように出ているのが印象的で、弾き方が上手いなと思います。
11:54~12:00頃にかけて怪しい屋敷を探検しているような特徴的な音を出していて、ヴァイオリンはこんな演奏の仕方もあるのかと思いました。

12:19頃から12:40頃にかけて同じメロディでの演奏が8回繰り返され、8回目の最後、演奏が激しいものに変わります。
12:57頃で演奏の激しさが峠を越えて少しゆったり目の演奏になります。

13:20にオーケストラが再び演奏を始め、とても穏やかで優しい雰囲気です。
13:32までソリストがソロ演奏の一番最後の時の「音を震わせる弾き方」を続けているのが印象的で、その震える音とオーケストラの穏やかで優しい音色がとてもよく合っています
オーケストラが寄り添っているように聴こえます。

13:56からソリストが2:00頃からの演奏と同じメロディで演奏し、今回はより華やかさを感じる音です。
14:54~14:56のとても高い音での唸るような音はその後の演奏に向けて「さあ行くぞ!」と言っているように聴こえます。
そして14:56から15:06にかけてオーケストラとソリストが同じ音色を音階を上げながら6回繰り返すのがもう一度演奏され、15:07で再び喜びが爆発したように一気に弾け、今回のほうがさらに弾けている感じがします。

弾けた後、凄く高い音からどんどん音階を下げていき15:26で一番下がります。
ゆったりした演奏を2解繰り返した後、16:00から16:45にかけての物凄く高い音での演奏が凄く良いです
弾き方にもかなり情感がこもっています。
やはり綺麗な音色の中にどこか悲しさも感じ、そして私はこういった派手な音色と相性が良いのが分かりました。
聴いていてとても引き込まれます

ソリストとオーケストラの呼応が6回繰り返され、17:20からソリストが小刻み音での演奏を始めます。
05:45~と同じメロディでの演奏ですが今回の小刻み音は一気にギアを上げるよりもじっくり上げるのを重視しているように聴こえました。

17:42~17:55にかけて短い時間小刻み音で演奏し、伸びやかな演奏で引き取るのを音階を上げながら5回繰り返した後、17:56から18:05までの盛り上がりが凄いです
ソリストもオーケストラも物凄く力を込めています。

18:06~18:10の導火線に火が灯っているかのような演奏の後、18:05で序盤での同じメロディの時と演奏の仕方が変わります。
18:16頃から18:22頃までどんどん音が上がっていきます。
18:37~18:52の音色には物凄くドラマチックなものを感じ、明るさと気高さを併せ持っているように聴こえました。
そして圧倒的なラストを迎え、音色と演奏の迫力、凄さに強烈に引き込まれました


今回初めて、普段小説の感想記事を書く時と同じ形でクラシック音楽の感想記事を書いてみました。
最初に書いたのがこの曲で良かったと思います。
聴けば聴くほど魅力的な曲で、音色の華麗さ、美しさにとても引き込まれます。
気持ちを明るくしてくれる素晴らしい曲で、ぜひこれから先も弾き継がれ、聴き継がれていってほしい名曲です
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豚汁うどん 冬のお気に入り

2018-12-16 19:50:01 | グルメ


写真は広島県広島市にある「さぬきうどん 釜八 八丁堀店」の冬期限定メニュー「豚汁うどん」です。
釜八は以前山陽に住んだ時もよく行ったお店で、私は釜八の豚汁うどんが好きで当時も冬の時期はよく食べました。

今回11月の下旬に寄ったら早くも豚汁うどんが登場していたのでさっそく食べました。
久しぶりに食べた豚汁うどんはやはり美味しかったです
私の中ですっかり冬のお気に入りメニューになっています

具は大根、人参、こんにゃく、ごぼう、玉ねぎ、豚肉で、つゆにはほんの少しゆずのような風味があります。
この風味で爽やかな気持ちになるのが良いです
ねぎは好きに入れて良いので風邪予防も兼ねて多めに入れてみました。

麺には程よくこしがあります。
釜八のうどんはメニューによってこしに差があるのが印象的で、他人とじうどん(豚肉を玉子でとじたものを載せたうどん)などはこしがやや弱めになっています。
メニューごとに一番良いこしを考えているのかも知れないです。
豚汁うどんのこしは豚汁とよく合っていると思います。

真冬を迎えかなり寒くなってきました。
外を歩いて寒い思いをした時に温かいうどんなどを食べると身体も気持ちもホクホクして良いものです。
そして豚汁うどんのようなメニューで野菜を豊富に摂り健康に気をつけていきたいと思います
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広島プロミシングコンサート2018

2018-12-15 17:30:51 | コンサート、演奏会


(全演目終了後の挨拶にて。左から讃井万由子さん(ピアノ)、井伏晏佳さん(ピアノ)、北門華音さん(ソプラノ)。)

12月12日、広島県広島市のJMSアステールプラザで行われた「広島プロミシングコンサート」を聴きに行きました。
このコンサートは今年6月に開催された「広島市新人演奏会」優秀演奏者の讃井(さない)万由子さん、井伏晏佳(はるか)さん、北門華音(かのん)さんが主役のコンサートです。
「有望な若い音楽家のための演奏会(Concert for Promising Young Musicians)」から広島プロミシングコンサートという名前になっていて、今年で36回目を迎え出演者は「広島交響楽団」と共演します。
讃井万由子さん、井伏晏佳さん、北門華音さんの順に登場し、物凄い演奏、歌唱を見せてくれました
プログラムは次のとおりです。


指揮 :鈴木織衛
管弦楽:広島交響楽団

讃井万由子(エリザベト音楽大学出身)
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 Op.26
 第1楽章:アンダンテ―アレグロ
 第2楽章:アンダンティーノ
 第3楽章:アレグロ・マ・ノン・トロッポ

~休憩10分~

井伏晏佳(東京音楽大学出身)
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 二短調 Op.30
 第1楽章:アレグロ・マ・ノン・タント
 第2楽章:インテルメッツォ アダージョ
 第3楽章:フィナーレ アラ・ブレーヴェ

~休憩10分~

北門華音(国立音楽大学出身)
モーツァルト:歌劇「魔笛」より 愛の喜びは露と消え
プッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」より この柔らかなレースの中で
プッチーニ:歌劇「修道女アンジェリカ」より 母もなしに
 



(演奏の直前、ピアノの前に座る讃井万由子さん)

『本日はお忙しい中、演奏会にお越しいただきありがとうございます。
大好きなプロコフィエフのコンチェルトを広島交響楽団の皆様と共演させて頂けることを大変嬉しく思います。
この曲は、美しい叙情性や素朴さのあるフレーズ、不協和音の自然な響き、激しく快活な部分などが見事に融合した作品となっています。
第3楽章の冒頭主題はプロコフィエフが日本滞在中に聴いた長唄「越後獅子」に由来すると言われています。
今日は、これまで支えていただいた多くの方々に感謝し、精一杯演奏させていただきます。』


私が11月7日、「ROJIのおと」というステージで「エリザベト音楽大学 院生アンサンブル「ライツェント・グランツ」」の演奏を聴いた体験はこの日につながりました。
電子ピアノでの演奏を聴き、ぜひグランドピアノでの演奏も聴いてみたくなりました


第一楽章は凄くワクワクする始まりで、ピアノのスピードの速さが印象的でした
ピアノとヴァイオリン属の楽器(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)の同時演奏が目立ちます。
さらにパーカッションのカスタネットのような楽器の音も目立ち、これまでに聴いたコンサートではあまり聴かない音だったので興味深かったです。

ピアノとオーケストラの音が上下に行ったり来たりして、そのリズミカルさが良かったです。
迫力を感じる場面もありました。

ピアノが少しの間演奏を止め、オーケストラがゆったりとした演奏になります。
ピアノが始まり、こちらもゆったり穏やかでした。

ピアノにヴァイオリン属の楽器が寄り添い少し不穏な音色になります。
ピアノは一音ごとの間隔を短めにして流れるように演奏していました。

ピアノのスピードが凄く速くなり、ヴァイオリン達も凄く速いスピードで演奏して盛り上がります
ピアノの演奏が物凄い迫力で鬼気迫っていました。
力強く演奏が続き、音も上下に行ったり来たりします。
最後も物凄い速さで演奏して弾けるように終わりました。


第二楽章はフルートを中心に森の中を歩いているような雰囲気で始まります。
ピアノが独奏をし、高音中心で穏やかでした。

やがてオーケストラも演奏を始めます。
一気にオーケストラ全体のスピードが上がり、ピアノは物凄い速さで演奏します。
全体がバンッ!と弾けた後、ピアノが力強く演奏します。

ピアノがほんの少しの間独奏をし、そこにホルンが加わります。
ヴァイオリンが静かにゆったりとした音を出し、ピアノは穏やかな演奏をします。

ピアノが力強くはっきりとした演奏をします。
ヴァイオリン属の楽器が寄り添い、トランペット系の楽器が誇り高い雰囲気の音を出していました。
やがてピアノが凄い速さでタタタタタータータータータン!というメロディを音階を少しずつ変えながら何度も演奏していてこれが凄く良かったです
最後はチェロやヴィオラを中心にしたゆっくりした演奏の後、ピアノがこれまでの凄い演奏に幕を下ろすかのように短く静かな演奏をして終わりました。


第三楽章はチェロのピッチカートを中心に始まり、すぐにピアノも続きました。
チェロの他のヴァイオリン属の楽器も続きます。
ピアノの演奏と同じ音を、ヴァイオリン属の楽器が続けて出して呼応していたのが良かったです。
ピアノは凄く力強く、音にも演奏の雰囲気にも引き込まれました

ピアノがゆっくりになりコントラバスと共鳴します。
フルート達が安らぐ演奏をし、ヴァイオリン属の楽器も安らぐ演奏で続きます。

ピアノの独奏になり、高い音でスピードは穏やかでした。
ピアノとフルートとオーボエが共鳴します。

ピアノとチェロとコントラバスが共鳴し、この時ピアノは高音、低音、高音と音階を変えながら速く演奏し、チェロ、コントラバスはゆったりとした演奏をしていました。
ヴァイオリンも登場し、ヴァイオリンもゆったりとした演奏をしていてピアノの短い音との対比になっていました。
ピアノは第一、第二、第三楽章ともに短めの音が中心で、それを強弱をつけたりして奥行きのある演奏をしていました。

一気に演奏が力強くなり、オーケストラ全体が高い音でドラマチックでした。
ピアノの弾き方が凄く、見た目は撫でているように見えるのに出てくる音は力強い場面がありました。
鬼気迫る雰囲気にもなり、手に篭る力が凄まじかったです。



(演奏後、挨拶をする讃井万由子さん)

最後はピアノもオーケストラも力強く凄く盛り上がって終わります。
高い音が続き、ピアノの力強さが神がかっていました
演奏に引き込まれ、涙腺が緩みそうになりました。
初めて演奏を聴いた時、きっとグランドピアノを弾く時にさらなる本領を発揮すると思いましたが、この日聴いた演奏は凄すぎてこれが讃井万由子さんの真の姿だと衝撃を受けました
演奏が終わった時、思わず「すげー!」と声が漏れ、力一杯拍手をしました




広島交響楽団。
プロのオーケストラです。





(演奏の直前、ピアノの前に座る井伏晏佳さん)

『この作品は初演後、長さと技術的困難さから一時留保され、演奏するピアニストも希少でした。
しかしマーラーやホロヴィッツが「傑作だ」「私の曲」と呼び愛奏し、現在では2番と並び多くの人に愛されています。
静謐でロマンな雰囲気の中に激情が秘められた第1楽章、オーボエで提示される憂鬱であり美しい旋律を中心に進められる神秘的な第2楽章、ここまでの抑制された雰囲気を振り払う、力強く決然とした第3楽章にて豪壮華麗なクライマックスを迎え締めくくります。
広島交響楽団の皆様と共演させていただく幸せを噛み締め、全ての方々に心からの感謝を込めて演奏致します。』


ラフマニノフのピアノ協奏曲は第2番がフィギュアスケートの浅田真央さんのソチオリンピックフリーの曲でもあり私にとって馴染み深いです。
第3番がどんな曲なのか興味深く聴きました。


第一楽章は少しもの悲しい始まりでした。
ピアノは高い音を普通の速さで弾き、ヴァイオリン属の楽器は小刻み音を静かに出して寄り添っていました。

ピアノが流れるような演奏になりスピードも速くなります。
高い音中心のかなり速い演奏が続きます。

ピアノが演奏をやめてオーケストラがゆったり演奏をします。
ヴァイオリン属の楽器が演奏し、ピアノもその演奏の後に同じ音を出して呼応する場面がありました。

ピアノが力強くなり、一音の演奏を短くした状態でゆっくり目に演奏します。
同じメロディを奏でながらピアノの音がどんどん高くなっていくのが良かったです

ピアノが少しの間低い音を力強く演奏します。
すぐに高い音になり、また低い音になり、また高い音になります。
この間、ヴァイオリン属の楽器が小刻み音で寄り添い、音階が上下に行ったり来たりするダイナミックさに奥行きも加わる場面がありました。
演奏がどんどん盛り上がり、ピアノの迫力に引き込まれました

少しゆったり目の演奏になります。
しかしピアノにはゆったりさの中にスピードも感じて不思議な感覚でした。

チェロ勢が不穏な演奏をしピアノも共鳴します。
ピアノが独奏をし、凄く神がかった迫力で力強かったです。
今回のコンサートでは讃井万由子さんも井伏晏佳さんも気迫が凄まじくてこれがピアニストの本気かと衝撃的でした。

やがてピアノの独奏にフルートも加わり、ピアノは静かな演奏になります。
同じメロディでオーボエとホルンも交代で順番に演奏に加わります。

ピアノの独奏になり、最初は静か目の演奏で、やがて躍動感のある演奏になり一番高い音まで上がっていきます。
ピアノがゆったりとした演奏になり、ヴァイオリン属の楽器がとても静かな音で寄り添っていました。
ピアノがゆったりきらびやかな演奏をして第一楽章が終わります。


第二楽章はオーケストラの寂しげな演奏で始まります。
ヴァイオリンの高い音が寂しげで目立ち、ヴァイオリン属の楽器の寂し気な音色が目立つ演奏が続きます。

ピアノが登場し、高い音から低い音まで力強く演奏していました。
やがてとてもゆったりした優しげな演奏になり、高音中心で穏やかでした。
ヴァイオリン属の楽器が静かに寄り添います。
ピアノが高い音を優しく指を添えるようにして出していた雰囲気が良かったです

ピアノが力強くなりオーケストラも共鳴します。
とてもドラマチックな演奏で凄く引き込まれました
ピアノの演奏が一気に速く力強くもなり、ヴァイオリン属の楽器が共鳴します。

ピアノが演奏をやめ、ホルンなどの管楽器が目立ちゆったりとした演奏をします。
ヴァイオリン属の楽器が迫力と優雅さを合わせ持った演奏をしていて聴き入りました。
またこの曲では海辺に優しく寄せる波のようなメロディが何度も登場し、そのメロディが凄く良いと思います


第二楽章と第三楽章は切れ目がなかったですが、曲の解説を見るとこの辺りで第三楽章になったのではと思います。
ピアノの演奏が始まり、凄い速さでポロロロロと演奏していて凄まじい速さに驚きました。
ヴァイオリン属の寄り添い方も速さと迫力を合わせ持っていて凄かったです。
ピアノは短めの音をドラマチックに迫力も伴って演奏し、ピアノとオーケストラが共鳴しての盛り上がりが凄かったです
オーケストラだけになりゆったりとした演奏をします。

ピアノの演奏が始まり、凄い速さを撫でるかのように弾いていました。
ピアノとフルートが中心になる場面、そしてピアノとトランペットが中心になる場面がありました。
ピアノがとてもゆったりとして安らぐ演奏をし、演奏をやめるとヴァイオリン属の楽器が小刻み音で演奏をし、迫力のある演奏もします。

ピアノの演奏が始まり盛り上がりが凄かったです。
ピアノは速さが凄まじく、オーケストラもダイナミックに寄り添います。
ピアノが一気に力強くなり、オーケストラの盛り上がりも最高潮になります。
凄く大きな音と速いスピードでドラマチックな演奏をし、ピアノもオーケストラも圧倒的な迫力で終わりを迎えました




(演奏後、挨拶をする井伏晏佳さん)

この曲も演奏後に思わず「すげー!」と声が漏れました。
声を上げずにはいられず、笑みもこぼれ、力一杯の拍手を送りました





(歌唱後、挨拶をする北門華音さん)

『この度は私の故郷で広島交響楽団の皆様と共演させて頂けることを大変嬉しく思います。
今回演奏させて頂くこの3曲には「愛」という共通点があります。
1曲目は「愛しい彼に対する愛」、2曲目は「息子に対する母の愛」、そして3曲目は「過去の愛」です。
パミーナ、アンジェリカ、マノン…彼女達のそれぞれの愛をモーツァルトとプッチーニが作り出した素晴らしい音楽に乗せて表現したいと思います。
大好きな私の故郷である広島で歌えることの喜び、そして何よりも、お世話になりました先生方や友人、家族の前でこのような素晴らしい舞台で歌えることに幸せを感じながら、ご来場頂きました皆様へ心を込めて演奏させて頂きます。』



1曲目 モーツァルト:歌劇「魔笛」より 愛の喜びは露と消え
凄く高い歌声で始まりました。
オーケストラは静かに演奏して寄り添っていて、歌を引き立たせる演奏をしていました。
ソプラノ歌手なので高い音で歌う人ではありますが、とてつもなく高い音まで上がっていてその高さが凄かったです
マイクを使っていないのによく響く声でした


2曲目 歌劇「マノン・レスコー」より この柔らかなレースの中で
チェロの不気味な演奏で始まります。
すぐに高い音の歌声も始まり、一気に力強くなります。
ソプラノの凄く高い音にヴァイオリンが寄り添った場面はアルプスの高原を水が流れるような優しくきらびやかな雰囲気を感じました。


3曲目 プッチーニ:歌劇「修道女アンジェリカ」より 母もなしに
ゆったりとした悲しげな歌声で始まります。
ヴァイオリン属が悲しげに寄り添い、特にヴァイオリンの悲しそうな音色が目立っていました。
かなり高い音で力強く歌うようになります。
ドラマチックな場面があり、ゆったりな雰囲気の中に激しさも感じました。
一気に強く高い音で歌った後、最後はまたゆったりとして少し悲しげに終わりました。




(一度引き上げた後、鳴り止まない拍手で再び戻ってきた時の北門華音さん)

どの曲も外国の言葉で歌われていて歌詞は分かりませんが、歌が上手いので聴き入りました
もし私がそれぞれの曲の登場する歌劇を見たら曲から感じ取ることもさらに増えていくと思います。





全演目終了後の挨拶にて。
三人に盛大な拍手が送られました




讃井万由子さんも井伏晏佳さんも北門華音さんも素晴らしい音楽家だと思います。
ぜひ三人ともこれからどんどん活躍していってほしいと思いました


広島プロミシングコンサート、素晴らしいコンサートですっかり聴き入りました。
出演する若い音楽家にとっても大ホールで自身の思い入れのある曲を演奏できるのは素晴らしい経験になると思います。
平日開催でしたが私はこのコンサートを聴いたおかげで気持ちを明るくすることができました。
またどこかで三人の演奏を聴けたら良いなと思います



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演奏者プロフィール

讃井万由子 エリザベト音楽大学音楽学部演奏学科鍵盤楽器専攻卒業

2005年 第22回中国ユース音楽コンクール 最優秀賞
2010年 ヤマハヤングピアニストコンサート西中国地区推薦演奏会 銀賞
2014年 広島県立安芸府中高等学校卒業
      エリザベト音楽大学に特別奨学生として入学
      第16回ショパン国際ピアノコンクールin Asia 全国大会入選
2015年 第17回ショパン国際ピアノコンクールin Asia 全国大会入選
2016年 第26回日本クラシック音楽コンクール 第5位
2018年 エリザベト音楽大学を首席で卒業、卒業演奏会出演
      ESpoir新人演奏会出演
      広島市新人演奏会優秀演奏者
現在、エリザベト音楽大学大学院修士課程に在学中
ピアノを、濱本恵康、原田敦子、前川正枝、柴田美穂、横山幸雄に師事


井伏晏佳 東京音楽大学器楽専攻(ピアノ演奏家コース)卒業

2014年 広島なぎさ高等学校卒業
      東京音楽大学器楽専攻(ピアノ演奏家コース)に給費入学奨学生として入学し、特待奨学生として在学
2015年 第2回刈谷国際音楽コンクールグランプリ並びに刈谷市長賞受賞
      第23回ヤングアーチストピアノコンクール ピアノ独奏部門Fグループ金賞
2016年 カワイ音楽振興会主催《東京音楽大学表参道サロンコンサート》にてジョイントリサイタル開催
      ベーゼンドルファー東京主催ランチタイムコンサート出演
      第31回国民文化祭・あいち2016において、刈谷市総合文化センター管弦楽団と共演
      ピアノ演奏家コース成績優秀者による東京音楽大学ピアノ演奏会出演
      短期留学奨学生としてドイツ・ハノーファー音楽演劇メディア大学に留学
2017年 広島サマーコンサート推薦によりカワイ広島にてソロリサイタル開催
2018年 東京音楽大学卒業演奏会出演
      広島市新人演奏会優秀演奏者
現在、東京音楽大学大学院音楽研究科修士課程鍵盤楽器研究領域に在学中
これまでに立花恵美子、鈴木英子、松本和将、倉沢仁子、ガーボル・ファルカシュ
各氏の指導を経て、現在ピアノを播本枝未子、石井理恵の両氏に師事


北門華音 国立音楽大学卒業

2014年 広島音楽高等学校卒業
      国立音楽大学演奏・創作学科声楽専修入学
2017年 国立音楽大学ソロ・室内楽定期演奏会出演
2018年 国立音楽大学卒業演奏会出演
      広島市新人演奏会優秀演奏者
現在、国立音楽大学大学院音楽研究科修士課程声楽専攻オペラコースに在学中
声楽を梅川美和、大倉由紀枝の各氏に師事
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突然の寒さ

2018-12-11 22:18:52 | ウェブ日記
先週の金曜日から急に寒くなりました。
土曜と日曜は一段と寒くなり、土曜は少し雪も舞っていました
天気予報では晴れるはずだったので突然の雪に驚きました。

この寒さを体感し、これが冬だと強く感じました。
急に寒くなる前は冬らしからぬ暖かい日が続いていてまだ真冬ではないという気でいましたが、この寒さで気持ちが完全に冬になりました。
カレンダーを見ると例年ならもう冬の気持ちになっているはずの時期でした。
気持ちが冬になり、晩秋の名残の「紅葉」を楽しむ気持ちもすっかりなくなりました。
紅葉していた木々もこの数日で一気に葉を落とし寂しい冬の雰囲気になってきています。

気づけば冬至も間近になっていたので、ここ数日の寒さで気持ちが真冬モードになって良かったかも知れないです。
気持ちが季節の進みに追いついた気がします。
年の瀬を迎え忙しない雰囲気が漂う中、真冬モードになった心で真冬を過ごし、季節を感じていきたいです
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広島女学院 第22回クリスマスチャリティーコンサート

2018-12-09 19:19:06 | コンサート、演奏会
12月2日、広島県広島市の広島女学院中学高等学校のゲーンスホールで行われた「第22回クリスマスチャリティーコンサート」を聴きに行きました。
広島女学院中学高等学校の出身者達によるコンサートで、フルート、ピアノ、パイプオルガンなど様々な楽器の演奏者が登場しました。
またこのコンサートは入場無料で、日本と世界の子ども達を支援するための募金を行っています。
写真とともにプロクラム順に演奏をご紹介していきます


-------------------- 広島女学院 第22回クリスマスチャリティーコンサート --------------------



1.フルート:佐田晴菜 ピアノ:猪田桂子
フルート・ソナタ(F.プーランク)

この秋に「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT」で初めて演奏を聴いて好印象を持った佐田晴菜さんが登場しました。
私がこのコンサートに興味を持ったのは佐田晴菜さんが出演されるとあるのを見たのがきっかけでした。




第一楽章は明るい始まりで、少し心の迷いもあるように感じる音色でした。
ピアノとフルートが同じメロディを交互にすることがあり、私はそういった呼応し合う演奏が好きです
音色に少しミステリアスさが入ることもありました。




演奏前の音鳴らし(楽器の音色を確かめるためのもの)の様子です。

第二楽章はもの悲しさのある音色で始まり、心に思うことがありそうでした。
フルートが何度か短めに強く吹く場面があり、単に気持ちが沈んでいく悲しさではなさそうでした。

ピアノとフルートが交互に演奏して、やがてどちらも一緒に演奏するようになります。
この場面では演奏も力強くなっていました。
最後はまた悲しく寂しい音色になります。

第三楽章はとても速い演奏で始まり陽気な雰囲気でした
ピロロロロとかなり速く吹き指もかなり速く動いているのが見えました。
途中でゆっくりゆったりな演奏になります。
やがてピアノが一気に速くなりフルートも追うように速くなりました。




開場直後の様子です。
広島女学院中学高等学校にはこんなに凄いステージがあるのかと驚きました




2.ピアノ:三上恵里子
『四季』より4月「松雪草」(P.チャイコフスキー)
      11月「トロイカ」

三上恵里子さんが演奏前の挨拶で曲の紹介をした時、とても話の仕方が上手いと思いました。
話した言葉がそのままあっという間にすとんと心に収まってくるような話し方で、その話にすっかり聞き入りました。
この人がレッスンをすれば生徒さんはかなり聞きやすいのではと思います。




曲の紹介で「4月」はロシアの4月のことで、春を待つ花を描いていると言っていました。
日本の本州で4月は春ですがロシアではまだ冬が終わりきっていないのだと思いました。

「11月」もロシアの11月のことで、雪がとても積もるとのことです。
そして移動するために使うのが「トロイカ」という三頭立ての馬によるソリで、それらが曲に描かれているようです。




「4月」は爽やかな始まりで、優雅で綺麗な音色でした
「タン、タンタン、タタタタタタン!」の演奏が続き、良いメロディでした。
やがてゆっくりゆったりな演奏になっていきます。

「11月」は明るい始まりで、弾き方がとても滑らかで流れるようでした
スピードが上がり力強くもなります。
右手が高い音を凄い速さ、左手はそれより低い音をゆっくり目に弾く演奏がありました。
「エリザベト音楽大学 創立70周年記念演奏会」でもこの弾き方を見たことがあり、かなり難しそうな気がします。




3.マリンバアンサンブル:石原有希子 浅田真生 ピアノ:大下枝里子
ジングルベル
そりすべり(L.アンダーソン)
小舟にて(C.ドビュッシー)
マイアミ・ビーチ・ルンバ(X.クガート)
熊蜂の飛行(リムスキー・コルサコフ)




(左が石原有希子さん、右が浅田真生さん)

「ジングルベル」はとても速くリズミカルな演奏をしていました。
今までマリンバの音を聴いたことはあったかも知れませんが楽器をマリンバと認識して聴くのは今回が初めてで、ポンポンと弾みながら響く良い音だと思いました




(ピアノの大下枝里子さん)

「そりすべり(L.アンダーソン)」も速い演奏をしていて、「ジングルベル」も「そりすべり」も一つの音を凄い速さで何度も叩いてから次の音に行くのが印象的でした。
心を弾ませるような音色でした。
楽器が大きいので二人とも少し移動しながら演奏していて、さらに躍りながら演奏しているかのような躍動感のある演奏でした。




「小舟にて(C.ドビュッシー)」は港を木の葉がゆらゆらするのを表した曲とのことです。
ふわふわした弾き方になる場面があり、まさに水の上をたゆたっているようだと思いました。
また1曲目から二人がかりで演奏する様子を見てきて、この演奏の仕方は二人の息が合わないと上手く弾けずかなり難しいのではと思いました。
ピアノを二人がかりで演奏する時も同じだと思います。




「マイアミ・ビーチ・ルンバ(X.クガート)」はとてもリズミカルな始まりでスピードも速かったです。
「ターン、タンタン、タンタンタン」と一回ごとに叩く回数が増えていく演奏が良かったです。
またマリンバはアフリカ発祥の歴史の浅い楽器で、戦後になってから日本で広まり始めたとのことです。




「熊蜂の飛行(リムスキー・コルサコフ)」は凄く速い始まりで、マリンバもピアノもずっと速い演奏が続きました。
マリンバは音階がよく変わって音色が高音から低音、低音から高音へとよく弾んでいたのが印象的でした。
マリンバ二人の位置が何度か逆になった場面もあり、スキップするように弾いていました。


ここで15分休憩になりました。
チャリティーコンサートなのでこの合間に演奏者達が観客席を回り募金が行われました。




(北垣内秀響(きたがいちしゅうきょう)さん)

4.箏・十七絃三重奏:北垣内秀響 北垣内秀萌 柳田秀潤
箏のしらべ(長澤勝俊)




(左から北垣内秀萌(しゅうほう)さん、北垣内秀響さん、柳田秀潤(しゅうじゅん)さん。

「さくら」「わらべうた」「とおりゃんせ」を通しで演奏しました。
また三人とも名前がとても珍しいなと思いました。




(北垣内秀響さん)

北垣内秀響さんは50年前の12月15日に初めて箏の稽古をして、その時の曲が「さくら」だったとのことです
また「さくら」は箏を始める人が最初に習う曲とも言っていました。
私も「さくら」のメロディは様々な場所で何度も聴いていて馴染み深く、最初に習うのに向いていると思いました




(北垣内秀萌さん)

編成は北垣内秀響さんと秀萌さんが箏、柳田秀潤さんが十七絃でした。
箏が十三本の絃なのに対し十七絃は四本絃が多くなり、邦楽の合奏において低音域を担当する楽器として考案されました。




(柳田秀潤さん)

「さくら」の演奏で「弥生の空は」のところが強く弾いて際立っていました。
また弾き方が激しくなるところもありましたが全体的に流れるような演奏で音も優しく響いていて聴き入りました




5.ピアノ:田中愛優子(あゆこ)
イタリア協奏曲 BWV971 第1、3楽章(J.S.バッハ)

田中愛優子さんは私の席に募金に来た人でした。
演奏前の曲紹介で元々は箏のように絃を爪で弾くチェンバロという楽器のための曲と言っていました。
そして底抜けに明るい曲と言っていたのが印象的でした。




第一楽章はとても明るく華やかな始まりでスピードは速めでリズミカルでした。
楽しくて仕方ないといった弾き方で音が弾んでいました。
片方の手は凄く速く弾き、もう片方の手はそれよりゆっくり弾く弾き方がここでもありました。
高い音が多く、明るく華やかな雰囲気のまま最後まで演奏されました。




第三楽章は凄く速い始まりでした。
こちらも明るく、第一楽章よりさらに速い演奏でした。
第一楽章、第三楽章ともにずっと明るい雰囲気のままの曲で気持ちも明るくなりました




(河原成美さん)

6.クラリネット二重奏:河原成美 嵐麻奈美 ピアノ:三登えりか
コンチェルト・シュトゥック 第2番 二短調 Op.114(F.メンデルスゾーン)




左からクラリネット嵐麻奈美さん、ピアノ三登(みと)えりかさん、河原成美さん。
演奏前の曲紹介で河原成美さんがクラリネットは音域の広い楽器だと言っていました。
私はクラリネットが主役の演奏はまだ聴いたことがなかったのでその音を詳しく聴く絶好の舞台だと思いました

演奏が始まるとフルートよりは低く深みがある音だと思いました。
しかしすぐに高い音になり早くも音域の広さを実感しました。
明るく陽気な音色になり、二人のクラリネットがそれぞれ一人ずつ吹く場面もありました。




ここで実質的に楽章が変わったと思われ、寂しげな音色での演奏が始まりました。
ピアノも悲しげでした。
一つのクラリネットは低い音、もう一つは高い音を出す場面もありました。
最後は低音、高音、低音、高音と音階を上下させながら優しく終わりました。

もう一度楽章が変わったと思われ、ピアノが力強く凄く速く弾きます。
嵐麻奈美さんが一人で演奏し、凄く楽しそうな音色でした。
河原成美さんも一人で演奏しこちらも楽しそうでピクニックに出かけているような雰囲気でした。
そして二人のクラリネットが一緒に演奏しやはり楽しそうな雰囲気でした




7.オルガン:三上恵里子
英雄的小品(しょうひん)(C.フランク)

右上の方から声が聞こえてきて、そちらを見るとパイプオルガンの場所に三上恵理子さんがいました。
見上げた時その場所がとてもシックな雰囲気だったのが印象的でした。
そしてパイプオルガンまでありやはり凄い学校だなと思いました。




とても格好良い曲でナポレオンがモデルではと言われているとのことです。
時々暗くなったり明るくなったり、中間で優しいところもあり、最後は明るく終わると言っていました。
そしてやはり話がとても上手く、この上手さは単に言葉の分かりやすさのみならず、ゆっくり目にこちらの心に直接語りかけるような話し方にあると思いました。




曲の紹介で話していたとおり「タ、タ、タ、タ」という演奏で始まります。
パイプオルガンは「第9回 ハートフルコンサート」の時も思ったように教会のミサのような響きです。

一気に力強い演奏になり英雄が活躍しているような音色になります。
今度は少しミステリアスになり、ゆっくり目にもなります。

少し悲しい雰囲気になった後は安らぐ音色になります。
「タンタンタン…」という演奏は英雄が歩いているのかも知れないと思いました。
その「タンタンタン…」の演奏の後に安らぐ音色の演奏をする組み合わせが何度か続きました。

ドラマチックな音色になり音も大きくなります。
その後は音が小さくなり少し悲劇的な音色でした。
そして悲劇的な音色で一気に強く弾き、何か悲しいことがあったのだと思いました。

すごくドラマチックな音色になり大きな音が響きます。
力強く演奏し、そこで終わりました。




8.合唱 ピアノ:三登えりか パイプオルガン:三上恵里子
讃美歌219番 さやかに星はきらめき

全員での挨拶になり、チャリティーコンサート実行委員会「Clytie」代表の佐田晴菜さんが話していました。
演奏のためにピアノには三登えりかさんが座りパイプオルガンには三上恵里子さんが座っています。




そして「さやかに星はきらめき」の合唱になりました。
この歌はとても神聖な気持ちになる箇所があり良い歌だと思いました


最後は観客も一緒に「きよしこのよる」の合唱をしました。
こちらも神聖な気持ちになる歌で、そんな気持ちになりコンサートを終えられて良かったです


第1回から脈々と受け継がれ、チャリティーのコンサートを22回も続けてこられたのは凄いことだと思います。
実際に行うのはとても大変なことで、演奏者達は凄いと思います。
広島女学院中学高等学校という女子校が会場で最初は行って良いものか戸惑いもしましたがコンサートを聴き終えて行って良かったと思いました。
ぜひ末永く続いていってほしいです



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演奏者プロフィール

浅田真生(あさだまい)マリンバ
広島ジュニアマリンバアンサンブルのメンバーとして、国内外で演奏。
第7回大阪国際音楽コンクールデュオ部門エスポワール賞受賞。
広島女学院中学・高等学校卒業。
広島大学教育学部第四類音楽文化系コース卒業。
同大学卒業演奏会選出。浅田三恵子氏に師事。


石原有希子(いしはらゆきこ)マリンバ
万里の長城杯国際音楽コンクール第1位他。
広島ジュニアマリンバアンサンブルアシスタント指導者。
2015年、世界最高のオーケストラである、ウィーンフィル、ベルリンフィルの首席奏者からなるアンサンブル・ウィーン=ベルリンと共演。
広島交響楽団、韓国、フィリピンにてオーケストラと共演。
安倍圭子国際マリンバアカデミー(ニューヨーク)にてミュージックディレクターを務める他、海外の音楽大学でマスタークラスの指導にあたる。
2013/2015年『福島復興応援コンサート』出演。
広島女学院中学・高等学校卒業。
エリザベト音楽大学卒業、同大学院修士課程を経て、同大学院博士後期課程修了、博士(音楽)学位を取得。
桐朋学園大学音楽学部研究科マリンバ専攻修了。
マリンバを浅田三恵子、安倍圭子、打楽器を松倉利之の各氏に師事。


河原成美(かわはらなるみ)クラリネット
広島女学院中学校吹奏楽部でクラリネットを始める。
広島大学教育学部音楽文化系コース、広島大学大学院教育学研究科音楽文化教育学専攻を修了。
中学校・高等学校音楽科の修士免許を持ち、呉武田学園武田中学校高等学校で教鞭をとる。
中国ユース音楽コンクール奨励賞。
京都フランス音楽アカデミーにてロマンギュイオ氏のマスタークラスを受講。
これまでに、橋本麻眞介、田中正敏、東谷聖悟、三浦慈子の各氏に師事。
現在は、自校の吹奏楽部を指揮・指導しながら、クラリネットアンサンブルcaloreのメンバーとして東広島市を中心に演奏活動を行っている。


北垣内秀響(きたがいちしゅうきょう)箏
山田流箏曲を宮下伸に師事。
NHK邦楽技能者育成会卒業。
NHK邦楽オーディション合格。
2002年広島文化賞受賞。
台北市の招聘により「アジア音楽祭」に出演。
また外務省の派遣によりヨーロッパ各国で公演。
地元広島では(財)広島文化財団主催「北垣内秀響 箏の世界」「細川俊夫の音世界」「あき名曲コンサート」等多数出演。
ビクターエンタテイメントからCD「北垣内秀響/夜」をリリース。
箏曲宮下社秀会名誉大師範、広島女学院高校邦楽部指導、広島市立吉島東小学校特別非常勤講師。


北垣内秀萌(きたがいちしゅうほう)箏
山田流箏曲を宮下伸、北垣内秀響に師事。
NHKFM「邦楽のひととき」に出演。
CD「北垣内秀響/夜」に十七絃首席奏者として参加。
「東アジア音楽祭2014 in ヒロシマ」「ひろしま美術館ミュージアムコンサート」等多数出演の他、海外公演、小・中学校の邦楽鑑賞会や演奏指導など様々な活動を行っている。
箏曲宮下社秀会師範。
箏曲ひびきの会所属。


佐田晴菜(さたはるな)フルート
広島女学院中学高等学校卒業。
エリザベト音楽大学を総代で卒業。
同大学で特待生としてザビエル奨学賞を4年間にわたり受賞。
学部4年次から大学院授業科目の履修を認めることによって、合計5年間で「学士」および「修士」の2つの学位を取得できる5年プログラム生として、現在同大学大学院修士課程2年次在学中。
2017年夏にドイツのベルリンで開催された音楽祭「ヤング・ユーロ・クラシック」にて、オーケストラでアルトフルートの独奏を務める。
日本フルート協会主催第44回フルート新人演奏会出演、優秀賞受賞。
ジュゼッペ・ノヴァ氏のレッスンを受講。
これまでにフルートを藤井智子、宮本美佐穂の各氏に師事。


田中愛優子(たなかあゆこ)ピアノ
エリザベト音楽大学音楽学部卒業。
同大学大学院音楽研究科修士課程修了。
第23回エリザベト音楽大学大学院音楽研究科新人演奏会に出演。
第26、27、31回日本ピアノ教育連盟ピアノオーディション奨励賞受賞。
第26回夢コン、フェイマス・コンチェルト部門地区本選にて優秀賞受賞、全国大会にて審査員特別賞を受賞。
第27、28回エリザベト音楽大学国際セミナーに参加。
2014年、フランスにてムジークアルプ国際音楽セミナーに参加。
現在、小学校音楽専科教員として勤務しながら、演奏活動を続けている。
橋本明美、魚住恵、E.クシュネローバ、J.ルヴィエの諸氏に師事。


三上恵理子(みかみえりこ)ピアノ・パイプオルガン
桐朋学園大学音楽部門を卒業後、オランダに留学。
ユトレヒト音楽院修士課程修了。
これまでにソリストとして、ヤナーチェク弦楽四重奏団、広島交響楽団、モルフィンチェンバーオーケストラ、ユトレヒト音楽院チェンバーオーケストラ、広島センチュリー管弦楽団と共演。
2014年には、オランダの国王ウィレム=アレクサンダーの御前にて演奏。
オランダに留学中、マールセンブルーク教会にてパイプオルガンとピアノで3年間奏楽を務めた。
ピアノを置名知恵、小嶋素子、吉村真代、二宮裕子、K.Wurtzの各氏、パイプオルガンをR.Smits、高橋孝子の各氏に師事。
現在、広島を拠点に演奏活動と音楽指導を行う。


三登えりか(みとえりか)ピアノ
広島大学教育学部音楽文化系コース卒業、同大学大学院教育学研究科修了。
第2回ヨーロッパ国際コンクール in Japan 全国大会にてディプロマ賞受賞。
また、HIROSHIMA MUSIC FESTIVAL、カンマームジークアカデミー in 呉にて室内楽を学ぶ。
これまでに、濱本恵康、田島まゆみ各氏に師事。
現在は「広島愛の川プロジェクト」にて合唱指導や伴奏を務めるなど、広島を中心に音楽活動を行っている。


柳田秀潤(しゅうじゅん)十七絃
山田流箏曲を北垣内秀響に師事。
小・中学校での邦楽鑑賞会や美術館コンサート、各種イベントでの演奏など、邦楽の発展、普及に意欲的な活動を行っている。
箏曲宮下社秀会師範、箏曲ひびきの会所属。


【賛助出演】
嵐麻奈美(クラリネット)、大下枝里子(ピアノ)、猪田桂子(ピアノ)
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