![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/a1/6db9f273b3a3338802ee5ad93ec39a61.jpg?1647145619)
(プログラム終了後、「実は、アンコールが用意してあって」と照れながら伝える左からピアノ重野友歌さん、ヴァイオリン木村紗綾さん。)
3月12日、広島県広島市のゲバントホールで行われた「音のマリアージュ Vol.1 ~あなたが決める名曲コンサート~」を聴きました。
マリアージュは「音との相性が良い」といった意味合いになり、クラシックに親しみを持ってもらいたいという願いを込めて付けたとのことです。
このコンサートはお客さんの事前投票によって演奏する曲が決まるという特徴がありました。
投票のベスト10が演奏されるとのことで、どんな曲が登場するのかとても楽しみでした
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第一部 あなたが決める名曲コンサート
第10位 クライスラー:前奏曲とアレグロ
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トークで、前奏曲の序盤は「ミ」と「シ」の2音だけで作曲されていると言っていました。
演奏が始まると「ギーコーギーコー」と右手に持つ弓を上から下へ、下から上へとシーソーをするように素早く上下させて弾いていたのが印象的でした。
また、演奏が進んで音を細かく速く刻む演奏になると、音色が誇り高く聴こえました。
第9位 モーツァルト:ディベルティメント第17番より「メヌエット」
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投票者からは「BGMでよく鳴っている」と意見が寄せられたとのことです。
明るく優雅で、踊っているような音色で聴いていると気持ちが明るくなりました
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第8位 モンティ:チャルダッシュ
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(低音演奏時。右手に持つ弓が地面に対して水平近くになっていて、ヴァイオリンの演奏は高音になるにつれて弓が垂直に近付いて行く特徴があります。)
投票者の意見は「ヴァイオリンと言えばこの曲」とのことです。
アンコールによく登場する曲で、木村紗綾さんもトークで「序盤で演奏するのは初めて」と言っていました。
最初は情感たっぷりに演奏し、途中から一気に速くなります。
超高音での演奏になった時の音色がゆったりとしていて癒やされました
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第6位 マスネ:タイスの瞑想曲
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(高音の演奏時。右手に持つ弓が地面に対して垂直近くになっています。高音用の弦に弓を当てると垂直近い位置になるようです。)
7位と6位は先に6位、次に7位の順で演奏しました。
演奏前のトークで、2月末で投票を閉め切ってから今日までの12日間で楽譜を用意して準備したと言っていました。
タイスの瞑想曲には「心の落ち着く曲」という投票意見が寄せられ、中には「これが入るのか」と驚いた曲もあったとのことでした。
とてもゆったりとした音色で気持ちが安らぎました
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ゆったりの中でも音の強弱や響かせ方の違いがあり立体的に聴こえる演奏でした。
第7位 サンサーンス:序奏とロンドカプリチオーソ
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優雅なメロディの曲で、先日の北京オリンピックでも演奏されたとのことでした。
悲しそうな音色で演奏が始まりました。
途中、ピアノの「タン、タン、タン…」と同じリズムを繰り返す演奏がとても目立っていました。
やがて物凄く力強く激しい音色になり圧倒されました。
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(10曲も演奏が続き体力をかなり使うので、何曲かに一度退場していました。)
第5位 葉加瀬太郎:情熱大陸
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投票者の意見は「ヴァイオリンと言えばこの曲で、これが弾きたくてヴァイオリンを始めた」とのことです。
木村紗綾さんは初めて弾くとのことでした。
凄く情熱的で、ヴァイオリンもピアノも最高に良かったです
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またぜひ弾いてほしいと思いました。
第4位 エルガー:愛の挨拶
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投票者は「ドラマでよく聴く曲」と意見を寄せられ、私はコンサートや演奏会の1曲目に挨拶代わりに演奏されたのを聴いたことがあります。
とても優雅でゆったりとしていて、力強さもありました。
ピアノも主題(曲や楽章の中心となる音色のこと)の演奏をする場面があり、まるで光の粒のように感じました。
第3位 クライスラー:愛の喜び
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投票者は「清々しい曲」との意見を寄せていました。
演奏が始まると上手さを凄く感じ、スピードの速さ、力強さ、リズミカルさが際立っていました。
第2位 J.S.バッハ:無伴奏パルティータ第2番 BWV1004より「シャコンヌ」
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トークで、「長い曲でもありベスト10の中でこの曲が一番演奏が大変」と言っていました。
またロシアのウクライナ侵攻の国際情勢もあり、この曲で祈りを捧げたいと言っていました。
やや悲しそうに演奏が始まりました。
弓を持つ右手で弾きながら左手でピッチカート(指で弦をポロンポロンと鳴らす演奏)をした場面もありました。
船のオールを漕ぐようなリズムの弾き方もありました。
やがてかなり激しく情熱的な演奏になります。
不協和音を音色の土台にしながら別の音色が演奏されていてとても印象的でした。
第1位 ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第5番 Op.24「春」より第1楽章
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/f5/b64f63f49792970d94736a7669794bb4.jpg?1647135327)
トークでこの曲が1位になるとは思わなかったと言っていました。
春らしい曲とのことです。
「タン、タラララー」という流れるようなメロディがとても印象的でした
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とても綺麗な音色で、まさに春の心地良い風のようでした。
ピアノが独奏した時はゆったりと宝石のきらめきのような演奏をしていました。
ヴァイオリンが演奏した後、ピアノが同じメロディを演奏しての掛け合いが何度もあり、そのリズミカルさが良かったです。
第二部
1. C.フランク:ヴァイオリンソナタ イ長調
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第1楽章
ゆったりしっとりと始まりました。
やがてゆったりとしたまま大迫力になります。
ピアノがソロでゆったりしっとりな演奏をする場面があり、繊細な響きでかなり上手かったです。
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第2楽章
ピアノの凄く速い演奏で始まります。
ヴァイオリンもピアノも一気に力強くなり、鬼気迫る雰囲気で表現力が物凄く高いなと思いました
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音が「奔流」となって向かって来て圧倒されました。
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第3楽章
ピアノの暗い雰囲気の独奏で始まりました。
ヴァイオリンも独奏で演奏を始め、こちらも暗い雰囲気でした。
かなり激しい演奏をしてから、ヴァイオリンとピアノでどことなく寂しそうな雰囲気の演奏をしました。
ピアノは泡がフワフワ浮かんでいるような、夢見心地な演奏をしていました。
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第4楽章
雄大な雰囲気で始まり明るさがありました。
ヴァイオリンが演奏し、ピアノが同じ音色を演奏しての掛け合いがありました。
ピアノの独奏があり、物凄い力強さで上手かったです。
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トークで、フランクの曲はピアノ演奏が非常に高難度のため演奏出来る人が限られていると言っていました。
日本で演奏するのはこの日が初めてとのことでした。
ヴァイオリンソナタと言えど、ピアノソナタなのではというくらいピアノの活躍する曲とのことです。
2. P.チャイコフスキー:ワルツ・スケルツォ Op.34
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ロシアの作曲家チャイコフスキーによるこの曲は、昨今のロシアによるウクライナ侵攻の国際情勢で、演奏して良いものか悩んだとのことです。
しかし曲に罪はないので変更せずに演奏したとのことで、それで良いのではと私は思いました。
第二部の1曲目と対照的に2曲目は短めの曲でした。
タララ、タララ、タララという軽快な音色をピアノの伴奏の中でヴァイオリンが演奏した場面が良かったです
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アンコール 岩井俊二:花は咲く
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第二部が終わった後「一応アンコールを用意してきました」と言っていて、曲数も多く長い時間の演奏会になっていたこともあってか、照れくさそうに言っていたのが面白かったです。
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サビの部分がとても伸びやかで気持ちが安らぎました。
3月11日の東日本大震災と、ウクライナへの祈りの両方を想って選曲したのではと思いました。
「音のマリアージュ Vol.1 ~あなたが決める名曲コンサート~」、楽しませて頂きました。
私の投票した「ヴィヴァルディ:四季より「春」」は惜しくも12位でベスト10入りはなりませんでしたが、演奏されたどの曲も興味深く聴かせて頂きました。
そして7月22日には第2回、11月26日には第3回のコンサート開催が決まっているとのことで、ぜひまた聴きに行ってみたいと思います。
次はどんな魅力的な演奏になるのか、今から楽しみです
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演奏者プロフィール
ヴァイオリン 木村紗綾
15歳で単身チェコに渡り、プラハ音楽院に学ぶ。
第50回コツィアン国際ヴァイオリンコンクール第1位、第2回ヴィッラフランカ・ディ・ヴェローナ国際コンクール第1位併せて聴衆賞を受賞するなど国内外のコンクールで入賞。
チェコフィルハーモニー管弦楽団オーケストラアカデミー修了。
これまでに指揮者大植英次氏を初め、広島交響楽団やチェコにてオーケストラと多数共演。
2020-21年度チェコ国立ピルゼンフィルハーモニー管弦楽団アシスタント・コンサートミストレスを歴代最年少で務める。
現在チェコフィルハーモニー管弦楽団、プラハ交響楽団などの客演奏者として活動する他、ソロ・アンサンブルなど国内外で幅広く活動を行っている。
ピアノ 重野友歌
母親の手ほどきによりピアノを始め中学校卒業後に渡英。
メニューイン音楽院を経て英国王立音楽大学に全額特待生で入学。
首席で卒業した後ドイツに移り、ハンブルグ国立音楽演劇大学で大学院修士と国家演奏家資格をどちらも最優等で取得。
2018年よりアメリカ、マイアミ大学フロスト音楽学校にてケヴィン・ケナーの下、博士課程に在籍。
2020年、日本に帰国。
リカルド・ヴィネス国際コンクール日本人初優勝をはじめ、国内外でのコンクールで数々の賞を受賞。
ソロのみならず、妹 文歌とのピアノデュオ・カントゥス、国内外のアーティストとのアンサンブルにも力を注いでいる。
全日本ピアノ指導者協会演奏会員。
エリザベト音楽大学非常勤講師。
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木村紗綾さん出演のコンサート、演奏会
威風堂々クラシック in Hiroshima 2018
威風堂々クラシック in Hiroshima 2019
安田女子中学高等学校 第8回復興支援チャリティーコンサート
一楽章f未完成 Violin & Cello Duo Concert
木村紗綾さん ヴァイオリン・サマーコンサート
ひろしま美術館 ミュージアムコンサート(出演:木村紗綾)
CHRISTMAS IN PEACE CONCERT 2019
新進演奏家育成プロジェクト オーケストラ・シリーズ 第54回広島
木村紗綾さんオンラインヴァイオリンリサイタル ~クラシックで満ち満ちて~
第52回福山音楽祭府中エリア特別演奏会 木村紗綾ヴァイオリンリサイタル
広島プレミアムコンサート~海外から凱旋した広島のアーティスト達
アンサンブル・プリエール 第1回演奏会 ~広島ゆかりの若手演奏家が紡ぐアンサンブルの調べ~
重野友歌さん出演のコンサート、演奏会
木村紗綾さんオンラインヴァイオリンリサイタル ~クラシックで満ち満ちて~
アンサンブル・プリエール 第1回演奏会 ~広島ゆかりの若手演奏家が紡ぐアンサンブルの調べ~
※「コンサート、演奏会記事一覧」をご覧になる方はこちらをどうぞ。
「音のマリアージュ」・・・、
ケーキと紅茶のマリアージュ、
チーズとワインのマリアージュ・・・は、
聞いた事ありましたが、
もしかしたら、「音のマリアージュ」は、
初めて、耳にしたかも・・・?😊
良い響きですね・・・、マリアージュって・・・💖
相性が良い・・・、「調和」・・・と言うか・・・✨
・・・そう言うの・・・、大切にしたいです・・・😊
素敵な音楽に、たくさん出会える場・・・、素敵です〜♪
ティーガーデン
私も「音のマリアージュ」は初めて聞いた気がします。
マリアージュはまさに調和的な意味のようです。
ビオラさんはケーキと紅茶の調和を取るのは馴染み深いのではと思います。
ぜひこれからも素敵な音楽をたくさん聴いて行きたいと思います。
ビオラさんも様々な芸術を楽しんでいけると良いですね