晴れ、ときどき映画三昧

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「帰らざる河」(54・米) 70点

2017-01-04 17:00:26 | 外国映画 1946~59

  ・ ワイドスクリーンで観るマリリンと大自然描写で伝説の映画となった。


    

  東部からやってきたマット(R・ミッチャム)は、ゴールド・ラッシュに沸く北西部のテント村へ9歳の息子マーク(トミー・レティグ)を探すために訪れた。

 マークの面倒を見ていたのは酒場の歌手ケイ(マリリン・モンロー)で、彼女は婚約者ハリー(ロリー・カルホーン)と下流の町カウンシル・シティへ向かう。

 再会したのは筏で漂流していたケリーとハリーをマットが助けたときだったが、ケリーは馬と拳銃を奪い逃げてしまった。

 マットとマーク、そしてケイは筏に乗って通称・帰らざる河を下って後を追うことに・・・。

 伝説のハリウッド女優マリリン・モンローが西部劇に出演した本作は、シネマスコープによる大自然描写で大ヒット。「黄金の腕」や「悲しみよこんにちは」へと続くオットー・プレミンジャーの監督としての地位を確立させた作品でもある。

 一言でいうとM・モンローの魅力満載の映画で、主題歌の「帰らざる河」は彼女のセクシーボイスとともに不滅の名曲となっている。

 酒場の歌手役なので歌うシーンは必然性はあるものの、冒頭で赤と緑の太ももを網タイツに包んだドレスで2曲も歌って魅了し、結局ミュージカルでもないのに4曲も歌うシーンがある。

 役柄も健気で愛らしい魅力的な人物設定で、いわゆるセックス・シンボルと言われるステレオタイプな役からは一歩前進していて好感が持てる。

 R・ミッチャム扮するマットは開拓者に相応しい正義の男で、ならず者やピューマと闘うが恋には不器用。我慢できずにケイを襲ったりするシーンには??

 当時最先端だった激流下りでの合成技術の粗さや、西部劇には常識の先住民=略奪者、子供が拳銃を使うことなど現在では無理な設定が気になるが、全てを帳消しにする赤いハイヒールの粋なラスト・シーンが救ってくれている。

 


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