できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

これ以上、大阪から子どもたちの居場所をなくさないで。

2012-04-24 18:34:12 | いま・むかし

以下は大阪市の西成区にある「こどもの里」ブログからの呼びかけです。大阪市のPT案で発表された放課後児童健全育成事業の見直しにより、「こどもの里」の取り組みを含む「子どもの家」事業がなくなってしまいます。

http://blogs.dion.ne.jp/kodomonosato/archives/10725887.html

また、次のサイトはマンガでわかりやすく、大阪市の放課後児童健全育成事業の見直しにより、市内の民間学童保育への補助金が削減され、その結果、子どもたちの居場所がなくなることを伝えています。また、子どもを学童保育に預けて働いている保護者にとっても、さまざまな面で生活に支障が出ることも、このマンガからわかります。

http://homepage3.nifty.com/GOLAKU/ta1204a.html

そして、学童保育については、大阪市の学童保育連絡協議会が次のとおり、署名活動を行っています。

http://www.warabe1986.net/shomei.pdf

こういう状況をみると、今から5年前、2006年の秋に、大阪市の青少年会館12館からの市職員引き上げ、条例廃止の方針が、当時の関市長から出されたときのことを思い出しました。あのときは飛鳥会事件以来の一連の不祥事が口実だったのですが、「不祥事の後始末をするのは当然としても、どうしてそのために子どもたちの居場所をつぶさなければいけないのか、その理由が全く分からない」と、私はこのブログなどを通じて、抗議の声をあげました。ですが、最終的には翌年2007年の3月に青少年会館条例が廃止され、市職員は引き上げ、旧青少年会館施設は当面、市民利用施設として暫定使用ということになったのでした。

そしてその後、旧青少年会館は人権文化センター等々と整理・統廃合され、市民交流センターとして再出発したはずですが・・・・。ですが、次のブログや私の先日のこのブログでの記事でもあきらかなとおり、市民交流センターが今度は廃止の対象としてPT案にあがってきています。それどころか、青少年会館事業をなくすときには「24区全市への展開」という話だったはずの教育相談事業のサテライト(旧・ほっとスペース事業)も、「都構想」で8~9の特別区ができることを前提に再編成とか。「いったい、何を考えているのか!」と、5年前のことを思い出して、あらためて腹立たしく思うところです。

http://miniosaka.seesaa.net/article/264539891.html

さらに、5年前の大阪市立青少年会館12館の廃止前には、市内の児童館や勤労青少年ホーム(トモノス)の廃止などもありました。あれも確かその後、大阪市内各区の「子ども・子育てプラザ」などの形で、子育て支援活動の拠点になったはずですが、これも削減対象になるようです。そしてこの他にも、大阪市の野外活動施設の廃止など、子どもが活動できる施設などをどんどん減らしていこうとしている案が、この橋下改革でつくられたPT案なのです。

正直なところ、今までだって大阪市内の子どもたちの活動のための施設は、十分に整備されているとは言い難い状況にあります。また、この数年間で次々につぶされてきた経過もあります。そこへもってきて、このPT案の発表です。

「PT案などいらない。大阪市の行政改革も、もういい加減にしてくれ。もうこれ以上、大阪から子どもたちの居場所をなくさないでくれ」というのが、私の率直な思いです。

それぞれの署名活動、抗議活動などへのみなさんのご協力、よろしくお願いします。


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