角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

14日・15日お休みです。

2014年10月13日 | 実演日記
少し急ですが、明日と明後日(14日・15日)をお休みさせていただくことにしました。一ヶ月連続で草履を編み続け、若干手に疲労感があります。そろそろお休みを入れたいと思っていたところ、台風が明朝当地に最接近とのこと。お客様のお訪ねはほぼないと思いますし、暫時仙台の次女の元を訪れていたカミさんと三女が明日帰宅します。高速バスの運行も台風次第で微妙ですが、遅れて着いたにしても着地の大曲バスターミナルまで迎えに出ることにしました。

そしてまた訃報です。幼なじみで同期生のお父上が他界されました。先月のお祭りでその同期生と会った際、今夏急な発症で手術を受けた話は聞いていました。それでも病状が安定し市内の介護施設に入所していたのが、昨日発熱から急変とのこと。高齢とはいっても七十八歳ですから、同期生も予期していなかったようです。

平成八年、十五年間勤務した会社を辞め独立した私を、特にギフト業の面で友人の親御さんたちが支援してくれました。先のお父上も贈答品が必要になると、いつも私に電話をくれる方でした。草履職人となってからはお会いする機会もなくなり、ご恩返しが出来ないままこの日を迎えてしまいました。せめて葬儀参列だけは果たしたく、15日もお休みとした次第です。

五十を過ぎて振り返れば、特に三十三歳で独立したあとの十年は、友人の親御さんたちにずいぶん助けられたと実感しています。当時の年齢は皆五十代から六十代でした。あれから二十年近くが経ちこの年代になると、訃報も致し方ないとは思います。
そんな親御さんたちお一人お一人に恩返しをしたいと思ったところで、現実にはなかなか叶うものではありません。受けたご恩を本人には返せなくとも、何らかの形で世の中に返したいと強く思うこの頃であります。
コメント (2)
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