角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

初キャンセル。

2012年10月10日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡六百円〕
ピンク基調でまとめた草履は、展示パネルにあって実に映えます。豊かな配色が並ぶ角館草履の中に、こうしたピンク系はなくてはならないひとつと思いますね。
そしてそんな草履が中高年のおばさまに選ばれたなら、その日も楽しい実演と言えるわけです。

「おかげさま」と申し上げて良いのですが、これほど在庫が増えない秋は初めてです。今日はお客様が少なかったので若干増えましたが、それでも閉店時で7足しかありません。在庫量が10足前後といえば、いつもの年でお祭りあたりでしょうか。

商いですから売れて困る話はありません。在庫にならないほど売れるのは、当然嬉しいことです。それがなかなかビミョーなんですが、ちょっと違う一面もまたあるんですね。それは一日も早く、展示パネルにずらーっと並んだ草履を見て欲しい気持ちがあるわけです。

今日は実演生活7年間で、初めての経験をしました。それは「オーダーキャンセル」。
お昼前にご自分用をオーダーされた男性が、夕方近くになって再度訪れました。『すいませ~ん、ちょっと事情が変わって、さっきの注文をキャンセルできますかぁ?』。

キャンセル自体はなんの問題もありません。代金をお返しして一件落着したわけですが、あとになってふと思ったのはキャンセルの理由なんですね。仮に自分だったらどんな理由が考えられるだろうか…。ちょっと考えただけでは思いつきませんでした。

いくら在庫が少ないといっても、やっぱりキャンセルというのは少し残念な気がするものですね。
コメント (2)
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