角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

角館でお見合い。

2011年11月18日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔4,000円〕
【2012年1月1日より4,400円】
色具合は若干シブ目ながら、中高年のおばさま向けにお洒落な配色と思います。
「今日の草履」をお持ち帰りは秋田市からお越しのおばさま。『少し赤が入ってくれるともっと良かったけど…』とおっしゃりながらもお買い上げくださいました。もう少しで選んでいただけるくらいに在庫が増えると思います。
ベースの平生地はこちらです。




『こちらは結婚相談所の○○と申しますぅ。恐れ入りますが、そちらに未婚のご家族はおられませんでしょうかぁ?』。
この電話が来るようになって、三年くらいになります。十日ほど前の実演中、ケータイへ転送でこの電話がありました。『高校を卒業したばかりで、まだ学生ですから…』と答えると、『あっ、そうでしたか。失礼しましたぁ』と言って電話が切れました。

その三日後、今度は夜の八時を過ぎてからまた同じ電話です。秋田市の民間業者さんのようで、確かに夜でなければ帰宅しない世帯も多いでしょう。とは言いながら、一度かけた相手先のチェックはして欲しいものです。三日前に電話があったばかりを告げると、ずいぶん恐縮そうに謝っていました。

この電話の件はさておいて、昨今は田舎でもこうした取り組みが盛んになっています。「田舎でも」ではなく「田舎だからこそ」かも知れません。基本的に若者の人数が少ないですから、跡取りの問題と親御さんの老後が少なからず懸案になるんですね。まして出会いの機会が少ない生活をしている人には、こうした結婚相談所も重要な手段になるのでしょう。

私の周囲にもそうした環境の人がとても多いです。人口減少や少子化対策として、最近は県も出会いの場を提供する事業をはじめました。これらに登録している男性も周囲に複数います。ただ自治体の事業は守秘義務等の安心感はあるものの、男女間を取り持つコーディネートに役人は馴染まない印象が私にはありますね。

中国・上海で、千人規模の集団お見合いが開かれた話がありました。そこまでではなくとも、角館の武家屋敷を会場に100人くらいの集団お見合いなんていいんじゃないですかね。『こんな綺麗な町なら暮らしてもいいかな』なんて思う人が、一人もいないとは言えないでしょ。

コメント
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