角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

「角館らしい」存在。

2009年09月05日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ21cm土踏まず付き〔四阡円〕
エンジ基調の和柄プリントをベースに、合わせは紺の松葉プリントです。
エンジと紺の組み合わせは相性ばっちりですし、なんと言っても双方の「和」が際立っていると思います。サイズは可愛い21cm、小柄な大和撫子に履いていただきたいですね。

いよいよお祭りまであと二日と迫りました。おそらく角館衆のほとんどが見ているであろう天気予報、これからお祭り終了まで雨の心配はなさそうです。ただし相変わらず気温は低めの予想ですね。中でも最終日の9日は、最高気温が21℃と出ています。草履の「21」は可愛くて良いのですが、気温の「21」はちょっときびしいでしょ。

実演席隣りで流しているお祭りDVDをご覧の中に、とても熱心に見入る方がときどきいらっしゃいます。根っからの祭り好きという方もいますが、多くは角館の文化に関心がおありと感じました。
実際わざわざお祭りに合わせて角館を訪れる方は、観光地としての角館と言うより角館の文化を愛する方々と思っています。

昨日東京からお越しのおばさまふたり旅、うちのおひとりが草履をお買い上げです。ご自身もものづくりに励むおばさまは、「ここにしかない」角館草履のことを高く評価してくださいました。

私が『角館を訪ねる方の多くは、いかにも角館らしいものを漠然と想い描いてると思うんですよ』と言うと、『私もそうね、旅をしてどこでも買えるものは要らないもの。あなたの草履はそういう意味で満点じゃない!?』。

さすがに「満点」は褒め過ぎとしても、おばさまの評価は草履職人の願うところでもあります。角館へお越しになって、いかにも「角館らしいもの」とめぐり合ってくださったなら、お買い上げの有無にかかわらず角館人として嬉しいわけです。

二日後に迫った角館のお祭り、このお祭りこそが角館の文化であり、最も「角館らしい」存在と思っています。祭り見物をご予定の方々には、どうぞくれぐれもお気をつけてお出掛けください。

西宮家のお祭り営業時間は、7日午後9時まで、8日と9日は午後10時までとなっています。草履コーナーはお祭りパージョンで米蔵玄関へ移動します。
玄関駐車スペースでは今年も午後6時から生ビールなどの販売があるのですが、今年新たなおつまみメニューが登場することになりました。鶏肉と豆腐とヒジキがまじった肉だんごにトロミをかぶせた逸品なんですが、私は勝手に「祭り玉」と呼んでいます。ぜひご賞味ください!

コメント (2)
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