角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

変わるもの・変わらぬもの。

2007年05月02日 | 実演日記

<生地詳細・素材感>

今日の草履は、4月29日、千葉県船橋市からお越しくださった『おじさんに逢いたくてやっぱり来ちゃった!』さんの、土踏まず付きオーダー草履です。
一週間の約束でしたが少し早く出来ましたヨ、明日の便で出発です!

朝から本降りの雨になりました。日中少し止む時間帯もありましたが、結局は終日の雨ですね。ゴールデンウィーク中盤の平日、やはり天気が悪いと近隣からの散策が減ります。
今日は幾分静かな西宮家でした。

今日東京からお越しの奥様に言われました、『角館って何回来ても、どっかに面白いものがあるわねっ!』。比較的近くの秋田市や盛岡市の方々にも、ときどきこの趣旨の言葉を聞くことがあります。
人が「どこか遊びに行こうか」としたときに、この要素がとても重要だと思ってるんです。

以前のブログにも書きましたが、三百有余年変わらぬ佇まいが角館の大きな魅力でしょう。そしてその上に、訪問のたび「どっかに面白いもの」があったら、さらに大きな魅力と思いますね。
人を惹き寄せる魅力というのは、「変わるもの」と「変わらぬもの」が混在している場所なのかも知れません。

そんな中で私は、出来るだけ配色の豊富な草履を目指しているつもりです。たとえば一ヶ月に一度お越しになるお客様にも、『また綺麗な草履が増えたわね~』と言っていただけるような品揃えですね。これが私の「変わるもの」でしょう。
そしてお客様をお迎えする気持ちだけは、何年経っても「変わらぬもの」を持ち続けたいと思っているわけです。「今日の草履」をオーダーくださった女性の言葉、『草履は増えてるけど、おじさんは変わってなくて良かったぁ!』を、今一度「戒め」にしたいと思います。

掲示板には、また別の「戒め」を載せました。

コメント
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