角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

草履と家族。

2007年05月22日 | 実演日記

<生地詳細・素材感>

今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ24cm〔3000円〕
東京の仕入部長選択第二弾は、見たまんま「ヒョウ柄」です。かつてこういう草履は作ったことがなかったですねぇ。と言うより、こんな生地当地では見つけることができません。さすが東京、人も多いですが布地も多いんですね。

GW明けに秋田市からお越しのお二方から、草履台のご予約をいただいておりました。本日お引取りに見え、草履作りを勉強してお帰りです。お二方はご友人同士ですから、きっと楽しみながら草履作りに励まれるでしょう。
65、66人目の草履職人誕生です。

GWに草履をお買い上げのお客様から、電話やメールでの追加が相次いでいます。旅の想い出にご自分用をお買い上げが、帰宅してご家族に『自分のだけかよっ!』と言われたという方が複数おりました。
神奈川県藤沢市からお電話の奥様も、そんな感じで男性用を二つご注文です。
ご住所をお訊きすると、藤沢市の後に付く地名に確かな憶えがありました。その地区へこれまで草履をお送りしたのは複数回です。
『近くに私の草履を履いてくださってる方が何人かいますヨ』と言うと、『あらっ、この近くにわが家の草履と兄弟がいるってことね!』。

面白い表現と思いました。確かに私の手から生まれた草履たちには、それぞれに平等の愛着があります。それはまさに、わが家の三人娘を思う気持ちとなんら変わりません。
もっともこれを娘たちに言ったら、『なんだっ、草履と同じかよっ!』って言われそうですね。

私が生んだ草履が「子ども」としたら、私の元で草履作りを覚えた方々は、さしずめ「兄弟姉妹」でしょうかね。今日で66人目が生まれた兄弟姉妹たち、いつかはみんなと逢いたいもんです。

コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする